飛び散るハミガキ～庵主エッセイ風味No.7～

ニンゲンの話であるので、まずは動物愛好家の皆様はご安心いただきたい。

先日、職場女子トイレにて、歯を磨こうとスタンバッたところ、
歯磨き粉が突然、左目の中に飛び込んできた。

一瞬、白い埃程度のモノが、こちらに飛びかかって来るのが見えたような気がした。

エッ！？となる。
間髪入れずに、目の中がス～ッとする。
ス～ッは、青文字のようなイメージがあるが、それは経験したことのない方々の思い込みである。
このような場合は、絶対、赤文字を使うべきである。しかも太字だ。

目の中に爽快なムードが拡がる一方、
アタマの中は大混乱である。
ワタシの意思に反して溢れる涙が、
飛び込んできたハミガキを確実に目の中に浸透させているのだ。
しかも、ワタシはコンタクトをしている。
一刻も早く、コンタクトを取り、目を洗わなければならない。

しかし、もともと、そんなに大きくはない、つぶらな目は、
更に細く、硬く、小さくなり、十分に開かない。
なぜか、関係の無い右目もシバシバしている。

とまぁ、こんな具合で、狭い女子トイレで、個人的に慌てふためき、
何とか目を洗って、コンタクトを外し、
半目のまま事務所デスクに戻り、、、
痛みとス～ッを味わいつつ、瞑想タイムに突入した。

日報には「歯磨き粉が目に飛び込んだため休憩」と書き、
30分ほど大人しくしていたところ、徐々に視界が戻ってきた。

それにしても、歯磨き粉が目に飛び込むなんぞ、
これまで誰からも話を聞いたことが無い。
一体、どうなっているのか、と歯磨きチューブを見てみると、
容器に『ご注意』が書いてある。しかも赤字である。

●ハミガキが飛び散って目に入らないように気をつける。
こすると目を傷つけることがあるので、こすらずすぐに十分洗い流し、
痛みなどの異常が残る場合は眼科医に相談する

ハミガキとは飛び散るものである。
飛び散るので目に入らないよう気をつける必要がある。
目に入ったらこすらず、洗い流せ

と書いてある。
全く知らなかった。
この世の中には、まだまだ知らないことが多いのはわかっているが、
まさか、身に沁みて（厳密には目に沁みて）知識を増やす羽目になるとは思わなかった。

夕方、ス～っは過ぎ去ったものの、
左目はうっすら赤みを帯びたまま帰宅した。

そういえば、マカロニは目に膜が張ってしまっていたので、
膜を取る手術をしたんだっけな。
1週間ほど、目をシバシバさせていたが、
ホントウハ、イタカッタのではなかったかな。


ミンミンのシッポを踏んで、めっちゃ怒られたことがあったけど、
ホントウハ、イタカッタのではなかったかな。


その晩は、色々反省することも多かった。

※（注意）ハミガキが入っているわけではない。
　　　　　単なるゴマちゃんのウィンクである。




本日もご訪問ありがとうございます