いつも「船ネット日記」を読んでいただいてありがとうございます。
四国地域担当の平田です。
この仕事を始めて力を入れている事があります。
それは「もう使わなくなった古い漁船の再生」です。
四国内にも「もう使わなくなった古い漁船」が沢山あります。
これらの船を所有する漁師さんに声をかけて売ってみませんか?というご提案もさせていただいておりますが、多くの場合、その漁師さんのご家族からのご依頼だったりします。
しかし、やはり長年、苦楽を共にしてきた愛着のある船ですから、乗らなくなったにせよ、なんとなく手放したくはないという漁師さんもいらっしゃいます。
ましてや安く値踏みされるのは御免という方もいらっしゃいます。
お気持ちはなんとなく分かります。
今まで遊びで乗ってきた船ではないのですから、思い入れの質が違うのかもしれません。
ただ、現実としては速力の遅い小型の古い漁船を現役の漁師さんが高額で買われるというケースはまれです。
例えば四国以外の漁師さんが地元の漁向けに改造して乗りたいというお問い合わせも少なからずあるのですが、遠方ですと陸送費や回航費の見積もりを取ると船より高額というケースもあって、中々成約に至らないというケースも多々ありました。
一方で、古くて速力も遅くていいいので、一人で離着岸できる大きさのシャフト船(特に本キール船)を探されている一般の漁師さんでない方も潜在的に結構いらっしゃられるという事も分かってきました。
こんな漁船をさがされている方の共通点としては・・・
◆ご自身である程度の修繕や日々のメンテナンスができる。
◆船をご自身で色々と改造すること自体が好き。
◆釣りが好きで、そこそこの沖へ出ても揺れにくい漁船が好き。
などのような共通点があり、みなさんコツコツと修繕されて大切に乗られる方が多いのも事実です。
売主である漁師さんにもこの点をお伝えして、価格的にも買主さんと折り合いがつくように、お話をさせていただいています。
もちろん私の手数料も含めてのお話しです。
また、古い小型漁船は「漁船登録」しかされていないケースもよく見受けられ、ここが名義変更時に少し手間だったりもします。
漁師さんでなければ原則的には「漁船登録」はできませんので、日本小型船舶検査機構さんで「釣り船」や「プレジャーボート」などの用途で新規登録する必要がありますが、このような登録のご相談も承っております。
漁船として乗られてこられた船は法定備品が無かったりする事も多いですので、これらを揃えたり、航海灯や急発進防止装置の取り付け、消火器の取り付けなどが必要な場合もあります。
なお平成16年11月より「沿岸小型」という登録ができるようになりましたので、これを新規登録時に取得すれば限定沿海+平水域+岸より5海里以内の水域であれば日本国中航行できる船になりますので(2級免許でも可)これらの登録に必要な備品を揃えたり、改造が必要な箇所のご相談にも応じていますので、ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。
この漁船も日本小型船舶検査機構での登録歴はありませんでしたので、新オーナーさんがご購入された際の名義変更時に日本小型船舶検査機構の新規登録となりました。
また、回航時に限定沿海では航行できない水域を通過する必要がありましたので同時に「沿岸小型船舶」の基準を満たすように備品等を揃えて登録しました。
また、この船の新しいオーナー様は遠くにお住まいの方でしたので、検査の立会い代行もさせていただきました。
(検査日がちょうど台風で旧オーナー様と検査員さんには大変苦労をお掛けしました。どうもありがとうございました。)
検査も無事通り、検査証も届き、船舶番号等の真新しいステッカー類も貼ってそして晴れて回航・・・とあいなったのでした。
大変にぎやかなお引渡し→回航となりました。旧オーナー様は少し寂しくなると思いますが、新オーナー様にはきっと大切に乗っていただけると思います!
今回は旧オーナー様にも色々とお手伝いいただきまして、非常にリーズナブルなご予算でのお取引となりました。皆さんご協力有難うございました!
◆必要とあらば最寄のエンジン屋さんや電気屋さんなどのご紹介もさせていただいております。
基本的なメンテナンスはしっかりされて乗られる事を強くお勧めしています。
古い漁船でスローライフを楽しむという選択肢もありますよ。
是非お問い合わせ下さい。
※四国内で漁船を売られたい方からのご依頼も随時募集しています。
香川、徳島、高知、愛媛であれば離島でもお伺い致します。
お電話お待ちしています!
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