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夢☆曼荼羅

みんな、夢をもってるかい?。

仏画展・作品紹介その4

2010-05-21 23:02:26 | 写真

明日から不動尊においてはじめての仏画教室の開催です。何人集まるか皆目わからないので、とりあえず明日は説明会を行う予定です。

というわけで、仏画展の紹介の続きです。

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愛染明王(あいぜんみょうおう)〈133㎝×86㎝〉

密教の仏が網羅される両界曼荼羅にも登場せず、その起源も不明瞭であるにもかかわらず、わが国で平安時代頃より独自に展開して盛んに信仰された密教尊。仏教では本来否定されるべき「愛欲」を、覚りを求める心に昇華する仏といわれる。「愛染」とはラーガ(raga)の訳で、「赤色」、「激しい情欲」を意味するためか、古くから「恋愛」を叶える仏としても信仰されてきた。

     本図は、千葉県匝瑳市・長徳寺所蔵の重要文化財で、一年に一度だけ一般公開している「愛染明王」を謹写させていただいたものであるが、細かい文様や竜の図柄などは独自にデザインして描いた。髪の毛のような細さの截金が、恐ろしいまでに正確無比に貼られている原画の截金には遠く及ばないが、初めて截金を用いて挑戦した作品。なお、この画のポイントは赤系の色味の絵の具の使い方と思い、丹、本朱、鎌倉朱、鶏冠朱、等々を試しながら試行錯誤の末に彩色した。「三面千手観世音菩薩」光来図(さんめんせんじゅかんぜおんぼさつこうらいず)174㎝×90㎝〉

昔から人々の大きな信仰を集める観音さまは、無碍自在に一切を観察し、人々の苦悩を見抜いて救うことから観自在といい、『法華経』普門品に「苦悩する無量の人々がいて、一心に観世音菩薩の名を唱えれば、その声を観じて救う」とあることから「観世音菩薩」とも名付けられる。勢至菩薩と共に阿弥陀如来の脇侍としても知られ、また、三十三身に変身して衆生を救済するとされる。中でも千手観音は、千の手と千の目をもって衆生を救済する究極の慈悲の姿の変化観音である。

     本図は、高知県土佐清水市足摺岬の四国八十八ヶ所霊場第三十八番札所・金剛福寺様の御本尊が、観音様の浄土である南方海上の補陀落山から、同霊場地の足摺七不思議にも登場する海亀に乗って光臨される姿を思い描いて絵にしたもの。仏さまのお身体と光背、さらに海亀を絵絹の裏から金泊を貼る「裏箔」とし、文様は截金、蓮台は銀の裏箔、表はプラチナ截金を用いて仕上げた。

昔、同寺の先先代の墨染めの衣をお借りして歩いて足摺から遍路をさせていただいたが、このときの体験がある意味坊さんの出発であったように思う。いろいろな思い出がある足摺岬であるが、なかでも同寺のご本尊をお線香の煙の中から間近で垣間見たときの驚きは今でも忘れられない。こんなすごいものがこの世にあるのかと、思わず震える感動であった。そのときはまさか画に描かせていただこうとは思わなかったものの、仏画を描き出してからは、いつか描いてみたいと思っていた。そして7年ぐらい前から、少しずつデッサンを始めては染川先生に見ていただいてきたのだが、何度も何度もだめだしされて、一向に進まず、とうとう6年もかかってしまった。はじめ描いていた画は、亀も横を向いていたが、より臨場感を持たせるために正面向きに描き直し、波の表現などは、迷いに迷い、今でも迷っている。

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