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strawberry shortcake

おいしいもの日記♪

おいしいものを、愛する人に。

2008-08-11 21:37:50 | 読書日記
「おいしいものを、愛する人に。」


浅田次郎の「王妃の館」に出てくる言葉です。

この小説、なんかもう感動の連続なんだけど、食事を作ることを通して愛を与え続ける、っていうのが一つの筋として出てきます。

なんて素敵な言葉

前に、
「食事の準備って大変だけど、おいしいって言って食べてもらえると、もうそれだけで満足だよね」

と母と話してたんだけど、自分の作ったものをおいしいと言って食べてもらえるのは、本当に幸せ。

それは私にも分かる



浅田次郎ってすごいな~

そんなにたくさんの作品を読んだことがあるわけじゃないんだけど、前はある短編集を読んでてあまりにおもしろくて夢中になり、電車を乗り過ごしました。



「おいしいものを、愛する人に。」 (しつこい。。笑)

大切にしたい言葉だな

星の王子さま

2007-09-24 11:58:21 | 読書日記
少し前に箱根に旅行に行って、星の王子さまミュージアムに行ってきました

星の王子さまって、子供の頃から何回か読もうとして挫折してたんだけど、今回ミュージアムに行っていろいろ見て、改めてチャレンジしてみたくなりました

今読んでみると、ふか~~~い言葉がたくさん。。。

「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ」

「めんどうみたあいてには、いつまでも責任があるんだ。」

「いまじゃ、もう、ぼくの友だちになってるんだから、この世に一ぴきしかいないキツネなんだよ」

「仲のよいあいてができると、ひとは、なにかしら泣きたくなるのかもしれません。」


この物語が何を伝えたいか、私なりに考えてみた~
私はこんなふうに「星の王子さま」を理解しました☆
つまんないけどお暇でしたら読んでみて

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

王子さまと友だちになった「ぼく」は、王子さまが自分の星に帰ってしまった後、夜空のどこかにある王子さまの星に思いを馳せ、ヒツジが王子さまの大事なバラを食べていないかどうか心配したり、きっと王子さまは毎晩バラの花にガラスの覆いをかけてやっているだろうと考えて安心したりします。

王子さまと友だちじゃなければ、ただの星に過ぎないんだけど、王子さまのことを考えると、その星は、何万とある星の中でどこにあるか分からなくても、「ぼく」にとって意味を帯びてくる。

きっと、大切な相手のことを考えると、それだけで世界は全く違うふうに見えてくる。
心で感じることが、その人にとっての世界に影響を与えます。
それを、忘れちゃいけないんだと思います。
大切な誰かを思いやる気持ちを、自分だけじゃなくて周りを見る心の目を、ちゃんと持っていなくちゃいけないんだと思います。

最後に
「そして、おとなたちには、だれにも、それがどんなにだいじなことか、けっしてわかりっこないでしょう。」
っていう文があるんだけど、作者は多分、大人になるとだんだん周りが見えなくなって、独りよがりになってしまうことを警戒しているんじゃないかと思います。
多分、子供はもっと周りの人間をよーく見ていて、例えば、お母さんが悲しんでいるから悲しいとか、素直に周囲の人の気持ちを感じ取ることができるんだと思います。

王子さまが旅する星には、自分以外の人を称賛者としてしか見ない「うぬぼれ男」や、星を数えて管理することしか頭にない「実業屋」などが出てきます。

王子さまはそんな彼らの独りよがりな偏った視点が理解できなくて、「へんなの~」とばかり言っていたけど、王子さまが無意識のうちに大切にしている(と私は思う)「誰かとのつながり」は、人間にとって一番大切なんじゃないかなぁと思います。

あゆの歌詞にもあるけど、「人は一人じゃ生きれない」し、「最後に意味を持つのは愛だけ」だよねー。
最近すごーくそう思います。

長々と失礼しました(^_^;)

『その日のまえに』

2006-05-08 20:03:34 | 読書日記
最近読んだ本:重松清『その日のまえに』

んー。なんだかとってもあたたかい感じの本でした。

短編集で、どれも「身近な人の死」をテーマ(?)に書かれていますが、どのお話にも共通しているのが、それが驚くほどに「日常に溶け込んだ死」であるということです。私の勝手な解釈だけど(^^ゞ

私が、高校一年の時に初めて身近な親族(母方の祖母)を亡くした時に感じた、そのままのことがこの本の中にありました。

人がこの世からいなくなっても、それがどんなに大事な人で、その人がいない世界なんて想像もつかない、っていう人でも、日常はあっけないほど全く変わらずに、時間は容赦なくどんどん流れていく。

高校一年の時、大好きだった祖母がいなくなったのにあまりに世の中が以前と変わらなさ過ぎて(当たり前なんだけどね)びっくりしたんだけど、でもそうじゃないと人間なんて弱いから、大事な人のいなくなった世界でなんか生きていけないんだよね。きっと。

残された人は、変わらない日常を受け入れて、決して忘れることはないけれど確実に薄くなっていく大事な人の思い出を胸に残しながら、淡々と毎日を未来に向かって生きていきます。

「死」とか「亡くすこと」を扱ってるのに、なんだかあたたかく、明るい感じなとこがすごいと思った。

全体が淡々とほのぼのとしてるから、じんわりと泣ける感じ。
優しい本です。

長々と失礼しましたー。

三島由紀夫『春の雪』

2006-03-22 21:11:38 | 読書日記
三島由紀夫の『春の雪』、やっと読み終わりました。

きれいな&難しい表現が多くて、かみしめるように読んでたらすごい時間かかっちゃいました。

うっとりしちゃうようなきれいな文がたーくさんありました。何回も自分の中で反芻しちゃう感じ。

日本語って書く人によってこんなに違うのねぇ。

内容も興味深かったです。

私が持った素直な感想を書かせていただくと・・

なんかもういろーんな要素がありすぎて全部書けないけど。

主人公の青年、清顕(きよあき)が、最初は人間らしい激しい感情とは対極に位置する「ものを感じない冷たさ」みたいなもののかたまり、っていう感じだったのが、最後には人間らしい熱情をもった人間に生まれ変わり、聡子への恋に殉じた、っていうとこが非常におもしろかった。一人の人間が変化したことがおもしろかった。私自身の清顕に対する感情がガラリと変わりました。

他にも、禁じられるからこそどうしようもなく魅惑的なもの、それを欲してしまう屈折した心、禁を犯してしまったことへの自責の念、償おうとする心の高潔さ、手に入らないものへの執着・憧れ・恨みとか、いろんなことがごちゃ混ぜになって押し寄せてくる感じの小説です。

巻末の解説を読んだら仏教のこととか輪廻転生のこととかいろいろ書いてあったけど、そういう難しいことより、私はそういうところに注目して読みました。

あくまで私の勝手な感想ですので聞き流し(読み流し?)て下さいませ。

映画になったから、っていうミーハーな理由で読んでみたけど、やっぱり古典はすごい。時代を超えて受け継がれてきただけあって、ものすごく価値があるものだと思います。

これからはもっと古典を読もう。読むの大変だけど。