ふんばろう宮城プロジェクト

東日本大震災から発足した「ふんばろう東日本支援プロジェクト」公認団体として2013年4月から活動する復興支援プロジェクト

これが現地の声/諸問題の解決に役立てたい

2011-09-28 19:24:03 | 日記
 ふんばろうメンバーの上山大助さん(東京都)リーダーを務めているボランティア組織「チームエース」が、9月17日〜19日に石巻市渡波地区で行った「冬物家電や今後のボランティアのあり方について」という無記名アンケートを実施しました。有効回答数は156人。以下に列記しますのでご参照ください。

Q1.現在の住まいについて
仮設住宅(20人)・個人住宅(116人)・その他(20人)
※その他内訳(アパート11人・避難所4人・間借4人・車中1人)

Q2.冬家電で欲しい物(複数回答可)
石油ストーブ(73人)・石油ファンヒーター(56人)・コタツ(41人)・ホットカーペット(54人)
※その他(掃除機5人・電気毛布5人・冷蔵庫3人・洗濯機3人・アイロン、電気ポット)

Q3.家電以外で欲しいもの(多い順)
礼服、お金、家、黒靴、自転車、パソコン、冬物衣類、コタツ布団、毛布・布団、米、野菜、炊飯ジャー、食器棚、ミキサー、デジカメ、時計、体重計

Q4.集会所(コミュニティスペース)が必要か
必要(145人)・不要(3人)・その他(2人)

Q5.いま困っていること(抜粋にて掲載アンケート文そのまま)
・お金がないこと・仕事がなくこれからの生活に不安・バス、電車の交通再開・外灯がなく暗い・いろいろな情報・店が遠方のため食料が手に入りにくい・寒くなってからのガソリン、灯油価格・冬物衣類がない・仮設に移り環境が変わったので早く慣れたい・被災後の人間関係がおかしくなった・安心して住める家・仮設で使う家具・住居が傾いているので怖い・急いで欲しいのは復旧の道筋・398号線の側溝蓋がなく危険・一人になったときが寂しい・生活支援がなくなること・コミュニケーションのとり方がわからない・津波で残った家具を置くスペース・障害のわが子と散歩してくれる友・家のリフォームが進まない・物資提供場所がわからない・何でも自分でやりたいからない・道路状態がよくなくパンクが多い・仮設が遠くて困る・知らない土地で不安(仮設)・仮設の孤独死を防ぐために集会所がほしい
※お金がない・職がない・今後の生活。安心して住める家は多数回答あり

Q6.ボランティアに望むこと
・仮設住宅にもきてほしい・現地に来て下さい!・偏りのない支援・これ以上は望めない・感謝しています・長期のボランティアをお願いしたい・一生懸命頑張っている姿に心より感謝・日本の若者は素晴らしいく物資よりも労力に感謝している・子供参加のイベントも増やして欲しい・家の整理・こころが開くようなボランティアがありがたい・物資配布ばかりで喜んでいるひとばかりではない・継続的支援をお願いします・在宅でも大変な人は沢山居ます心の傷はみな一緒です・炊き出し・一週間に2回ぐらい食材が欲しい・頭が下がりますありがとう・パーマ屋さん、床屋さん・今日のような(コンサートイベント)歌など継続して欲しい・他地域とのコミュニケーションをして石巻を変えたい・公園空き地の雑草が伸び放題なので片付けてほしい・コンサートをしてみんなで踊ったりしてほしい・ただただ感謝ばかり・年寄りの相談相手・被災地に寄り添ってくれて感謝しています(アンケート実施及び集約結果は「チームエース」より出典)
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 集約結果についての分析や評論はさまざまだと思いますが、「これが現地の声」であることに間違いありません。
 ぜひこのような「声」をマスメディアで取り上げていただき、諸問題の改善に向けて行政機関を動かす原動力に役立ててもらいたいと願っています。

活気あるれる亘理町臨時災害ラジオ局「FMあおぞら」

2011-09-28 12:32:31 | 活動報告
 東日本大震災では一時的にライフラインが寸断され、情報収集に大いに役立ったメディアとして新聞(宅配)やツイッターなどのソーシャルメディアに加え、ラジオが脚光を浴びました。震災以降、臨時災害FM局が立ち上がり、現在も地域住民の情報源として活躍しています。

 東日本大震災の被災地で始まった臨時災害FM局の多くが免許の有効期間の2カ月を超えても放送を続けています。被災地では復旧作業が長期化して避難生活を続ける人も多く、細かな生活情報を伝えるメディアとして注目されています。
「東日本大震災の災害FM、長期放送へ」(神戸新聞 2011/05/31付)
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0004123896.shtml

 「一度、訪れてみたい」と思っていた亘理町の臨時災害ラジオ局「FMあおぞら」(79.2MHz)へ先週23日に亘理町仮設住宅へ支援物資を届ける際に表敬訪問をさせていただきました。亘理町役場敷地内にあるプレハブ建ての放送局に入ると明るいスタッフの方々が出迎えてくれました。こんな元気な方々は発信する番組ならさぞ楽しい番組を発信さえているのだろうと伝わってきます。
 FMあおぞらは震災から13日後の3月24日に開局し、1日6回(8時、10時、12時、14時、16時、18時)亘理地区のさまざまな情報を伝えています。現在、番組編成やDJなど約15人のボランティアで運営し、常に町民目線で情報発信を行っています。最近は復興イベントが多く取材スタッフも大忙しなのだとか。対応していただいた放送担当総合サブチーフの西垣裕子さん(写真)は「毎朝8時の放送で河北新報の記事を何本か読ませていただいています」とのこと。放送局の中には番組で読まれた紙面スクラップや応援メッセージが書かれた色紙がところ狭しと掲示してありました。
  

 その亘理町役場で待ち合わせたのが、亘理町在住の木村一行さん(みんなでつくる新しくて、楽しいコミュニケーションづくり・写真中央)と、8月にも支援物資を運んできていただいた東京都東久留米市で障がい者施設を運営されている「どんぐりの家」の国井伸寛さん(写真左)。国井さんは今回も2トントラック満載に支援物資を届けていただきました。その支援物資は木村さんたちが10月15日に催すバザーへ提供されます。
  
 亘理町で最も大きな第3公共ゾーン仮設住宅(230世帯:750人)にある集会所へ物資を一時置かせていただきました。コミュニティスペースとして活用されている集会所には、町の臨時職員の方が張り付いて、さまざまなアドバイスをされています。また、テレビ、血圧計、図書などのほか、誰でもふらっと集まれるように備品関係も徐々に整備されてきている様子がうかがえました。

 ふんばろうでは仮設住宅に設けられたコミュニティースペースへパソコンや複合機を設置する支援も展開しています。ランニングコストなど検討しなければならない課題はありますが、買い物の不便な地域にある仮設住宅などでは、インターネットを使った食料品の買い物なども可能です。営業を再開した地元商店の復興へも応援しつつ、被災地のインフラが整うまでさまざまな企業と連携しながら被災された方の目線で、支援策を講じていきたいと思います。(こせきかつや)