
ようこそお越し下さいました。
1月7日の
記事で、以前飼っていたチィちゃんという茶トラの猫の話を書きました。

この子がチィちゃんです。写真を写したので、見づらいかも知れません。ごめんなさい。
旅立って行ってから、今度の7月で丸11年になります。
そして、こちらもちょっと写りが悪いのですが、この茶トラの子は、はなこちゃんといいます。
満月が今の家に引っ越す前に住んでいた借家に、ほぼ毎日来ていた通い猫ちゃんです。
満月達がはなこちゃんと初めて会ったのは、チィちゃんが死んだその日の夕方でした。
チィちゃんの急な知らせを聞いて、残業もしないで帰って来てくれたダンナが玄関を開けるなり満月に言うのです。

「チィちゃんが座ってるよ。」
そんな訳はありません。チィちゃんは、その日の午前中、かかり付けの動物病院で満月と獣医さんに見守られながら、息を引き取ったのですから。

「そんなわけないよ。」
ダンナがいつもより早く帰って来たのは、預かってもらっていたチィちゃんの亡骸を動物病院に引き取りに行かなくてはいけなかったからなのですし、何でこの人は、こんな悲しい日にわざわざそんな嘘を言うのだろう?...そう思いながらも、その言葉の意味が気になって、玄関の扉を開けると....。

「あれっっ!?」
....いたんです、チィちゃんが。
茶トラでお腹が白くて、八割れの...チィちゃんが。
そぉ~っと近づいて行くと、チィちゃんは、そのクリクリした緑色の目で満月を見上げ、『ニャ~』と鳴きました。

「あれ~!?」
....ホントにそっくりでしたが、違う猫ちゃんでした。
でも、顔から鳴き声から...よく似ていました。雄雌の違いはありますが、チィちゃんを一回り小さくした様な...そんな子だったのです。

「なんだぁチィ、病気で体力使って、体が一回り小さくなったんじゃないか?」
ダンナは、そんなことを言い、しばらくの間、その子の様子を見ていました。
初めてなのに、逃げようともしないこの子。「睨み合い」ではなく、「見つめ合い」の間がしばらくありました。懐かしい気持ちやら、嬉しい気持ちやら、...そして、この子が本物のチィちゃんだったらいいのに...なんて思いながら。

「きっと、チィちゃんは自分の分身を置いて行ったんだよ。」
どうやらダンナも満月と同じ事を考えていたのです。こんなタイミングでの出会いなんて、その時にはそうしか考えられませんでした。
.....。
その日以来、その子はよく遊びに来てくれる様になり、その子を『ちっちゃいチィちゃん』と呼ぶ様になっていました。
ちっちゃいチィちゃんは、ほぼ毎日、通って来ました。満月家にゴハンをもらいに来るのですが、家の中に入りたそうにはせず、ずっとそのスタイルで通しました。どんなにお腹が空いていても、とにかく満月家の人の姿が見えるまで待ってくれているのです。
ただ、カリカリのゴハンをもらいに来て、食べ終わった後は、しばらくスリスリ甘えて遊び、スッと帰る....なんとも、謎...というか、不思議な子でした。
本家本元のチィちゃんが、天使になって旅立つ時、満月家の面々が寂しくならない様にとの配慮から、自分を縮小コピーしたような子を後釜に据えて行ってくれたのかもしれません。
このちっちゃいチィちゃんの素性がわかったのは、満月家が今の家に引っ越す時。
お向かいのお宅にご挨拶に行った時、そのお宅の庭でゴロゴロしていたちっちゃいチィちゃんに声をかけたところ、そのお宅では「はなこちゃん」と呼ばれていたのです。
うすうす、そうなのかなと思ってはいました。ちっちゃいチィちゃんは、お向かいのお宅でお昼寝していたり、門の前で番猫していたりしましたから。
「はなちゃんは、昼も夜もウチでゴロゴロしているのに、ゴハンは一度も食べた事がないの。」とそこの奥さん。
「ゴハンはウチに食べに来てくれていましたよ。」と満月。
沢山のカリカリと猫缶を持参しての、今思い返せばなんとも奇妙なご挨拶でした。
150m?程の満月家のお引っ越し。
その借家に満月家の匂いがしなくなっても、お日さまのヌクヌクが心地いい季節は、いつもの場所にはなこちゃんが座っていました。
少し変わった事といえば、寝るお家とご飯を食べるお家が同じところになった...ということでしょうか。
はなこちゃんの1日は、いつもと同じ様に過ぎて行くのです。
お引っ越しして、半年が過ぎた頃でした。
5月の連休が終わって、ピヨピヨ’Sの学校のPTAの仕事でバタバタした忙しい日、電話

が入りました。
はなこちゃんのママでした。

「カラスに狙われていた小さな子を保護したの。でもウチに置いておくと、はなこは子猫を嫌がって家に帰ってこなくなっちゃって。満月さんの家で、このチビちゃん飼えませんか?」
そう、はなこちゃんは、
あの日の夢の続きを我が家にもたらす為(!?)に、帰宅放棄でストライキしてくれたのです。
長々と書いてしまいました。
我が家のサクには、全然血が繋がっていないけれど、「お兄ちゃん」と「お姉ちゃん」がいる...という話でした。
このお兄ちゃん・お姉ちゃんがいたから、今そこでお腹全開で寝ていられるんだよ、サクちゃん。
わかっているのかなぁ...

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