goo blog サービス終了のお知らせ 

布教師寮@Net

― 本家「叢林@Net」より暖簾分け ―
ネット上に仮想バーチャル布教師寮を設けてみました♪

いわゆる「あの世」観メモ

2011年09月05日 11時11分48秒 | 私的参究ノート

「あの世」が有るのか無いのか、「霊魂」は有るのか無いのか――。

畢竟、「あの世」や「霊魂」の問題は、その当事者本人(遺族)が決定する問題であり、第三者がそれに容易く入れる問題ではない。

大切な故人を思い出すに当たって、我々は「あの世」という独自の世界観をこれまで設けてきた。

それは最初から無条件に「ある」と規定される「異次元の第三世界」を指すのではなく、亡き人に対して想いを馳せる行為を通じて作り出す「滅後の世界観」を指して言う。

そこでは「亡き人に対して想いを馳せる」という行為が重要なのであり、それ抜きで「あの世」を語ろうとするから有無の議論に陥るのである。

「あの世」とは有無が議論の核心なのではなく、「想いを寄せる行為」自体が尊重されるべき世界観なのだ。

もしかしたら釈尊の「無記」の態度というのは、他者の信仰(プライバシー)に対する最大限の慈悲の顕れ(配慮)なのかもしれない。

「あの世」や「霊魂」は「信仰」そのものの世界だから、その当事者が「ある」と言ったら、その「ある」と決定した態度が尊重されるべきであり、その他者の信仰に寛容になることが大切なのだと思う。

私自身、「無記」が「慈悲」に感じられる理由がそこにある。


 一押し頂けたら幸いです  にほんブログ村 哲学ブログ 仏教へ
   ※「叢林@Net」各寮ブログ更新状況はこちらをクリック

あわせて読みたい




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。