
「いじめ」問題に関するネット上の掲示板に、某中学校教員を名乗る方からの匿名の書き込みがありました。
以下、要約。
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皆さん、全国で後を絶たない「いじめ」問題について、学校、教育委員会、果ては校長、教員全てが悪い×2の大合唱ですが、少しはこちら側の言い分も聞いて下さい。
だいたい、我々教員が全てのいじめの実態について把捉する事など物理的に不可能な話です。また、「いじめ」問題を完全に撲滅する事なども土台無理な話でありましょう。
他にやらなければならない仕事はたくさんあるし、行政(文科省)、教育委員会、果てはPTAからの締め付けも厳しく、四六時中生徒たちのプライベートに干渉する事など無理な話です。
家族とのプライベートの時間だって大事にしたいし、教員と言えども個人の時間は保証されて然るべきでしょう。
第一、子ども達の世界に大人が足を踏み入れる事にだって限界があると思いますよ。下手に首を突っ込み、その子が余計孤立をしたら逆効果でしょう。
「いじめ」の問題は、子ども達の世界でしか解決できない部分が多分にあるんです。
それと、最近テレビで校長が謝罪している光景をよく目にしますが、同じ教員として同情してしまう時がありますね...。
決して大きな声じゃ言えませんが、何十年と積み重ねてきた職場での功績を、たった一度の「いじめ」問題の発覚で全てを失ってしまうんですよ。その一件だけで今までの全てが否定されてしまうのは全く以て割りに合いません。
現場にいる教員としては、いじめ件数を教育委員会に「O」と報告したり、「いじめ」問題の有無を問われて「ない!」と言い切る校長の立場も理解できます。
せっかく校長の地位にまで上り詰め、無事勤め上げれば次には教育委員会の要職ポストの可能性だってあるのに、一部の生徒が起こした「いじめ」問題の発覚で全てがオジャンだなんて割に合わない話です。
それらを自分が起こした不祥事で失うならまだしも、あくまで子ども達側が起こした問題でですよ。それで全てがパーというのは非常にやり切れない話です。
皆さんもそう思いませんか?
それらを全て学校側の過失というなら、これはもう世間からの我々教員に対する「いじめ」でしかありません!
ぜひ、我々の立場にもご理解いただき、マスコミの方々も一方的な過熱した報道はぜひご遠慮頂きたいと思います。
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以上、要約。
確かに、先生方達の言い分も分からなくはありません。
ただ、そこに見えるのは大人たちの事情だけで、「いじめ」問題の渦中にある子ども達の存在はどこにも見当たりませんでした…。
※この物語はフィクションです。
確かに、大人の事情ばかりですね。
> せっかく校長にまで上り詰め、無事勤め上げれば次には教育委員長ポストの可能性もあるのに、「いじめ」問題で全てがオジャンだなんて考えられない話でしょ?
この一文、特に酷いですね。拙僧の師匠は晩年まで住職をしながら学校の校長をしていましたが、校長退任後は、教育委員長だとか、そういった話を一切断って住職に専念していました。ポストありきの教育なんて、まともな結果になるはずがありません。
詳細は先ほどお話した通りですが、この書き込み部分に本音の部分が見え隠れしているのではないでしょうか。
今回の「いじめ」問題に関する組織的な隠蔽の謎をつらつら考えるに、理由はそこにあるとしか思えません。
先生の世界のみならず、警察やお医者さん、はては政治家の世界まで、日本における組織運営とはややもするとその対象者(生徒、市民、患者、有権者)を置き去りにして為されている様な気がします。
というより、そこに陥りやすい組織構造が既にあるのかもしれませんね(県知事談合汚職も然り)
え!?坊さんの世界も???