ちょっと呼吸をおいての感想。
今回大河は色々言われていたりしますが、個人的にはその都度物語開始時点以前の挿話を細切れに入れ込むのが物語の流れを損なうように感じていました。
この手法が明らかに逆効果だったのは氏真との戦いで、駿府時代の氏真・元信(家康)の友情に関する思い出を差し挟む描写だったと感じています。瀬名を権力でどうこうしようとしたり(婉曲表現)、関口夫妻を粛清したりといった非道な描写の後だけに、いやが上にも設定の後出し感を強調していたかと。
(幼少期や少年期に尺をとって先に放映しておけば、可愛さ余って憎さ百倍、と理解してくれる視聴者もいたでしょうに・・・・・・)
動画配信世代にとっては、何話も前の伏線なんか覚えていられない、都度都度回想シーンが入っていれば1話ごとにわかりやすいじゃないか、ということなのかもしれませんが・・・・・・その分各話の描写は薄くならざるを得ず、今次大河で話が進まない原因になっているように見えます(このペースで11月末までに大坂夏の陣が終わるのだろうか)。
ただ、今回の「真・三方ヶ原」についていえば、夏目広次(吉信)初登場時から、家康がお約束レベルでしつこすぎるほどに広次の名前を間違えまくる描写があったがために、回想シーンが効いてきたのではないでしょうか。
大河は歴史というネタ帳があってのドラマですので、大筋は外せないという制約がどうしてもつきまといます。
そこをどう料理するか、これからも注目していきたいと思います。