トランプ氏狙撃され負傷、のあまりにも絵になるシーンで、今年の米大統領選挙は決まったかな、と思っていたのですが、わからないものですね。
バイデン米大統領が大統領選挙から降板、代わってハリス副大統領が米民主党の大統領候補を目指す、との報道から数日。
そもそもアメリカ副大統領は上院議長以外の役目が少ないので政治的な功績を残しづらいのですが、ハリス氏の場合更に「ぽりてぃかる・これくとねす」な要素が四倍役満くらい満載な上舌鋒鋭い人物(本邦でもどことなく似たような政治家さんが散見されますな)、ホントに大丈夫?とみなされていた、と認識していましたが。
バイデン現大統領が降板しハリス副大統領が、となるや、先の都知事選で某候補が出馬を表明した途端あまり評判が良いとは言えなかった現職都知事への支持が暴騰した故事(というほど古くもないですが)を想起させるようなハリス旋風。但し、世論調査ではロイターがハリス優位、他の調査では現在のところややトランプ氏優位、程度のようです。
加えて、トランプ陣営の副大統領候補ヴァンス氏が失言かましたこともあり、どうなることやら予断を許さない状況になってきました。
ここから双方莫大な資金をぶち込んでの宣伝合戦になりますが、肝となるのは大統領候補同士の公開討論会。古くはJFK vs ニクソンの討論会で、討論内容はむしろニクソンの方に分があったのに(実際、ラジオで聞いていた人々はニクソンに軍配を上げていたといいます)TV中継での見た目の違いからケネディに支持が集まったという故事からすると、致命的な失言をした方が負けるのかもしれません。
トランプ氏はどうにも揚げ足取りに終始する印象が強いので、実際に討論会を開いてみるとハリス氏に持っていかれる可能性はありそうです。
ただ、ヴァンス氏のバックボーンにあるような「ラストベルトで貧困にあえぐ見捨てられた白人たち」の支持は絶対にハリス氏に向かわないでしょうし、ハリウッドや西海岸的なWokeな人々の支持もトランプ氏には絶対に獲得不能でしょうから、それ以外の中間的な層をどこまで双方が獲得できるかを見ていきたいと考えます。