一週間ほど時期を外していますが、アニメ第3期が終わったので。
『悔しくて死にそう』と悔し涙に暮れていても周囲が誰も理解してくれなかった少女が、仲間たちと共に『嬉しくて死にそう』と歓喜の涙を流すに至るまでの物語。
主人公の親友たる高坂麗奈嬢を中心においてみれば、そういう物語ではないかと。
高大社会人と吹奏楽を続け(社会人時代は結構ブランク多め)、大学&某市民吹奏楽団でユーフォ、高校時代にはユーフォ兼ドラムメジャーやってた身からすると、解像度が高すぎて“痛い“物語でしたから、若干ですが避けていた感はあります。
自分の愛機より年下のメンバーに「『響け!ユーフォニアム』、リアルですよね」と話しかけられた時に、「いや、僕からすると先輩がアノ方とコノ方で、後輩がカレとアレだよ?同輩はアイツとソイツ。察してくれや」と答えてかなりドン引き気味に同情された覚えがあります。
(楽団の長老格が高校時代実際に1つ2つ上の先輩(アノ方&コノ方先輩)だったメンバーや1つ下の後輩だったメンバー(カレとアレ)、元団員だった市内オケで吹いている同輩(アイツとソイツ)、という組み合わせ。ちなみにソイツさん(現役当時はコンミス)以外は男性、先輩と後輩はキャラ濃過ぎ・・・・・・)
なお、私の高校時代ですと入学当時は男子の方が多く、私の学年で男女同数、1つ下の学年から女子優勢に。学年全体でも男女比2:1でしたけれど、多分30代後半以下の年代の吹奏楽部経験者には想像が難しいくらいには男子比率高めでした。さらに遡って中学時代なら男女比1:2でしたっけ。
1期〜3期、及び劇場版各編を通して見て、黄前久美子部長の性格はまあ、ユーフォ吹きにありがちかも知れません。高坂嬢はホルンにもいそうなタイプで、トランペット吹きとしてはクラシック寄りな感じ(ジャズ・ポップス向きな性格には見えない)。塚本秀一くんはトロンボーンにありそうな性格なので、ホルンから転向して正解だったかも。
第1期・第2期(1年生編)に比べると随分と演奏シーン少なめでしたが、基礎練や合奏練習を延々見せられても経験者以外は喜ばないでしょうから(苦笑)とはいえ府大会と関西大会の自由曲のさわりくらいは聴きたかったかも知れません。特に、久美子部長と真由ママの演奏の違い。
第1期から一貫して、滝先生の指導はかなりリアルなので(全国大会高校の部に複数回出場経験のある指導者の方に振っていただいた印象と比較して)、本気で上位大会を狙っていた学校の出身者には色々クルかも知れませんね。
メタな話をすると、演奏担当のプロの皆さんの演技(演奏)、芸が実に細やかでした。
ちなみに2017年度吹奏楽コンクール全国大会で課題曲I(『スケルツァンド』)を演奏したのは現実では中高大一、全部門通しても6団体だけ。金賞は文教大学のみ、高校の部では平商業(東北代表)の銅賞1校だけ。この年の課題曲の中では難曲でした。一般に技術的に高度とされる課題曲Ⅴ(2017年は『メタモルフォーゼ〜吹奏楽のために』)よりも少ない次第。自由曲の『一年の詩〜吹奏楽のための』も難しい割に曲調的に金賞を取りづらそうな曲なので、よくまあ北宇治高吹奏楽部&滝先生は攻め切ったものだと思います。
ラストは黄前先生の挨拶で締めます。3期第1話冒頭の職員室で映し出された机上は、実は2024年4月の横前先生の机だった、という演出。教員生活3年目?な黄前先生、わりと板についた感じ。担当教科は何なのでしょう(松本美智恵先生は滝先生と同じく音楽らしいのですが、1学年7クラスの高校で音楽科が3人というのもちょっと多過ぎると思いますので)
多分滝先生が顧問を続けているのだろうと思いますが2015年度着任から数えて10年目に突入、京都府教育委員会の人事方針はどうなんでしょうかね。某県教委は実績のある顧問でも原則7年、最大9年で情容赦なく移動させますが(しかも後任についての配慮はほとんど無し)。
麗奈嬢はまだまだトランペットの修行中、葉月嬢と緑嬢は就職したらしいですが楽器を続けているのかどうかは不明。
麗奈嬢、滝先生に告白したいと語っていましたが果たして「滝麗奈」と名乗る日は来るのだろうか(早くしないと滝先生、本当におぢいちゃんになってしまうぞ)。
それよりは塚本久美子先生の登場の方が先な可能性が高そうです(秀一くんが久美子ちゃんを逃してしまわない限りにおいて)。