兄・山野哲也選手が15回目の全日本チャンピオン確定
富山県のイオックスアローザで最終戦を迎えた2013年全日本ジムカーナ選手権。
最大の注目は、SUBARU BRZとトヨタ86がチャンピオンを争うPN3クラスの戦いでした。
シリーズ前半戦はライバル森嶋昭時選手の先行を許した山野哲也選手でしたが、
九州で行われた第7戦で今シーズン4勝目の3連勝を飾り、
シリーズランキングトップに立っています。
そして山野選手は15回目のタイトル奪還に向け、
弟・直也選手とSUBARU BRZでのダブルエントリーで最終戦に臨みました。
決勝1本目の哲也選手は、圧倒的な中間タイムを叩き出します。
全く乱れないライン取りに正確なターンを決めてゴールするとタイムは1分18秒984。
1分20秒台で推移していたトップタイムを大幅に更新します。
会場からわき起こるどよめきは、そのまま森嶋選手へのプレッシャーと変わりました。
森嶋選手は1分19秒621と0.637秒遅れの2番手となりましたが、
続いて最終ゼッケンの直也選手がゴールし、
1分19秒403で哲也選手と森嶋選手の間に割って入る2位で1本目が終了しました。
2本目に入ると今度は路面状況が変化。
150台分のタイヤラバーがのった路面がPN部門ドライバーたちのタイムアップを阻みます。
哲也選手が1分19秒113とタイムダウンするなか、会場がざわつき始めました。
森嶋選手がゴールするが、タイムは1分20秒349。
山野哲也選手のV15、
そしてSUBARU BRZが全日本選手権で初チャンピオンを決めた瞬間でした。
「今日はホント完璧だったね。
とにかくBRZをチャンピオンカーにできたことが本当にうれしいよ。
ジムカーナのように手軽に参加できる競技には最適なクルマだよね。
それと今日は直也が完璧な仕事をしてくれた(結果的には1分19秒012で2位)。
山野兄弟が同じクラスでワン・ツー・フィニッシュできたことも、
森嶋さんがここまで山野を追い込んでくれたことにも本当に感謝したいですね」
と哲也選手は語っています。
一方PN4クラスでも、
GVB型SUBARU WRX STIでエントリーする掛札雄一選手がうれしい全日本初優勝。
2013年の全日本ジムカーナを最高の形で締めくくりました。