2020年3月17日。

奴隷狩りから逃れるために作られた水上集落、ガンビエ。
西アフリカの歴史を考える上で、あの奴隷貿易のことは欠かせませんよね…。
コトヌーとロメを結ぶ幹線道路上に、ウィダーという町がある。

この町の海岸は、あの奴隷貿易が行われた海岸として有名なのだ。
ウィダーへの行き方は簡単。
コトヌーとロメを結ぶ乗合タクシーに乗って、ウィダーで降りると言えばそれで大丈夫。

ウィダーの幹線道路と海岸はちょっと離れているので、
バイクタクシーで見どころを回るのがいいですね。値段は要交渉!
奴隷という言葉は多くの方が知ってはいますが、
奴隷というものを本当の意味でイメージできる人なんて、いないですよね…。
ウィダーには、「奴隷」にまつわる遺物がたくさん残っている。
かつて奴隷たちが収容されていたという、こちらの建物。
今は博物館として公開されている。







この広場に奴隷たちが並べられていたという。


無料で入れますが、ガイドの方にお心遣いを少しお渡しするといいですね。
ここは奴隷街道。
この道を奴隷たちは鎖につながれ、海岸まで歩いて行ったそうです。
今はただの赤土の道だけど、ここに悲しみの歴史があったんですね…。


この広場で、奴隷たちが売り買いされていたという。


これは「忘却の木」と呼ばれていて、
木の周りを、男は9回、女と子供は7回回ると、過去のすべての記憶を忘れることができると言われていた。


「ゾマイ」というこの建物。
ここでは窓がない暗闇の部屋に、奴隷たちが閉じ込められていた建物があったという。
奴隷たちは奴隷街道を歩かされ、大西洋まで連行された。1852年に倒壊するまで200年間存在したそうだ。




「ズンボチ記念碑」
ゾマイで長く閉じ込められ、死亡したり病気になったりした奴隷たちが埋められた場所である。



「帰郷の木」というものもある。
その木を3回回れば、身体はアメリカに行ってしまっても、魂だけは戻って来られると信じられていた。
今ここには、モニュメントだけが建てられている。


そして海岸にあるのが「帰らずの門」。
これはあくまでモニュメントではあるのだが、門に描かれているレリーフが痛々しい。








海岸や海の様子は数百年経ってもそんなに変わるものでもないし、
きっと当時の人々も、この景色を眺めながら船に乗せられていったのだろう。



一応現代社会においては「奴隷制度」はもちろん認められていないし、とんでもない話だ!となるわけだけど、
でも人種差別や偏見などは当たり前のように存在しているし、戦争だって世界中で起き続けている。
どこの地域とは言えないけれど、
特定の人種や民族、宗教への弾圧や虐殺も行われている。
これまでそういう場所もたくさん訪れてきたけど、
その度に「人間の愚かさ」を、感じさせられる。
もしかしたら、ちょっとだけなら良くなったのかもしれないけれど、
人類なんて根本的には何も変わっていないのだろう。
ウイダーはブードゥー教の聖地でもある。
あちこちにブードゥーにまつわるという石造もあるのだが、これがまた愛嬌があって面白い!



なんか、ヒンドゥーの神々に似ている気がする。
インドLOVEの僕にとっては、けっこう好きです、こういう不思議な神々たち。
ウイダーは、そんなに観光地として整備されているような場所ではないですが、
落ち着きのある町で治安も良いですし、ベナンに行くならぜひ訪れてほしい場所ですね。
これを機に、改めて考えたいと思うのです。
人間の中に潜む残虐性や差別心みたいなものって、何なんだろうなぁ…。
ふじもん
株式会社グローカルアースホームページ
https://www.grocal-earth.com/
著書『中学教師が行く、無計画世界紀行』
http://www.amazon.co.jp/dp/B00YO9OL3K/ref=cm_sw_r_tw_dp_9x5Bvb0HR324E

奴隷狩りから逃れるために作られた水上集落、ガンビエ。
西アフリカの歴史を考える上で、あの奴隷貿易のことは欠かせませんよね…。
コトヌーとロメを結ぶ幹線道路上に、ウィダーという町がある。

この町の海岸は、あの奴隷貿易が行われた海岸として有名なのだ。
ウィダーへの行き方は簡単。
コトヌーとロメを結ぶ乗合タクシーに乗って、ウィダーで降りると言えばそれで大丈夫。

ウィダーの幹線道路と海岸はちょっと離れているので、
バイクタクシーで見どころを回るのがいいですね。値段は要交渉!
奴隷という言葉は多くの方が知ってはいますが、
奴隷というものを本当の意味でイメージできる人なんて、いないですよね…。
ウィダーには、「奴隷」にまつわる遺物がたくさん残っている。
かつて奴隷たちが収容されていたという、こちらの建物。
今は博物館として公開されている。







この広場に奴隷たちが並べられていたという。


無料で入れますが、ガイドの方にお心遣いを少しお渡しするといいですね。
ここは奴隷街道。
この道を奴隷たちは鎖につながれ、海岸まで歩いて行ったそうです。
今はただの赤土の道だけど、ここに悲しみの歴史があったんですね…。


この広場で、奴隷たちが売り買いされていたという。


これは「忘却の木」と呼ばれていて、
木の周りを、男は9回、女と子供は7回回ると、過去のすべての記憶を忘れることができると言われていた。


「ゾマイ」というこの建物。
ここでは窓がない暗闇の部屋に、奴隷たちが閉じ込められていた建物があったという。
奴隷たちは奴隷街道を歩かされ、大西洋まで連行された。1852年に倒壊するまで200年間存在したそうだ。




「ズンボチ記念碑」
ゾマイで長く閉じ込められ、死亡したり病気になったりした奴隷たちが埋められた場所である。



「帰郷の木」というものもある。
その木を3回回れば、身体はアメリカに行ってしまっても、魂だけは戻って来られると信じられていた。
今ここには、モニュメントだけが建てられている。


そして海岸にあるのが「帰らずの門」。
これはあくまでモニュメントではあるのだが、門に描かれているレリーフが痛々しい。








海岸や海の様子は数百年経ってもそんなに変わるものでもないし、
きっと当時の人々も、この景色を眺めながら船に乗せられていったのだろう。



一応現代社会においては「奴隷制度」はもちろん認められていないし、とんでもない話だ!となるわけだけど、
でも人種差別や偏見などは当たり前のように存在しているし、戦争だって世界中で起き続けている。
どこの地域とは言えないけれど、
特定の人種や民族、宗教への弾圧や虐殺も行われている。
これまでそういう場所もたくさん訪れてきたけど、
その度に「人間の愚かさ」を、感じさせられる。
もしかしたら、ちょっとだけなら良くなったのかもしれないけれど、
人類なんて根本的には何も変わっていないのだろう。
ウイダーはブードゥー教の聖地でもある。
あちこちにブードゥーにまつわるという石造もあるのだが、これがまた愛嬌があって面白い!



なんか、ヒンドゥーの神々に似ている気がする。
インドLOVEの僕にとっては、けっこう好きです、こういう不思議な神々たち。
ウイダーは、そんなに観光地として整備されているような場所ではないですが、
落ち着きのある町で治安も良いですし、ベナンに行くならぜひ訪れてほしい場所ですね。
これを機に、改めて考えたいと思うのです。
人間の中に潜む残虐性や差別心みたいなものって、何なんだろうなぁ…。
ふじもん
株式会社グローカルアースホームページ
https://www.grocal-earth.com/
著書『中学教師が行く、無計画世界紀行』
http://www.amazon.co.jp/dp/B00YO9OL3K/ref=cm_sw_r_tw_dp_9x5Bvb0HR324E
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