goo blog サービス終了のお知らせ 

誰も知らない認知症;脳のはたらき(知的機能)からみた老人性認知症の予防と介護

老人性認知症の確実な予防方法と認知症高齢者の適切な介護方法をシリーズで解説します。

70 知的機能の把握

2019-08-10 04:11:10 | 日記

 今回は「障害と個性に応じた適切な介護」を展開していくための「知的機能の把握」について、以下に列記した3つのポイントを説明していきます。
 (1)「かなひろいテスト」を実施する
 (2) 今日の「日付(年月日)」を確認する
 (3) 知的機能の「障害の進行度」に応じた介護を展開する

(1)「かなひろいテスト」を実施する
 「かなひろいテスト」は「前頭葉機能」を簡便かつ的確に評価することのできる神経心理検査です。具体的な検査方法や判定などの詳しい内容については、このブログの「05 知的機能(4)」〔2018/05/15〕を参照していただきたいと思います。

(2) 今日の「日付(年月日)」を確認する
 老人性認知症の診断に用いられる簡易知能検査法として「長谷川式」や「MMS」などが良く知られていますが、これらは主に「左脳が担う認知機能」を評価する神経心理検査です。しかし、介護や医療の現場で活用するには、様々な理由で、簡便ではなく、的確ではなく、また実用的ではない、と考えています。
 認知症高齢者における認知機能の「障害;欠落機能」と「残存機能」を評価するためには「MMS」が必要不可欠であり、具体的な検査方法や判定などの詳しい内容については、このブログの「05 知的機能(4)」〔2018/05/15〕を参照していただきたいと思います。そして、介護や医療の現場で左脳が担う認知機能を簡便かつ的確に評価する方法として「今日の日付(年月日)の確認」が大変有用であることを是非知っておいていただきたいと思います。また、その理由や根拠に興味のある読者の方々は、このブログの「38 日付の確認(難解)」〔2018/10/17〕を熟読していただければ幸いですが、ここでは「今日の日付(年月日)の確認」によってMMS得点を推測する方法(超簡略法)を再掲しておきます。

 (超簡略法から得られる「MMS」の判定;評価点)
  (1)「日」「年」「月」の全てが正答できる場合
       → MMS得点(評価点)は「20点以上」
  (2)「日」「年」「月」のどれかが正答できない場合
       → MMS得点(評価点)は「20点未満」
  (3)「月」のみ正答できる場合
       → MMS得点(評価点)は「18点前後」
  (4)「月」も正答できない場合
       → MMS得点(評価点)は「14点以下」


(3) 知的機能の「障害の進行度」に応じた介護を展開する
 前述した「かなひろいテスト」と「今日の日付(年月日)の確認」の2つのポイントを理解し実践していただくことが、「障害と個性に応じた適切な介護」を展開する際の最も重要なポイントである「知的機能の障害の進行度に応じた介護を展開する」大前提になります。つまり、「かなひろいテスト」と「今日の日付(年月日)の確認」によって、老人性認知症の大多数を占めている「老化廃用型認知症の進行度」を判定することが「障害と個性に応じた適切な介護」の出発点になるのです。
 老化廃用型認知症における知的機能の障害の進行については、まず「前頭葉機能」が病的に低下し、次いで「左脳が担う認知機能」が障害されていくことを、このブログでは繰り返し述べてきました。そして、老化廃用型認知症の進行度は「正常」(年齢相応)、「初発期」(小ボケ)、「境界期」(中ボケ)、「進行期」(大ボケ)の4段階に分類され、認知症の症状ではなく「かなひろいテスト」と「MMS」の成績によって判定されることを、何度も説明してきました。







 老化廃用型認知症の進行度を把握することによって、下図に示されるように、社会生活や家庭生活における日常生活能力の判断や成年後見制度における「補助人」「保佐人」「成年後見人」の選定の判断など、様々な領域で活用することができます。ちなみに、要介護認定における「認知症高齢者の日常生活自立度」の判断に際しては、「初発期」が「Ⅰ」、「初発期~境界期」が「Ⅱa」、「境界期」が「Ⅱb」、「進行期」が「Ⅲa」と推定することができます。





 老人性認知症(老化廃用型認知症)における知的機能の「障害」は、身体機能の「障害」のような「見える麻痺」ではなく、「見えないマヒ」です。したがって、認知症高齢者の介護に際して「障害に応じた適切な介護」を実践するためには、「見えないマヒを見ようとする意識」や「見えないマヒを見るための尺度(物差し)を持つこと」が必要不可欠なのです。



 最後に、このブログの読者の方々には、老人性認知症(老化廃用型認知症)における知能(知的機能)の「障害」とは単なる「記憶障害」や「認知障害(左脳が担う)」ではないこと、「個性」とは「統合機能」(前頭葉)を中心とした「認知機能」(左脳・右脳)、「情動機能」(大脳辺縁系)のネットワークによって育まれていることを十分理解していただきたいと思っています。
 そして、下図に示される知的機能の構成や把握方法を再確認していただき、医療や介護の現場で「障害と個性に応じた適切なケア(介護)」を実践していただければ幸いです。





  ・・・ プロならば 見えないマヒを 見る介護 ・・・



69 性格の把握

2019-08-09 04:21:20 | 日記

 今回は「障害と個性に応じた適切な介護」を展開していくための「性格の把握」について、以下に列記した3つのポイントを説明していきます。
〔性格を把握する際のポイント〕
 (1) 性格には様々な側面(多様性)があることを意識する
 (2)「短所的な性格」ではなく「長所的な性格」を把握する(探し出す)
 (3) 性格は「変わらない」「変えられない」「変えようとすべきでない」

(1) 性格には様々な側面(多様性)があることを意識する
 人の性格は多種多様で「様々な性格の人がいる」ことは述べるまでもありませんが、「ある個人の性格には様々な側面がある」ことについてはあまり意識されないようです。私たちが誰かに家族や友人の性格を尋ねられた場合には、「その人の最も特徴的な性格」や「その人はこういう性格だと思い込んでいる性格」のような「その人の性格の一面」だけを無意識に伝えることが多いと思います。したがって、家族や関係者などから伝えられる性格は一面的なものであり「ある認知症高齢者の性格には様々な側面があること」を十分意識し、詳しく聴き取っておく必要があります。また、介護を継続していく中で認知症高齢者の性格の様々な側面を発見していくことも大切です。
 例えば、認知症高齢者に限らず、このブログの読者の方々が自分自身の性格を振り返ってみた時には「他人に対する性格」「仲間に対する性格」「自分に対する性格」が異なることに気付かれることと思います(どれが本当の自分の性格?)。また「気分が良い時の性格」と「気分が悪い時の性格」も異なるのが普通だと思います。



(2)「短所的な性格」ではなく「長所的な性格」を把握する(探し出す)
 性格を把握する際の重要な視点として「短所的な性格」ではなく「長所的な性格」を把握するよう心掛けることが大変重要なポイントです。特に、不穏や興奮、暴言、妄想、介護への抵抗などの問題行動(行動心理症状)の出現や増悪には認知症高齢者の「性格」が大きく影響し、ある特定の「短所的な性格」が「本人の性格」(本人を象徴する性格)と決めつけられる場合が少なくないように思われます。
 『世の中には「良い性格の人」も「悪い性格の人」もいない。人の性格には「良い部分」と「悪い部分」があるだけのことである』という言葉を意識し、「この人は性格が悪い」と思った時には、敢えて「その人の性格の良い部分」(長所的な性格)を探し出し、それを活かすように工夫する技術を磨くことも介護のプロに課せられた試練なのかもしれません。つまり、介護や恋愛、脳リハビリに共通する大切なポイントは「好いとこどり」(好い部分だけを見る、好い部分しか見ない)であると思います。





(3) 性格は「変わらない」「変えられない」「変えようとすべきでない」
 「あの人の性格が変わった」という言葉(表現)を耳にすることがありますが、「あの人の心理環境や気分が変わった」と解釈すべきだと思います。つまり、性格は「変わらない」「変えられない」ものであり、良くも悪くも性格は「その人らしさ」であると考えたいと思っています。もし何らかの方法で自分自身の性格を無理やり変えられてしまったならば「本当の自分って何だろう?」と自分自身を見失い、自己の喪失や変調に陥りかねないと思われます。つまり、「性格が変わる」状況(思い込んでいた性格とは異なる性格に気付く)があったとしても「性格(そのもの)を変える」方法はない、「性格を変えようとすべきではない」ではないと思います。
 一方、どのような性格にも、解釈の仕方によって「良いところ」と「悪いところ」の両面があることにも気付いていただきたいと思います。例えば、「頑固」は「意志が強い」、「わがまま」は「主体性がある」、「そそっかしい」は「行動力がある」と解釈することができるのではないでしょうか?



 今回のブログでは、「障害と個性に応じた適切な介護」を展開していくための「性格の把握」に関する3つのポイントについて解説しました。次回のブログでは、「障害と個性に応じた適切な介護」を展開していくための「知的機能の把握」に関する3つのポイントについて解説する予定です。

 ・・・ 恋愛の 好いとこ取りを 介護でも ・・・


68 生活歴の把握

2019-08-08 19:11:37 | 日記

 今回は「障害と個性に応じた適切な介護」を展開していくための「生活歴の把握」について、以下に列記した3つのポイントを説明していきます。
〔生活歴の把握する際のポイント〕
 (1) 認知症高齢者を1人の人間として理解する
 (2) 記憶している過去(残された過去)を把握し、保持し続ける
 (3) 快の情動を刺激するための情報を把握する

 生活歴には生育歴や学歴、職業歴、趣味、特技、居住地の変遷などの様々な内容がありますが、入院や入所に際して得られる限られた情報だけでなく、介護を継続していく過程においてより詳しい生活歴を把握し続けることが大切です。また、特に病院や施設においては、把握した生活歴を単なる個人情報として記録に留めるのではなく、スタッフ全員が共有して何らかの方法で日々の介護に活用していくことが重要です。



(1) 認知症高齢者を1人の人間として理解する
 このブログ「56 知情意からみた介護のポイント」〔2019/02/06〕でも述べたように「介護する側」と「介護される側」の「人(知情意)と人(知情意)との関係が介護の基本であることは十分理解していただけると思います。このことは「介護以前の常識」であり、特に対人サービスである医療、福祉、保健の領域に共通する大原則です。そして、介護の現場で接する認知症高齢者の「障害を含めた人間像の全体を理解する」ことは「障害と個性に応じた適切な介護の展開」を実践するために不可欠だからです。
 和田行男氏は、名著「大逆転の痴呆ケア」の中で、「呆けた婆さん」と「婆さんが呆けた」との違いを意識することが重要であると述べています。医療の領域においても「病を見て人を見ず」という言葉があり、患者さんの人間性を全く無視して治療だけに専念する医師への戒めとして用いられることがあります。特に介護の領域においては、患者さん(利用者)の人間性を全く無視した介護は成り立つはずがありません。しかし、認知症高齢者の介護の現場においては、人と人との関係が介護の基本であることを忘れ、病名や症状、障害に振り回されている実態が決して少なくないように感じられます。



 大切なことは、1人ひとりの認知症高齢者がどんな人(婆さん)であるかを知ることから、その人(婆さん)が求める介護、その人(婆さん)に必要な介護が始まるということだと思います。



(2) 記憶している過去(残された過去)を把握し、保持し続ける
 認知症高齢者は「記憶している過去」(残された過去)を頼りにして「その時その場」の日々を過ごしていかなければならない状態に置かれています。



 認知症高齢者が記憶している過去(生活歴)は、最近の生活歴ではなく知的機能の障害が進行する以前の生活歴であり、知的機能の障害の進行に伴って徐々に失われていきます。しかし、これらの記憶に「残された過去」は認知症高齢者の生活や人格の基盤であり、人生そのものであり、自己の存在そのものであると言えます。したがって、個性を尊重した介護を展開するためにも「残された過去」を把握し、時には回想法などを通じて発掘し、保持し続けるための工夫や努力を重ねていくことが大変重要です。



(3) 快の情動を刺激するための情報を把握する
 「安心」「安全」という心理状態によってもたらされる「快の情動」は「快の感情」(喜・楽・愛)を惹起し、認知症の症状(特に行動心理症状)を軽減、消失させる効果があります。これとは逆に、「不安」「混乱」という心理状態によってもたらされる「不快の情動」は「不快の感情」(怒・哀・憎)を惹起し、認知症の症状(特に行動心理症状)を発現、増悪させてしまいます。



 そして、快の情動を刺激するための情報(生活歴)とは、人生の中で最も輝いていた頃の思い出、自慢していた仕事、家族、趣味特技(すきなこと、したいこと、できること)など、幸福感や達成感を蘇らせるような生活歴のことです。また、このような生活歴を把握する際には、記憶の糸を手繰るように、何度も話題にしながら「本人が語る生活歴」を積み重ねていくことが大切です。一方、事実とは異なる場合でも矛盾を指摘したり修正したりすることは避け、本人の記憶の中にある「夢の世界」を事実として受け止める配慮も必要です。



 今回のブログでは、「障害と個性に応じた適切な介護」を展開していくための「生活歴の把握」に関する3つのポイントについて解説しました。次回のブログでは「障害と個性に応じた適切な介護」を展開していくための「性格の把握」に関する3つのポイントについて解説する予定です。

 ・・・ 症状は 生活歴に 理由があり ・・・

67 障害と個性に応じた適切な介護の展開

2019-08-07 18:56:45 | 日記

 8月下旬に「帯広西病院」の、9月上旬に「帯広第一病院」の、それぞれの看護部から認知症講演会の講師を依頼されています。帯広西病院と帯広第一病院は「介護老人保健施設とかち」も所属する「公益財団法人北海道医療団」の基幹病院ですが、帯広西病院から提示されている講演のテーマは「認知症の理解」と「障害と個性に応じた適切なケアの展開」です。
 このブログ「誰も知らない認知症」では、「18 認知症高齢者の介護(6)」〔18/06/25〕でご紹介したように、「介護の目的」である「認知症高齢者や家族が望むような生活支援・自立支援」を達成するための「介護の目標」(介護の2本柱)として「安心・安全・安定・安住のある介護環境の提供」とともに「障害と個性に応じた適切な介護の展開」を位置付けています。



したがって「障害と個性に応じた適切なケア(介護)の展開」というテーマを提示していただいたことを、ある意味では意外でしたが、大変嬉しく思いました。しかし、「脳のはたらき(知的機能)からみた認知症」という視点を理解していただかなければ「障害と個性に応じた適切な介護の展開」の内容を理解していただくことは難しいのではないかと考え、今回の約1時間半の講演では「脳のはたらき(知的機能)からみた認知症」の視点を理解していただくことに重点をおくことにしました。そこで、「障害と個性に応じた適切なケア(介護)の展開」というテーマについては、このブログにおいてプレゼンテーション形式で紹介させていただくことにしました。

(1) 障害と個性に応じた適切な介護の展開
「障害と個性に応じた適切な介護」とは「生活歴」「性格」「知的機能」を把握して「認知症の症状(辺縁症状)の軽減・消失」と「残存能力の維持」を図る介護手法です。




 「生活歴」「性格」「知的機能」は、認知症高齢者の人生で培われた「脳のはたらき」(知的機能)の成長(進化)と老化(退行)の過程が具体的な事実として凝縮された認知症高齢者の介護における基本的な情報です。つまり、「生活歴」は「知的活動の歴史」(知的機能の実績)、「性格」は「心理機能の傾向」(知的機能の傾向)、「知的機能」は「現在の知的機能」(知的機能の現状)として位置付けられます。そして、「個性」とは「生活歴」と「性格」が反映されたものであり、特に「問題行動」(行動心理症状)の出現・増悪と軽減・消失に影響を及ぼす要因であることから、確実に把握しておくことが必要です。一方、「障害」とは「前頭葉機能の障害」と「左脳が担う認知機能の障害」のことであり、日常生活能力を評価するための基本的な情報であることから、的確に評価しておく必要があります。



 また、認知症高齢者の「生活歴」や「性格」「知的機能」に関する情報は介護を始める時点で十分に得られるものではなく、介護を継続していく過程において「より詳しい生活歴」「潜在していた性格」「変化していく知的機能」をリアルタイムで把握し続けることが大切です。特に介護施設において「障害と個性に応じた適切な介護の展開」を実際に試みられる場合には「個別対策ワークシート」を活用していただければ幸いです。




 今回は「生活歴」「性格」「知的機能」を把握する際のポイントを以下に列記しておきたいと思います。そして、次回以降のブログにおいて、これらのポイントについて順次説明していきたいと思います。
〔生活歴の把握する際のポイント〕
  ① 認知症高齢者を1人の人間として理解する
  ② 記憶している過去(残された過去)を把握し、保持し続ける
  ③ 快の情動を刺激するための情報を把握する
〔性格を把握する際のポイント〕
  ① 性格には様々な側面(多様性)があることを意識する
  ②「短所的な性格」ではなく「長所的な性格」を把握する(探し出す)
  ③ 性格は「変わらない」「変えられない」「変えようとすべきでない」
〔知的機能を把握する際のポイント〕
  ①「かなひろいテスト」を実施する
  ② 今日の「日付(年月日)」を確認する
  ③ 知的機能の「障害の進行度」に応じた介護を展開する


66 もの忘れ外来(2)

2019-07-28 13:37:53 | 日記

 前回のブログ「65 もの忘れ外来(1)」の「初診時の診療」に引き続き、今回は
「再診時の診療」の内容を紹介させていただきます。

(2)再診時(結果説明)の診療

〔結果説明〕
 1)老化廃用型認知症以外の疾患(慢性硬膜下血腫、甲状腺機能低下症など)が疑わ
   れる場合には、受診が必要と思われる「他の医療機関」をご紹介します。
 2)正常(年齢相応)または老化廃用型認知症が疑われる場合には、診察結果などを
   明記した「本日の診察結果について」【資料5参照】をお渡しし診察結果や検査
   結果などを説明します。その際に、老人性認知症の大多数を占めている老化廃用
   型認知症とその進行度を理解していただくための参考資料【資料6参照】などを
   お渡しし現在の状態を説明します。
〔今後の診療方針の判断〕
  * 以下の〔1〕~〔5〕の「診療方針/今後の対応」を判断します。
   〔1〕定期通院
      ・対象;老化廃用型認知症の「初発期;小ボケ」と診断された患者さん
      ・中長期的に「生活指導」と「神経心理検査」を継続していきます
      ・必要に応じて「参考資料」をお渡し、生活指導を実施します
      ・次回の「再診日」を予約していただきます
   〔2〕診療終了
      ・対象;老化廃用型認知症の「進行期;大ボケ」と診断された患者さん
      ・必要に応じて「参考資料」をお渡し、介護指導を実施します
   〔3〕経過観察
      ・対象;老化廃用型認知症の「境界期;中ボケ」と診断された患者さん
      ・概ね1年間程度「生活指導」と「神経心理検査」を継続していきます
      ・必要に応じて「参考資料」をお渡し、生活指導を実施します
      ・次回の「再診日」を予約していただきます
   〔4〕他科(他院)紹介
      ・老化廃用型認知症以外の原因疾患が疑われる場合
      ・他科(他院)受診の必要性などについて説明します
      ・紹介状(診療情報提供書)を作成します(後日お渡しします)
   〔5〕その他
      ・患者さんのご家族等が主に介護に関する助言等を希望される場合
       (可能な範囲でご希望に対応させていただきます)

(3)再診時(定期通院/経過観察)の診療

 1)上記の〔今後の診療方針の判断〕において「〔1〕定期通院」または「〔3〕経過観察」
   と判断された方が診療の対象となります。
 2)予約時間の30分前までに来訪していただき、老健とかち「事務室」の窓口で「30項目
   問診表」【資料7参照】および「脳リハビリのチェック票」【資料8参照】を受け取り
   必要事項に記入して下さい。
 3)「MMS」と「かなひろいテスト」(神経心理検査)を実施し、現在の知的機能の状態
   を評価します。
 4)診察結果などを明記した「本日の診察結果について」【資料5参照】をお渡しして診察
   結果や検査結果などを説明します。
 5)「30項目問診表」や「脳リハビリのチェック票」「神経心理検査の結果」などを参考に
   して脳リハビリを効果的に続けていただくための生活指導や助言を実施します。
 6)次回の再診日を予約していただきます。

 前回と今回にわたり、今年の7月から開設した「介護老人保健施設とかち」の「もの忘れ外来」
の診療内容を紹介させていただきました。また、機会があれば「博愛会病院もの忘れ外来」で経験
した「長期経過観察事例」をご紹介したいと思っています。

【資料5】 本日の診察結果について



【資料6】 「老化」から「認知症」へ;脳のはたらき(知的機能)の障害の進行


【資料7】 30項目問診表



【資料8】 脳リハビリのチェック票