雨天番外編：見る (※画像なし)

「人は自分が見たいものだけを見るものだよ」



ここ十年程の間によく聞いた話です。



かく言う私もしたり顔で(二～三回は)他人に話した覚えがあります。残念ですね。


やっぱりこれは間違ってました。


人は見たいものだけを見ることは出来ません。


人は任意(好み)で、[見える]ものを選べたりは出来ません。


目を開いた一瞬の間に、可視光線が水晶体を通過し、網膜が記録し、脳が映像として解析し構築し、その結果、[見えてしまう]ことを、見える世界を、自分の好みで選択することなど出来ません。


人がやることは、[見えてしまう]ものを自分に都合良く解釈して、ごまかして、そうだと思い込むだけのことですね。


そして…見たくないことに目をつむり、目をそらし、無かったことにする。この、どちらかです。


もしも本当に私達人間が見たいものだけを見て、見たくないものを[見えなく]する超能力が有ったとしたら(笑)‥話は簡単です。


私達に悩みや苦しみは有り得なくなります。


( • ̀ω•́ )✧そいつはパねぇ！ハッピーな人生ですね。(笑)


しかし実際には私達の好き嫌いに関わらず、視界にあるものはどうしようもなく、嫌でも何でも、見えています。


「人は自分の見たいものだけを見るものだ」と言われる問題の背景には、(好き嫌い)という私達自身の我が儘な態度があります。


昔の人は言いました。


「好き嫌いしてはいけません」と。


この言葉は枕に(食べ物を～)と、かかって語られていましたが、食べ物に限らず、何事においても好き嫌いばかりしていると、結局は自業自得の苦しみが増えるだけだという智恵の言葉だと私は考えます。


見えるものを好き嫌いで判断することは、普段から私達が無自覚に自動的に行っている事です。


最近の私は、見えるものを好き嫌いで判断し思考停止しないように


自覚的に、手探りで、自分の心に浮かび続ける(好き嫌い)を止める作業を続けていますよ。



よい一日を



230 拝