残月録

残月がやがて消えていく間にも、私の日常生活の中に何か一瞬の輝きを求めて写真を撮っています.

崇徳院

2021-06-16 12:06:56 | 日記
大阪のコロナ新規感染者は100人切って落ち着いてきたみたい。
先日、近所の開業医に接種の予約行って来たら
第一回の接種が7月20日でした。大阪の人は
抜け目がないのに驚いた。
まあ、阪神タイガースがパ・リーグに6連勝
したからすべて結果オーライ。
前置きはこれくらいで。

ところで、百人一首を題材にした落語は
いくつかあるらしいのですが
私が覚えているのは、前々回載せた
「千早振る」と今回の「崇徳院」だけです。
いやあ、高貴なお方の歌遊びを庶民の笑いの
ネタにするなんた落語は面白い。



若旦那が水も食事も喉を通らないほど弱って寝込んでしまった。
医者の見立ては心の病で薬は効かない、このままでは
5日で死ぬという。内気な若旦那は口を開こうともしない。
出入りの熊なら話してもいいと言う。
大旦那は急いで熊を呼びにやり。
熊「若旦那、いっていどうなすったんですかい?」
聞いてみればじつは恋煩い。
上野の観音様にお参りに行った帰りに
立ち寄った茶店で供を連れた、すごい美人の娘さんに
出会った。その娘さんが袱紗を落としこれを拾って
渡してやったところ、軒にぶら下がっていた短冊を渡された。
これがそれよと見てみると
「瀬をはやみ岩にせかるる滝川の」崇徳院の上の句だけ。
下の句は「われても末に逢はむとぞ思ふ」
話を聞いた大旦那は上の句を手掛かりに娘さんを3日で探してこいと言いつけた。
うまく探し当てたら長屋を3軒やろうと言う。
女房も乗り気で「うまくいけば大家になれる。あんたがへまをすれば私しゃ実家に帰らせてもらうよ」
熊は江戸中の床屋、湯屋を回ったが埒が明かない。
3日の夕,熊は疲れ果て、最初に行った床屋の奥で横になっていると、
鳶の頭が入ってきて「お店のお嬢さんが恋煩いで、相手の男を探してる。」
「何せ、難しい歌だけが頼りだ。」と言う。
熊ははっと気ずき鳶の頭の胸ぐらを掴んで
「さっ、さっ、三軒長屋は俺のもの、こっちへ来い。」
鳶の頭「お前こそ、お店へ。」と,とっつかみあい。
床屋の鏡がガチャンと割れて
床屋「いってい、商売道具の鏡を壊してどうしてくれるんだい。」
と怒りだす。
「割れても末(月末)に"買わん"とぞ思う。」

お後が宜しいようで。




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