栗林写真工業という、現在では存在しないメーカーの、35mmコンパクト
カメラ「Petri 7」~プログラムEE搭載のレンジファインダー機だ.同社
の Petri 35/F2.8とV6とM35 につづく4機種目の入手.精度は不明だが、
各部は動作をしているという個体.だがボディなどは経年の劣化が進んで
いるので、またシャッターの低速側には粘りがあるようなので,ジャンク
扱いとして.オークションで何度か取り引きのある、ネットで売り上げを
伸ばしているらしい、東北地方のカメラ店から 92円+送料という安さで.
栗林写真工業は昭和52年に倒産.大衆機ばかり作っているなどのレッテル
をはられ人気が伸びず他社との競争にも負け.そんな残念な会社.私自身
はスタイリッシュで、いいカメラが多いのではと思っている.写りもいい.
Petri 7
●レンズ:Petri 45mm/F2.8 ●サイズ:132×79×68mm
●シャッター速度:B・1秒~1/500秒 ●電池:セレン光電池
●発売年:1961年 距離計連動式カメラ.マニュアル操作.セレン光
電池による露出計が付いている.ファインダー内に表示される露出計
指針が中央の位置で適正露出に.ブライトフレーム付ファインダーは
有名な緑色=グリーンオマチック.明るいF1.8レンズ付のモデルも.
届いた個体は,全体的に劣化しているが動作に問題はなさそう.撮影可能.
露出計はほぼ正常値を示しているようす.デジカメのそれと比較して判明.
ファインダー内部の二重像がわずかに上下にずれているが、それはピント
合わせには直接は関係ないから無視できる.シャッターを切った後のフィ
ルム巻き上げレバーの戻りが少し緩い.ISO感度設定レバーのルーズさも.
気をつけていないと知らぬうちに動いて、違う数値に変わっていることが.
だがそれらもとくに問題ではない.私の感覚ではこのカメラはほぼ完動品
という印象.カメラ正面から見たレンジファインダーの緑の窓は、ペトリ
特有のシステムらしく、 Green-O-Maticというもの.ファインダー内部は
くっきりと明るくて、二重像合致式のピント合わせもしやすい工夫だとか.
感度100/24撮りのカラーネガフィルムで試写を.たぶんいつものように、
まずストロボ撮影から.レトロ感のあるなかなかクールなボディ.そんな
感じのそう悪くないデザイン.露出計が示す数値をシャッター速度と絞り
の組み合わせでマニュアル風に撮影する.シンプルな操作なので気が楽.