ペトリの一眼レフカメラ「V3 Flex」～製造されてすでに、というか、
いつの間にか、半世紀もたってしまった．今更フィルムカメラを使う
私自身も、そういえば、長く生きてきたようなのだ．ファインダー内
の曇りや汚れやプリズムの劣化．被写体の見え方が悪くピントの調節
がかなり面倒．1/30秒以下あたりではミラーアップ状態に．巻き上げ
の操作で正常に復帰するが．偶然に３本の同社の単焦点の標準レンズ
を持っているので、毎回使い分けて、とりあえず撮影を楽しんでいる．
このカメラも、アマチュアながら、分解清掃を．トップカバー内部の、
プリズムの腐食による相当な汚れを除去．ある程度改善できたと思う．
スポンジ状の黒い光学部分の保護材？は劣化が進み、触れればすぐに
ぼろぼろ剥離を．手近にあった汚れた布製コースターを一部切り取り、
替わりにプリズム部分に装着させた．カメラ内部で固定させるために．
そんな適当な作業を．しかし壊すこともなくメンテナンスは完了を．
Petri V3 Flex "micromic-lens-focusing"
●型式：35mm フォーカルプレーンシャッター式一眼レフカメラ
●レンズマウント：ブリーチロック 自動絞り
●シャッター：布幕横走りフォーカルプレーンシャッター
●シャッタースピード：B, 1/2～1/30秒, 1/60～1/500秒
●当時価格：27800円 ●発売：栗林写真機工業 1964年
この個体か、あるいはこの機種に特有？の、フィルムの巻き上げ動作
の不具合については、私ではどうしようもなく、そのままに．低速時
に発生するミラーアップ症状と、原因はおなじなのかもしれないが私
には対応不能．撮影した前後のカットが、左右の隙間にわずかに写り
込んでいるような状態．変則的な多重露光．そんな感じの不具合だ．
だが全体的には、シャッター速度も絞りも他の各部の動作もそれほど
ひどい異常はない．操作に違和感はあるが、それは経年の劣化による
もので、致命的な故障？の前触れではないと思う．一眼レフカメラの
修理やオーバーホールにはかなり高額な費用が必要になるはずなので、
この状態のままで以後も使うことに．…写り自体は悪くはないカメラ．
被写体の質感などよく再現できている．好きなボディのデザインでも
あるので、出来ればながく使いつづけたい．そう願っているのだが．