
キャノンのゾーンフォーカス機種「Canonet 28」~シリーズの中では
おなじ目測式の Canonet Juniorとともに異質な存在だろう.現在では
使われることのないフラッシュキューブ用のソケットがトップカーバー
に設置されている.セレン光電池式の完全プログラムEE.その2度目の
撮影になる.今回はオート露出のみで.カメラ側のフィルム感度の増減
も行なわずに.初回の撮影で判明したと思う露出計のその精度を信じて.
Canonet 28
●レンズ:キャノンレンズ 40mm/F2.8
●シャッター速度:1/30 F2.8~1/250 F22
●ファインダー:採光式ブライトフレーム
●焦点調節:前玉回転、ゾーンフォーカス
●露光調節:セレン光電池式、完全自動プログラムEE
●フィルム送り:レバー巻き上げ、クランク巻き戻し
●発売:1968年



スペックに特徴らしいものはないが,レンズの性能は非常にいいらしい.
レトロ感あふれる私好みのボディデザインでもある.四角いシャッター
ボタンもいい.キューブ式のフラッシュ機構は現在では不要なものだが,
トップカバー中央部にある、使うことのないはずのその痕跡も悪い眺め
ではないかもしれない.今はなきカートリッジタイプのフィルムを使用
する機種かとも思えるような、そのシンプルなボディデザインがやはり
私にとっては最大の魅力の要素だろうか.非常に好ましいカメラに思う.
そして写りもいいのだ.露出にすこし不安を憶えつつ最初から最後まで
オート露出での撮影を.そしてやはりいい写りで期待に答えてくれた.
