blueな日々

( Art で逢いましょう)

Ceremony of purification

2006年09月29日 | 2006~奇妙な

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昨夜のTBSのニュース。女性アナウンサーが現地の取材に。
「少年兵の現実」についてのレポートだった。下記は同じ
現地報告~他局の報道を聞いて、この春に書いていたもの。
ようやく今朝、リライトした。まとめてみた。

………
『アフリカ~子どもたちを助ける』
(FNN 5.5のニュースやWikipediaなどから転載・編集)

ウガンダ北部では、政府軍と反政府軍の戦いがつづく中で
小さな子どもたちが犠牲になっている。現地で子どもたち
を助けている「ノアの箱舟」の存在を取材。

神の抵抗軍(LRA)は、ウガンダの反政府武装勢力。主に
ウガンダの北部地域で活動している。最近ではウガンダ軍
によってその規模を縮小させているが、依然として住民の
殺害や襲撃、子供たちの拉致などを行っている。
LRAによる被害の中でも、子供に対する犯罪は特に深刻で、
子供を拉致して強制的に「少年兵」にしたり「性的搾取」
をしたりして、国際的な非難をあびている。

国際刑事裁判所の情報によれば、1980年代後半からの内戦
でLRAによって拉致された子供は20,000人以上にものぼり、
LRAの戦闘員の85%は11歳から15歳の、拉致されてきた子供
たちである。彼らは反政府運動への加入の儀式として行わ
れる殺人・手足の切断を含む非人道的行為、重労働や略奪、
放火、市民の殺害、他の子供の拉致などを強いられている。
女子の場合は、LRA指導者の使用人として扱われ、長時間
にわたる家事労働を強いられたり、性的に搾取され、望ま
ない妊娠や性病感染の危険にさらされている。

「ノアの箱舟」は、子供たちを保護するための施設である。
LRAからの拉致を防ぐため、元少年兵や性的虐待を受けた
少女たちのカウンセリングのため、運営されている。

日本の外務省の海外安全ホームページでは、ウガンダ情報
として「退避勧告」を。反政府勢力~LRA~神の抵抗軍が、
北部スーダン国境付近、その他の各県および周辺で散発的
に地域住民や避難民キャンプを襲撃し、虐殺、児童の拉致、
物資強奪等の事件を引き起こしている他、外国人も襲撃~
との記載がされていた~この春の時点では。

E94p2

………
ウガンダには同名の教会~ノアの箱舟、が昔あった。
カリスマ的な神父に率いられた新興の狂信的キリスト教団
が建てたもの。集団自殺を疑われている事件が起きている。
約500人が、その教会内部で焼死。現在のノアの箱舟とは、
関連がないだろうが、紛らわしい名称である。少なくとも
FNNとTBSのニュースでは、このことは伝えていない。

………
TBSのレポートによれば、LRAの指導者は、政府軍に投降
したとの情報。時間はかかるだろうが国は安定化に向って
いるらしい。エイズ問題もアフリカの中にあっては、収束
しつつある。拉致されたが幸運にも救い出された元少年兵
たちは、産まれ育った村に帰ってゆくだろう。しかしまだ
数千人?が拉致されたままで、けっして予断は許されない。
といった内容だった。

村では浄化の儀式を行ない、幼い頃に拉致された少年少女
~現在はトラウマを抱えたティーンエイジャーに変貌~を
迎え入れる。子供たち自身には罪はないはずだから。浄化
の儀式は、人殺しや残虐行為などを行なったことに対して。

子供は、為政者~狂信者の洗脳により、優れた兵士になる。
「少年兵の現実」は、アフリカにとどまるものではない。

イラストは、ベトナム戦争時の写真をもとに描いたもの。
20年ほど前の病気療養中のころ~精神ではなく内科的な。

世界の東西南北を問わない、現実のこの醜さ。
強烈な違和感がある。怒りも恐怖も無力感も。


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