金曜日。
図書館で知った顔を見た。この街に転居して、はじめて
就いた職場にいた女性。中年になっていた～20年以上も
時がたったのだから。おたがいを認めあって会釈をした。
声をかけようかと思ったが、すぐに思い直した。連れの
女性～母親？のような人がいたし。また会えるかもしれ
ないし。でも声をかけること自体、実は私らしくない。
図書館には借りていた本を返却～ほとんど読んでいない。
リクエストしていたうちの、準備できていた本を借りた。
『ブラックダリアの真実～上下巻』『介護職の健康管理』
『腰痛の運動・生活ガイド』～ぼちぼちでも気分がよけ
れば読むだろうさ。つづいて街へ出て、自分とNの用事
を済ませた。家賃や光熱費や国民健康保険の代金などを
支払った。財布はすっかり軽くなってしまった。
帰宅した。郵便受けに先週面接を受けた病院から封書が。
また不採用～ショックである。年齢が問題なのか、何か
おかしなところが私にあるのか。理由を知りたいものだ。
介護職はプロの目から見て、私の年齢や経歴では、無理
との判断なのだろう。～じわじわと切迫感に襲われる。
土曜日。
朝から、はやばやと煙草が胸にこたえている。パソコン
を導入した頃は仕事場では吸わないと決め、しばらくは
遵守していた～台所やベランダで吸っていたが、いつの
間にか、キーボードを打ちながら、私の口元は、活発に
操業中の工場の煙突のような状態。有毒物質を身体にも
部屋にも充満させている。COPD～慢性閉塞性肺疾患に
なりかけている、すでに発症している？のかもしれない。
しばらく、朝の～好きな時間をすごしたら、今日は必ず
書類の作成を。月曜日には、ある公的な施設に提出する。
不備のないものを仕上げる必要がある。じっくりと落ち
ついて作業しなければ。今日も悩まされているゆううつ
や煩悩？などは、わきに置いておく。
新首相の国会での所信表明演説。識者からの批判も多い
ようだ。「美しい国（造り）」という、いかにも漠然と
した政策大綱に象徴されるように、イメージが優先され、
具体的な方策が見えてこない。初めての演説なので政権
が目指す、国のあり方や重要政策の骨格のみを示したの
だろう～そんな意見も。私は今だに、この人物の実態が、
よくわからない。これまで、ぶれない政治家、タカ派と
いった報道を耳にしたくらい。私がこの首相に期待して
いるのは、ことを強行に進めてもいいので、日本に内在
する諸問題が、どんどんあぶり出され、その結果、国内
が紛糾すること。無茶苦茶になってもいいと思っている。
一度、壊れないと～その内容、程度にもよるが～再生は、
ありえないと考えているから。
新聞～読売の社説では「しなやかに、したたかに」など、
まるでテレビドラマのキャッチコピーのような場違いな
見出しで、いかにも記事の内容のなさを、うかがわせる、
新政権への応援？をしていた。情けなくなってしまった。
考えはさまざまあってしかるべき。しかし腹が立つのは、
プロらしからぬ安易な表現。言葉遣い。リタイア間近の
すでに記者としての情熱が冷めた～私の印象～編集委員
が書いたもの。この委員はテレビにもよく出ている。
マスコミはこういったことでも、意識していはいないの
かもしれないが徐々に、読者を～世論を、惑わしてゆく。
………
時間が過ぎ去るにつれて、私のゆううつはつのっている。
さまよい歩きたくなっている。街に出ようかなぁ。