blueな日々

( Art で逢いましょう)

どこかシュールな写真

2008年12月25日 | 読書メモ~写真など
12252_2

本が読めないと、あれほど悩んだ私は何だったのか?
風呂場では暖まりながら、夜には静寂な空気の中で横
になって、本を手にしていた。ひさしぶりの幸福感。


『新 正体不明』
赤瀬川原平 東京書籍(2004.10)
老人力がカメラにやどった。たどりついた風情の世界。
意味はないけど味がある「読む写真集」
------------------------------------------------------------------------
文章が極端に短く、あんがいすんなりと読書ができた。
写真の撮影も文章を書くことも、さらにはイラストも、
彼はうまい。赤瀬川原平はある種の天才かもしれない。
と時々思うこともある。カメラを持ち散歩に出て写真
を撮るという行為は、人が存在する意味をも象徴して
いると思う。では私の場合、被写体との関係に、何を
見いだすのだろうか。自己の内面のみだろうか。

『よみもの 無目的』
赤瀬川原平 光文社(2001.03)
片手で読める小さな哲学。電車の中でも読んで下さい。
------------------------------------------------------------------------
写真エッセイ集とのこと。修辞学とでもいうのか、彼の
安直なようでいて実に巧みで比喩にとむ文章は、私には、
唐十朗の作風を思い起こさせる時もある。毎ページ一枚
の写真を掲載している作りにもかかわらず、紙質がよく
ないから、写真のニュアンスも写真と文章とのからみも、
よく伝わってこないものも。残念なことだ。

ビジュアルを多くふくんだ本や、カメラのマニュアル本
などを通じて、徐々に本を読むリハビリをつづけようと
思っている。いつか読書の至福感も戻ってくるだろうと。




コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。