blueな日々

( Art で逢いましょう)

語られなかった物語

2006年08月10日 | 読書メモ

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ほぼ一ヶ月ぶり?の読書か。知的好奇心を満足させたい、
あるいは人間世界を根本的に知りたいという、私らしい
時間の過ごし方である。なにものにも代えがたい。

………
『イエスの王朝~一族の秘められた歴史』
著者:ジェイムズ・D・テイバー 
翻訳:伏見威蕃、黒川由美
出版:ソフトバンククリエイティブ
発行:2006.5 (単行本)
出版社の内容紹介:イエスが打ち立てたのは、教団でも
新しい宗派でもなかった。弟たちをはじめとする血族を
まとめ王朝を打ち立てたのだ。宗教学者の著者の25年に
およぶ研究をもとに歴史上の実在者としての人間イエス
と王家の血を引く一族の歴史、キリスト教の誕生を探求
したノンフィクション。発掘調査やDNA鑑定など最新
研究の成果も盛り込んだキリスト教研究の集大成。

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洗礼者ヨハネ、イエス、その弟である義のヤコブ。血の
つながった彼らが目指したものは、現代社会にも通じる、
人間の生き方=社会のあり方だった。今に受けつがれた
キリスト教の教義=神学の基礎を確立したのはパウロで
ある。まとめれば、そんな内容。

これまで読んできた原始キリスト教~ユダヤ教の発展~
関連の書物などと重複する部分が多かったが、ていねい
に書かれて、復習のつもりで読めた。

資料=福音書などや発掘の成果を元に、状況証拠の積み
重ねではあるが、そこには歪曲は感じられずに、私には
納得のいく常識的な内容=可能性=推理=研究だった。

パウロをはじめとした宗教的?人間たちが、イエスらの
意図を~独立国家の建設を、歪めて、創作してしまった。
まさに語られなかった、隠された物語かもしれない。

イエスは産まれ、生き、死んだ。実在の人間である。

(それにしても宗教の信徒になる人々の気が知れない)

………
カテゴリィに「読書メモ2」を追加した。カテゴリィ内
の記事が増えすぎると、そのページの読み込みに時間が
かかりすぎるから。友人のブログのようにカテゴリィ内
のページの切り替えが出来れば、より使いやすいのに~
読み込みに時間がかからないのに。


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