白く濁った用水路の水。流れはゆるく。カモのペアが。先日まで
何羽かの小ガモがいたような記憶があるが。巣立ってしまったの
だろうか。自宅へ帰る道で。しばらく歩いて、上流を調べてみた。
水が濁った原因はわからなかった。毒でなければいいが。
エレベータの扉が開いた。2階の図書館へ。白髪まじりの無精髭
が伸びた背の高い、初老に近づいた人物がいた。姿勢がよくない。
ゴンドラ内に設置された大きな鏡に映った私だった。自分と母の
図書カードで13冊の本を借りた。事前の予約で、準備されていた
のは10冊ほど。この分館にあった、気になる作家の作品も借りた。
まだ具合が悪く。ぎっくり腰になりそうな気配だったので、バス
に乗って帰ることに。それでも節約を考えて、運賃が百円ですむ、
ふたつ手前のバス停で降りた。すこし歩いた。白く濁った用水路
の水。流れはゆるく。カモのペアが。先日まで
小林恭二を4冊。奥泉光を2冊。古処誠二を2冊。村上龍を2冊。
小川洋子を1冊。他あわせて13冊を借りた。どの作品から読むか。
昨夜読んだホラーの、ブログに書くだろう読書メモの兼ねあいで、
櫻沢 順という新人らしき作家の『ブルキナ・ファソの夜』という
ファンタジック?ホラーを最初に読もう。その前に風呂に入って
暖まりたい。曲がりかけた腰のリハビリのつもり。患部の血行が
よくなれば背筋を伸ばせるかもしれない。痛みもやわらぐかも。
月曜日の朝。病院へ電話を。受診を先延ばししてもらった。腰の
具合が悪化して歩行がむずかしい。ほぼぎっくり腰の状態。頭痛
もひどい。目の奥に強い痛み。何故か吐き気も。体調が悪ければ、
精神もさらに落ち込むことになってしまう。悪循環がつづくのだ。
こうなったら心身を安静に。身を潜めて。静かに潜行を。思考を
おさえて。外界との扉を閉じる。読書に存在をゆだねる。