そして私はまた驚くことに.手にしたそのカメラは、じつに思いのほか
小さなボディだったこと.35mmフィルムを使う機種なので、それほど
大きくはないだろうと思っていたが、かなりのコンパクトな作りに感嘆
の念がこみ上げてくる.精密で丁寧な作りをうかがわせる金属質ボディ.
これまで大事に保管され、あまり使われたことがないような劣化のない.
ボディの色はよく見たら珍しく、黒ではなく暗い茶色.レンズはクリア.
各部の動作に問題もなかった.専用の小型のパトローネはこれで2個に.
ややタイプの違う.大きさは同じだが.127規格のカメラでも使えそう.
オークションでこの秋に入手.動作は確認済みだが、実際に撮影をした
ことはない.そんな個体.さらにうれしいことに、希少な専用の小型の
35mmパトローネが付属.西日本のとある県で開業中の現役のカメラ店
からの購入だ.またも運が良く安価に.送料を加えても1500円ほどで.
Konica Konilette
●型式 : 35ミリレンズシャッター式蛇腹カメラ
●適合フィルム : 専用パトローネ入り35 mm幅無孔フィルム
●レンズ : Konitor 50mm/f4.5
●シャッター : Konix 手動チャージ B.1/25.1/50.1/100.1/200秒
●露出調節 : 手動設定 f4.5~22
●フィルム送り : ノブ巻上げ,ノブ巻き戻し
●フィルム計数 : 順算式 ●画面寸法 : 30×36 mm
●ファインダー : 逆ガリレオ式
●距離調節 : 目測手動設定,前玉回転式,最短撮影距離1 m
●シンクロ接点 : あり ●電源 : 不要
●サイズ : 73×110×35mm 280g ●当時価格 : 5,500円
●発売 : 1953年 ●製造・販売 : 小西六(後のコニカ,現在のコニカミノルタ)
同型のカメラでは、コダック社の「Letina」を持っている.
どちらも35mmフィルムを使うタイプのスプリング=蛇腹カメラ.
ともにいいレンズを搭載している.カメラ自体も丁寧に作られている.
写りもいいはず.だがコニカの「Konilette」は現行の35mmフィルムは、
そのサイズが大きくて使用できない.専用の小型パトローネが必要なのだ.