blueな日々

( Art で逢いましょう)

何かがたりない音楽

2006年09月10日 | 2006~奇妙な

E58p

食パン1枚とソーセージを食べてから、今日は日曜日だからいい
じゃないかと、自分に言い訳をしながら今、ビールを飲んでいる。
地元で活動中の、インディーズバンドの曲を専門の Podcast局や
彼らバンドのホームページで聞いている。昔にくらべ、あか抜け
ている。かっこいい曲が多い。でもまとまりすぎて、私個人には
何かがたりない。それでもいくつかのバンドは、私のお気に入り
になった。CD~インディーズ版を、買いたいとも思うのだ。

ここでいう、何かがたりないとは、心の底から魅力を感じさせる、
私にとって基本的な「何か」を感じることができないという意味。

いっぽう別の、いい意味で「何かがたりない」ということもある。
例えば、ある面ではすごく突出していても、引きつけられるもの
があっても、微妙に何かがたりない、不安にさせる、そんな Bob
Dylanや友部正人をはじめとしたミュージシャンを私は大好きだ。
おなじことは、絵にも映画にも、その他のクリエイティブな活動、
その成果などすべてにいえること。この場合、足りない何かとは、
変化や可能性を感じさせる、逆に現在の「リアルな存在感」とも
表現できるものだろう。Like a Rolling Stoneということ。

そんな意味で、私はBeatlesにはほとんど興味がない。何かがたり
ないどころか、充足しすぎているのだ。解散後のソロでのレノン
やマッカートニーは、非常に?好きなんだが…余談。

金曜日の夜、正確には居合わせたライブ。ソロで歌った若い女性
~ゆうゆう、という名前。彼女のその詩には私には思いをよせる
ことができた。アーティストには必須の「何か~something else」
があった。感じることができた。強烈に感じた。それでもやはり、
何かがたりない。この女性ゆうゆうにも、そんな意味での「何か
がたりない」つまり逆説的に「存在感」があったのだ。

彼女も変身~Metamorphoseを無意識にかもしれないが、願って
いるのではないだろうか。彼女の『麒麟(キリン)』という曲を
聞いていて、私の内部が共鳴してしまった。

昔、ある友人と、音楽雑誌を作っていた頃。多くのアマチュアの
いいバンドを発見した。今、20数年ぶりにまた、この地のバンド
と触れあうことになりそうだ。これから、彼らをミュージシャン
と呼んだり、バンドと、アーティストとも、呼んだりするだろう。
「何かがたりない」その何かを、私は正確に指摘できればいいが。

ゆうゆうは『ぽろり』というバンドの、ボーカルとギターを担当
しているらしい。来月は、この地で開催される大きなイベントに、
そのバンドで参加するという。ちゃんとカメラを持って早い時間
から取材に行きたい。楽屋裏での表情もレポートしたいのだ。

彼女の写真を掲載したいが、先日携帯で撮影したものは使いもの
にならなかった。ネットで何枚か見つけたが、転載の許可を得る
こともしたくない。自分で実際に撮影したい。だから、かわりに
「麒麟(キリン)」の絵で我慢した。中国、景徳鎮の絵皿に描か
れたもの。かなり古い。架空の、伝説の、魅力あふれる生き物だ。

私たちの変身願望~何かがたりないという叫びの、意識の象徴?
そのシンボルかもしれない。君はどう思う?どうなんだろうか…。


2 コメント

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全く同感です (J)
2006-09-11 13:38:59
全く同感です
音楽にしろ、映画にしろ
何かが足りないものが好きです
高学歴の宮崎駿や山田洋二の作品は
見終わると肩が凝っている
彼らには、特に後者には”庶民”という定義が明確にあって
”庶民”が喜びそうにつくる技術を完璧に
持っている、そのスキルが鼻につく
ディランはおっしゃるとおりと思う
ビートルズは天才だったから
また、ジョージマーティンというきちんとした性格のプロデューサーがいたから?
なのか完璧ですね
そういう意味ではモーツァルトに近い
(なんて何にも知らないが、少なくともベートーベンには人間的な親近感がとても感じられる・・・モーツァルトも好きだしピアノコンチェルトの20番か21番かは弾こうと思って楽譜も買ったが・・・)
いずれにしもて好き嫌いの話だし
勝手な意見
ともあれ、自己認識が一番大事だということには変わらない
「第4の手」上京の往復でほとんどやっと9割まで読み進んだのだが
(というのも後半が俄然面白くなったので)
もう一回そこは再読になる、かなり速読してしまったから
・・・会社に行くといらいらする・・・
「時代の急激な変化」じゃなく自分が変わることが大事なのに
個性より社会性がまずは大事なのに(これは最近新聞で読んで共感!私は若者の個性重視は大きらい・・・個性なんて顔が違うことからそうであって、実に当たり前で、それだけが、そのことのみが強調さされると嫌になる・・)
「ヤバい経済学」は実に面白かった
色々書きたいが時間がない
”リステリン”が”口臭”を発明したように
ジャーナリズム、メディアが世論や一般的通念を形成してしまうことに大賛成
そこでマルクス主義者になってしまう
みんなの世間的通念の大半はメディアがつくっているものなのに・・・
私は
「ブラックホークダウン」という米国のソマリアでの戦いの映画が大好きなのだが
昨日、記者がソマリアからレポートしているのを見てびっくり
行けるんだ!ソマリア!
アグネスチャンのように実際に見てみたい

返信する
孤独にブログを更新している。ほぼ一ヶ月ぶり (blueroad)
2006-09-11 14:17:00
孤独にブログを更新している。ほぼ一ヶ月ぶり
のコメントに、嬉しさがこみあげる(大げさ)
…いらいらする…気をつけて。ストレスからも
重篤な病気になると思うよ。…ジャーナリズム、
メディアが世論や一般的通念を形成してしまう
こと…そうであるなら、しっかりして欲しいな。
…マルクス主義者…これは私はよく分からない。
… 「ブラックホークダウン」…原作がおもしろ
かった。書物を越える映画は、北欧やロシア製
に少し感じただけ。すでに別物になっていたが。
マンション管理人向けの履歴書を今、書き直し
ていたところ。今夜、面接だ。採用されるなら、
さっそく図書館から関連本を借りて読む。実務
などを勉強したい。何冊かあった~調べたのだ。
お気に入りのバーを発見。安価で飲める。今度、
連れて行ってあげます。春吉公園の前。魅力的
なママ(まだ若い)がいます。編集者でもあり
バンドウーマンでもあり、母親でもあるみたい。
J、あなたには「何がたりない」の?
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