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Folon’s kitchen ・【フォロンの台所】

食は天使からの贈り物

深海魚(黒シビカマス)

2021-02-25 | 魚と料理
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最近「深海魚」がブームですね。

生態も面白いし、何より超深海の生物たちの姿の面白い事。
私は子供の頃から深海魚ファンで、今ほど生態が知られていない不可思議な深海魚に物凄い興味を持っていました。

子供の頃は、まだ深海調査などほとんどしていない頃でしたが、本当に時折知らされる未知の深海の話をワクワク聞いていたもんです。

今は国家事業としてジャムスティックが深海調査を大々的にやっていますよね。
(このジャムスティックは一方で、悪名高い「地球号」も所有してい事から、そこん所だけはなんとなくイヤ~な感じもしますけど)

若い頃に深海調査の道を知っていたら確実に水産学に走っていただろうなと、そんなことを思うのです。

深海って太陽系を知るより難しくて謎があると言われています、そんな所も妙味が湧くのです。

ものすごく前の話ですが、日本の水産会社の船が南太平洋海域で恐竜(プレシオザウルス?)の死骸らしきものを引き揚げたことがありました。
海って本当に謎だらけなんですね。

で、今回の話題は深海魚。

先日よく行く御徒町の魚屋さん(と言ってもビルの中のでっかい鮮魚売り場)で、この魚を売っていたのです。
¥1200(約50cm)

これは深海魚と知っても、そう深いところにいる魚ではなく500m程度の浅い深海(?)に生息しています。

標準和名は「黒シビカマス(サバの仲間に近い)」
でも漁業者や釣り人は、その真っ黒のビジュアルから通称「スミヤキ」と呼んでいます。
なんかそっちの方が親近感あります。

深海は通常2~5℃程度の非常に低温域なんですね。
だからその寒さや強い圧力から身を守るために多くの深海魚は身に大量の脂を蓄えています。

やっぱり浅い深海に住むキンメダイやあこう鯛、黒むつやノドグロ(赤むつ)なども、脂が乗っていますね。
しかも総じて「美味しい」のであります。
その脂も姿からは想像できないくらい上品な旨味なんですね。

他にも日本近海では取れないギンダラとかギンムツ(メロ)なんて言う輸入深海魚も有名です。
でもこちらの魚の脂は少々「匂い」が強い気がします。
恐らく日本近海の深海魚とは食性(餌)が違うのでしょうね。

さて、このスミヤキきもやっぱり物凄くの脂が乗っています。
刺身にしてのですが、みてくださいこのの脂、下ろしていて手がギットリです。

でもこの魚味と皮の間の脂肪層に、凶暴な小骨があるのです。
食べるときに気を付けないと、めんどくさいことこの上もなし。



でもやっぱり「美味しい」のでありました。

今海産資源の急激な減少が叫ばれていて、日本の水産庁も深海魚に興味を示しています。
ただ深海魚は概ね成長するのに時間がかかりますので、乱獲だけは避けなければならないと思います。

必要最低限の漁獲にとどめ、味もろくに分からないグルメぶった芸人さんが出る番組などで取り上げて火が付いたりするのがとても心配です。

食はブームではなく、お味で選ぶ食文化が守られて欲しいな~と常日頃思っています。
また面白い魚が手に入ったら記事にします!








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鯛のかぶと煮で思った事

2020-02-12 | 魚と料理
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昨年徳島の剣山に登りに行った時に頂いた鳴門鯛の「かぶと煮」です。

頂いたと言いましたが、実はこれ別の方がオーダーしたものなのですが、ちゃっかり写させてもらいました。
そして写しただけではなく、鯛もしっかりシェアして頂きました。

この鯛は見た所左右一対の鼻腔しかありませんので、残念ながら鳴門の天然鯛ではなく養殖物だと分かります。
でもかなり品質の良い養殖鯛でした。

養殖鯛は生産者に依ってその味や品質に大きな差があります。
これは値段の差といってもいいかもしれません。

コスパのいい居酒屋さんなんかで使う鯛は、それなりの値段で大量に飼育するため、餌も人工飼料や抗生物質などの薬剤を大量に使っています。
またそうした養殖いけすの管理も残念なことが多く、それが味に大きく反映しますね。

何より「臭い」のです。

以前近くのスーパーで売られていた「鯛のアラ」を、一度ためしに買って塩焼きにしてみたのですが・・・
「うっ!臭っ!もう結構、次は買わない」
とガッカリしたことがあります。

でもこの鯛のかぶと煮は養殖にしてはかなり美味しく仕上がっていました。
鳴門の天然鯛を知っている徳島の方に、変な養殖鯛なんか出せないでしょうから、仕入れも気を使ってるんでしょうね。

この大きさから見ると2Kgくらいの大きさの鯛でしょう。

ちなみにこの日私は鯛の塩焼きを頂きました。
添えられた「すだち」をしっかり絞りかけていただきました、その時にわかったのですが養殖にしては脂の乗りが天然鯛に近いなと思ったのです。

最近の日本人の味覚は欧米化しているので、魚も「脂の乗り」を重要視しているように思います。
養殖の魚もそれを意識しているのか、やたら脂こってりのものが多くなっているように思います。

需要なので仕方ないでしょうが、臭みも薬品などの毒素もほぼ脂に回ります。
でもこの養殖鯛のように良い餌(多分イカナゴや片口鰯などの天然餌)で育てた鯛は、脂ののりも上品で臭みもなく美味しいという事なのでしょうね。

最近では養殖に力を入れ、品質の良い鯛を手掛けて市場に供給されている養殖業の方が増えてきているようですね。
その方達が提供する鯛は、天然の鯛より値が張るものもさえ出てきているようです。

今世界の水産資源も大きな転換点にきていると感じています。
品質の良い養殖を目指す業者さん達が、プライドをかけて生産している食材をこれからも期待したいなと思っています。

嘘やインチキ、誇大広告、口コミ評価・・・
売れれば良い、利潤一番と言う時代も、そろそろ転換点に来ていると感じる今日この頃です。

新しいビジネスを起業してもうまくいかないと思われた時は「嘘やインチキ、姑息でニッチな意識で行なっていないか」
を今一度意識してみると良いと思います。

これから先「嘘の通用しない時空間」にさらに進んで行くはずです、小手先の「今だけ良ければ」は直ぐに誰にも相手にされなくなって行く事は目に見えています。

そして食の安全や品質は経済の対極にあるのだなと、鯛の身を突きながらしみじみと思ったのでございます。







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