clef

半径1mの世界

無言館

2005-03-20 | Weblog
無言館 遺された絵画展 @東京ステーションギャラリー

以前偶然TVで無言館での成人式を観ました。こうゆう成人式に出たかったものだと思いながら
観ていました。戦争でなくなった画家の卵たちの作品は、草木を愛し、人を愛しているもので
満ちていて、何故こういった方々がこんな目にあわなければならなかったのかという思いで
一杯でした。
いつか実際に見たいと思っていたら、東京ステーションギャラリーで開催されることに。
この間、ミュシャを観にいったときにポスターが偶然目に入ったのです。
なんだかそのポスターがまるで声をかけてくれたようで、とても感謝しました。

殆どが今で言う芸大の学生さん達の作品でした。
姉や妹をモデルに描いたもの、茄子の実った苗を屏風に巧みに繊細に描いた日本画、沢山の扇子の
一つ一つに様々なストーリーが描いてある屏風(書きかけでした)などどれも戦争の陰なんて
感じない明るくみずみずしい作品が多いのです。

戦地でも沢山絵を描いて家族に送ってらした方々がいました。
その中には他国の人々を書いたものや風景を描いたものがありました。
こんなふうに穏やかに純真に人や自然を愛し繊細に表現している方々にとって
「人殺し」をしたり「殺されたり」するのはどんなに苦しいことだっただろうと思うと
いういたたまれない気持ちで一杯になりました。

戦争の経験も知識も薄いものが何を言ってもうすっぺらいのですが、
世の中で未だ同じように苦しんでいる方々がいると思うととても切なくなりました。
不条理な死を選択させられることが、一刻も早く消え去ってほしいと心から願いました。

最新の画像もっと見る