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Living by Bay and Canal

登場人物:海くん(夫)、キリン改めタクミ(長男)、ちびちび改めてんちゃん(次男)、そして私(妻)。最近は、お弁当日記

ツバキ文具店 小川 糸 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

2025年02月13日 | 映画/DVD/テレビ番組/本 レビュー
鎌倉が好きな大人向けの一冊。

代筆屋の鳩子がさまざまなお客さんの依頼を受けて、代筆で手紙を書く。
その人になりきって、その人の思いが届くように、またその手紙の目的を果たすように、代筆の仕事をする。

鎌倉のツバキ文具店で出会うさまざまなお客さんや隣人たち。
他の人の人生の岐路に関わりながら、
鳩子と先代の物語が紐解かれていく。

文字の話、習字の話、文具の話、
鎌倉の季節の祭事、
あまり知らないし、興味があるかといえば、そうでもないので最初は読みづらいけど、読み進める程に楽しく、
深くなり、最後は鳩子自身の心、言葉で綴られた手紙がある。

人生の機微を知る大人の女性に勧めたい一冊

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そしてバトンは渡された 瀬尾まいこ ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

2025年01月24日 | 映画/DVD/テレビ番組/本 レビュー
血のつながらない親子。
優子には、父が3人、母が2人いる。
継母、継父に育てられながらも、どの父、母も優子の幸せや成長を願い、
自分よりも大切にしてくれた。

子育ての幸せや、使命を命をかけて全うする父、母の物語。

話にときどき登場する食べ物の話がまた、心に残るのだ。

梨花さんが作るゼリー、森宮さんが作る、餃子や生姜ごはん、白みその豚汁(味噌汁だったかな?)

残さず美味しそうに食べる早瀬くん。
優子ちゃんが作る、ごま油入りのほうれん草のおひたし。
食事は元気の源。
何気ない食事が、家族をつなぐ。

映画もあるんですね。
でも、本から入って良かった!

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八月の光 朽木洋 ☆☆☆☆

2024年12月03日 | 映画/DVD/テレビ番組/本 レビュー
あの日、一瞬の光の中で街が焼き尽くされ、7万人が命を落とし、辛うじて生き残ったけれどもその年のうちに亡くなった人を含めて10万人が犠牲になった。

煙のように消えた人、真っ黒に焦げた人、亡くなって、川の中洲に引っかかっていた人にも、大火傷をおって、救護所で亡くなった名もわからない人も
その朝まで家族があり、同僚があり、生活があった。

その人たちの誰かの人生。
ひと時の幸せや、たわいない会話、我々と同じく生活の中のちょっとした問題があったりしたのだ。

どの話にも原爆が落ちる瞬間と、その後の様子がある。
読むのにも気力がいる。
3つの話を3回に分けて読んだ。

作者は童話作家であり、字が大きくスペースが適度にあるので、視覚的には読みやすい。

悲惨な話とわかっていても、
知らずにはいられない心理がある。
今生きている我々の祖父母、曾祖父母は
どの人もその時代の中にあった。
私も今生きている人たちも無関係ではないのだ。

当時、広島市にいた祖母に直接話を聞いたのは、
彼女が90歳近くになってからだ。
それまではなかなか聞けなかった。
聞いたには聞いたが、ごく一部分だけ。

ウチの子たちにもちゃんと知って欲しい。
スマホの動画やネットのアニメだけじゃなくて、たまには戦争について見たり聞いたりする機会を持つべきだ。

新しい世代が手に取るのに、
適したボリュームと読みやすさ。
読み終わった後にその話の光景がくっきりと心に残る一冊。



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琥珀の夏 ☆☆☆☆

2024年11月24日 | 映画/DVD/テレビ番組/本 レビュー
面白くて一気に読みました! 

法子が30年前の夏休みに1週間行ったミライの学校の跡地から見つかった、10才から12才の女児の白骨化した遺体。生きていれば法子と同じ世代。
あの夏、ミライの学校で何があったのか。

ずっと放っておいたくせに。

法子はミライの学校の記憶に向かい合うことを決意する。

子ども同士の、それとなくバカにされたり、嘘をつかれたりする熾烈な関係や
寂しさや、仲間に入りたい気持ち、
平静を装う様子がつぶさに描かれている。

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クスノキの番人 東野圭吾 ⭐︎⭐︎⭐︎

2024年11月07日 | 映画/DVD/テレビ番組/本 レビュー
  玲斗が伯母から任されたのはクスノキの番人。人の念を伝えるクスノキの管理と、祈念をしに来る人の案内。
  母と歳の離れた伯母は高齢に差し掛かっているが、ホテルを各地に展開する柳澤グループの顧問をしている。
  クスノキの番人とは?
   読み進めるうちに玲斗が関わる人々の物語が展開していく。

   読み終わった後に、じんわりと余韻が残る一冊。

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