今週の症例2 答え編
問題1:診断のために次にする事は?
もちろん、症状を確認する事はもっとも大事です。我々が、依頼医にコメントするべき事は、「CTを撮像して、nidus を発見してください。」です。
問題2 :予測される症状は?
前回のヒントで出してしまった「夜間に増強する疼痛と腫脹」です。
また、痛みは痛み止め(アスピリン)投薬で30分以内には改善すると言われます。
問題3:疑われる診断は?
Osteoid Osteoma 類骨骨種です。
画像的には限局性骨皮質病変という観点から鑑別します。
鑑別診断は、次の3つ
1. 類骨骨種 Osteoid Osteoma
2. 疲労骨折 Stress fracture
3. 感染、膿瘍 Infection, abscess
診断のポイントは、CTで骨皮質が限局性に肥厚して硬化している骨皮質の中にX線透過のいいnidusを発見する事です。
臨床的には、10-35歳と若い年齢に生じます。
やや男性に多い傾向。2対1。良性病変で、悪性化はありません。
治療は、症状のないものは放置。また、痛み止めでコントロール可能ならそうする。だめなら、切除。切除する場合は、このnidusをきちんと切除する事が重要です。
注意:MRIは診断体系に基本的には入りません。無駄な検査になりますのでご注意ください。もし、予約に入っていた場合は、こっそりCTに変えてください。あ、冗談です。依頼医に変更していただくように連絡しましょう。 ああ、勉強になったなあと思われる方はポチットお願いします。