教育のとびら

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presented by 福島 毅

DVD 「スタンフォード白熱教室」からの知見1

2021-02-28 | 番組、記事、書籍コメント

NHKの白熱教室シリーズ
「スタンフォード白熱教室」をマイペースで観ています。

チームでの作業は、より重視される世の中になっているわけですが、チームでの働き方を知るという意味で、このDVDは、とても良い教材です。

DVDに登場する講師は、「スタンフォード・テクノロジー・ベンチャープログラム」エクゼクティブディレクターのティナ・シーリング氏です。このプログラムからは、多くの起業家が排出されているわけですが、そのエッセンスを1時間ごとにまとまった編集でダイジェストに観られるのがこうしたDVDの魅力です。学生の反応や動きも映像なので良く見えます。

さて、DVDは4枚組で、計8回の授業(1回1時間弱のユニット)が収録されています。

各回ごとに簡単にレビューと感想をつづってみたいと思います。

今回は、第1回「ブレーン・ストーミングで可能性を探れ!」というもの。
ブレストは、ワークショップの中で行われることも多いですが、基本ルールや細かなティップスなどは意識せずに、なんとなくやってしまっていることが多いかと思います。しかし、ティナ氏の授業では、しっかりと経験に裏打ちされた効率的な方法が示されていました。

ポイントは以下のとおりです。
1)適切なサイズのテーマ選び
「どうやって世界平和にする?」は大きすぎるし、「今晩の夕飯のメニュー」では小さすぎる。適度なサイズでみんなが興味をもてるテーマ選びが大事とのこと。つまり、広がりと深みが持たせられるテーマでそれほどの前提知識が無くても気軽にアイデアが出せるテーマがよいということ。似たようなテーマであっても、テーマのタイトル出しの仕方によっても、広がりや難易度が変ってくる。例えば、「車の未来」と「未来社会で活躍する電気自動車とは?」とで、抽象度が変ってくるように。主催者やファシリテーターは、目的や参加者によって、どんなテーマ選びをするかを事前に検討する必要があるわけです。

2)参加者や参加人数は?
同じ職種や同じ属性の人のみで構成されてしまっては、奇抜な発想がでてきませんし、グループ人数規模も、3人では少ないし、8人では多すぎる。ティナ氏の授業では、6~7人が適当なサイズであると解説しています。
これは、私達の経験上でも4~6人くらいで1テーブルにしていることからも、共通なのでしょう。

3)時間は?
短すぎても、アイデアが出し切らないですし、長すぎてもマンネリになってしまいがち。ティナ氏の授業では、10分~45分が最適と解説されます。短時間でぱっと出す場面と、割と集中しつつ長時間を取る2つのパターンがあるのかもしれませんね。

4)発想を刺激する環境
立ち姿勢で行ったり、全員がペンを持ちホワイトボードに向かうなど、アクティブな責める姿勢がスピード感を生むとのこと。また ”Yes,But・・・” ではなく、”Yes,And・・・” ブレスト場面では特に相手の意見にのっけて、さらに膨らませるモードが必要。

5)アイデアの整理方法としてのマインドマップ
付箋、模造紙、ホワイトボードはもちろん、その他にマインドマップなどを使って情報を整理する方法なども授業で紹介されていました。

さて、いかがでしたでしょうか?

簡単なレビューをしてみましたが、起業家向けのエッセンスを学ぶのに、遠くの海外大学に留学しなくても、こうした映像で繰り返し復習できる教材があるなんて、ありがたいですね。

最後に、リンクをつけておきます。
スタンフォード白熱教室 DVDーBOX

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