教育のとびら

教育の未来を提言 since 2007
presented by 福島 毅

選択肢の多さ メリットとデメリット

2008-01-19 | 雑感(教育関連)
「何事も選択肢が多いほどよい」という命題は成り立つでしょうか?

例えば高校生になると教科選択の幅は複数あり、その傾向はますます多くなっていますし、進路に関して言えば、多種多様な上級学校(大学・専門学校等)があり、その資料を取り寄せれば膨大な量になるはずです。

人生において選択肢が多いことは、のぞまれてきたことだとは思います。生まれたときから決められている進路だとしたら、自分で人生を選んで生きるという実感が持てないかもしれません。(もちろん老舗を継ぐ、文化を次ぐといったことを否定するものではありません)

例えば科目選択にせよ、上級学校選択にせよ、多種多様な情報を租借して選択しているかというと必ずしもそうでないケースが増えていることが、現場の教師は実感できます。「友人が、先輩が選んだから・・・、何となく良さそうだから、簡単そうだから」という根拠の多さに驚き、閉口してしまうことが少なくないわけです。

つまり紋きり型の考え、「選択肢は多ければ多いほどよい」という命題は成り立つわけではなく、選択肢が多くてメリットがあるのは、その選択肢を正常な判断で選ぶことのある能力がきちんと身についている生徒でないと享受できないのではないかと思うわけです。

また偏食ばかりしていれば身体が弱るのと同じように、「好きだから」という理由だけで同じような科目のみの履修をしてしまっていては、人間としての幅や新しい発想なども生まれていかない気がしています。

どういうことを どのくらい選択肢とするかといった問題は、本人の成長レベルなどを加味した上でアドバイスしたいところです。

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