教育のとびら

教育の未来を提言 since 2007
presented by 福島 毅

NHK 仕事学のすすめ 伊藤真さん

2011-09-09 | 番組、記事、書籍コメント
今月のNHK教育 仕事学のすすめは、司法試験専門塾「伊藤塾」の伊藤真さんでした。
司法試験の勉強法は、他のあらゆる勉強法に役立ちそうです。以下要点です。

①“独自に編み出した勉強法の極意”
 一番大事なのは勉強の目的・意識を明確にすること。ゴールがはっきりすると、そこに至る最適ルートが見えてくる。ゴールから自分の今に直接を引くイメージを持とう。

②“量が多いほどチャンス”
 司法試験は膨大な量の書物を読んで頭にインプットしなくてはならない。合格率も2~3%(日本の試験で一番の難関)。だからこそ、その量をうまくこなせる者が合格できる。
 合格=能力×気力×方法論
能力・気力に受験生の差はあまりない。だから、勉強の仕方つまり方法論で差がついてくるのである。

③“基礎の徹底”
 正答率の高い問題は、ぜひクリアしておかなくてはならない。そのためには、基礎を徹底しておくこと。基礎的な問題を確実に解くことが合格への近道。

「量の勉強では対処できない時どうするか?」
伊藤さんは、膨大な量の問題をこなして自信満々の1回目の試験で、結果的に不合格であった。このとき、読んだ「ソクラテスの弁明」がヒントになったという。知らない問題、未知の問題は試験に必ず出る。従ってすべての問題を網羅しようとすれば必然的に受からない。
つまり、ここの対処法としては、
 「知っている問題の数を増やす⇒知らない問題にどう対処するのかを身に付ける。」という発想の転換。
実は、法律を扱う職業についた場合、そのほとんどが未知の問題に対処してい毎日。つまり知らない問題の実務にあたっては、初めての問題にどう対処するのは、基礎の部分から論理を積み上げる。自分の価値観で結論を導き出す。事実と論理で説得できること。基礎や基本をしっかり固めておくが大切になる。

何が正しいのかわからない問題に自分の頭で考えて人に説得できるトレーニングしておく。
未知の問題は基礎の力を応用すること。

④“伊藤流 読書法”
本の目次のコピーを用意し、目次をみながらの読書をする。書かれている内容が全体のどこに位置づけられているかを把握するのが大事。
この本はいったい何をいいたいのか?を「はじめに」「後書き」などで確認するのもよい。
概念と概念の関係性をつかんだり、言葉や概念の関係性を学ぶことが大切。

⑤“伊藤流 暗記法”
忘れることを恐れないこと。忘れて当然。
記憶したことをうまく引き出せることが大切。
単発にばらばらにいれていくのではなく、新たなことを学ぶ段階で過去の分も復習しながら覚えていく。(例えば1日目単語1~10を覚えたら、2日目は11~20だけをやるのではなく、1~20を覚えるというように積み重ねる。)

アウトプットを意識した記憶をする。人に説明できるくらいにしておけば、マスターしたことになる。

記憶をコンパクトに頭の中にまとめておく。細かな知識はそこから芋づる式に出て行くように。うまく記憶したものを整理していこう。どういうふうに引き出すのかを意識してしっかり意識する。
常にゴールを意識した記憶が大切。
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