でもまだなんとなくだるいの…。
あそこまでの寝込んだのは久しぶりだったよ!
みんなも気をつけようね!!
でもくらくらしたのは多分薬の所為。
咳止めにめまいとかするよーって副作用の注意書きが。
本日もやはり血と血で戦う漫画のあれ。
市販の咳止め飲んだときも眩暈が酷くて寝込んだ。
多分そっち系の薬と相性が悪い。
なので咳止め系はもう飲まないぞ!
BBB。
ショタ兄弟子とお姉さん妹弟子の話。
おねショタ。
天秤のアプサラス
「ザップさん、これ合計は何個ですか?」
「ん~、えっと、リンゴが十個でバナナが八個でオレンジがぁ・・・」
ソファに腰掛けた青い肌の半魚人が隣に座った銀髪褐色の子供に算数を教えている。立てた指を一生懸命折っているがへの字になった口元が緩むことは無いようだ。
ジュニアハイスクールの子供向けの簡単な問題集がテーブルの上で解かれるのを待っているが、中々その空白は埋まらない。
そんないつもの光景を、レオナルド・ウォッチは報告書片手にほんわかと見守っている。
大きな窓から差し込む柔らかな光が二人を照らす。
ここは秘密結社ライブラ。
混沌と混乱の地、元ニューヨーク現ヘルサレムズ・ロットにおいて世界の均衡を護るために暗躍する超人たちが所属する裏組織。そのオフィス。様々な技術と不思議な術式によって危険地帯であるこの街でもある程度の安全が保障された場所。
そこで繰り広げられる子供と大人のまるで何処かのご家庭の、宿題を見てあげてる優しいお姉さんとやんちゃな弟そのものの光景。
職業柄を考えれば異常かもしれないが、ここは何でも起こる街。つまりありえないなんてありえない。
だから十歳ほどの年齢の子供が立派な戦闘員でも、勉強を教えている半魚人が子供の妹弟子でも、まぁありえるのだ。
それで納得出来る辺り、レオナルドもすっかこの街に馴染んでいる。
ザップ・レンフロは頭の天辺がようやくレオナルの胸に届くくらいの子供だが、その戦闘力は立派なものだ。確かに大人と比べて体力・腕力・火力に劣るがそれを補って余りあるほどの天性の才。
レオナルドだってザップが戦闘員だと初めて聞かされた時はなんともいえない顔をした。が、それは彼に対しての侮辱である。何よりその実力を目の当たりにしているから。
ザップは強い。そして己の力に矜持を持っている。
心配はしても、しすぎることは無い。
レオナルドにとってみればザップは自分を――偶然ではあるがライブラへと連れてきてくれた恩人であり先輩だ。人懐こくて憎めない性格をしているし、レオナルドに先輩風を吹かすものの仲がいいと言える間柄だろう。それを差し引いても畜生この野郎と言いたくなるほど横暴な所もあるお子様だが。
ダイナーでの食事中にビビアンの目の前でパパーと飛びついてきたことは絶対に許さない。あと、ハンバーガー好きの友人のために買ってきたばかりの紙袋の中身を強奪したことも許さない。決して。
そんな彼の妹弟子ツェッド・オブライエンはレオナルドにとって初めて出来た後輩でもある。
とても真面目で礼儀正しく勤勉で、世間知らずで天然なところも可愛らしい優しい女性。
彼女は何の前触れもなくこのライブラに加わった。
彼らの師匠斗流血法創始者と血界の眷属との戦い。
激戦の後、余りにも突然にあっさり置いていかれたのが彼女。
もっとも本人はこうなることを予想していたらしく動じる様子は無かったけれど。
「まぁ、ここには兄弟子がいますからね」
後日、行儀良くソファに腰を下ろす彼女は言った。
それよりも反応したのは、ザップだ。
師匠が消えた途端ツェッドに抱きついた。
「魚類! お前ここにいんのか!?」
「はい、そうですよ」
「ずっとか?」
「おそらく」
「おおおおお!」
酷く嬉しそうにツェッドの手をとって飛び上がったのだった。
ツェッドも苦笑しつつその行動を受け入れている様子から慣れているらしい。
それからザップは常にツェッドにべったりだった。
事務所で過ごすのも、戦闘時も至極当然というように傍にいた。
むしろツェッドに己の傍にいるよう強要した。
どんなときでもツェッドの隣をキープして、出かけるときは手を繋いで、時には彼女の柔らかなふくらみに顔を埋めたりもした。流石にそれはどうかと思ったレオナルドは叱ったのだが、ザップには魚類は俺のだからいいんだ!と一蹴されツェッド本人にも大丈夫ですよ微笑まれた。羨ましいとか別に思ってない。
普段ザップは割り当てられたオフィスの一室で寝泊りしているのだが、ツェッドもまたその生態上の理由によってオフィスに仮住まいすることになった事実に喜んだ。それから眠るときは自分の部屋でツェッドと一緒に寝るか、もしくはツェッドの部屋で彼女の水槽の傍で毛布に包まるか。
己を戦闘員と自覚しているザップがこんな風に素直に甘えるのは、実は珍しい。
子供だし読み書きすら怪しいほど本能で生きてる節のある馬鹿だが、だからこそなのかザップは自分が何を求められているのかちゃんと理解している。
故にただの子供のように甘えることは今までなかった、らしい。
そうスティーブンは言い、クラウスもとてもしょんぼり同意した。
同じ年頃の子を持つK・Kには扱いの上手さもあって割合素直な態度をとっているが本格的な甘えは見せなかったと、本人から至極残念そうに教えられた。
後輩であり割りと舐められているレオナルドには甘えるよりもからかってくる方が多かったし、チェインは――絶対否定するだろうが――喧嘩友達といった関係。
こんな風にべったりになる相手はいなかったのだ。
二人の修行期間は半年ほどしか被っていないと聞いたが、それまで一緒にいた相手は師匠のみだったザップにとってツェッドの存在は大きかったのだろう。修行の合間に色々面倒を見てもらっていたのだと。
あるいは家族と呼ぶべきものかもしれない。
彼らのやり取りを見たレオナルドはそう思う。
「ザップさん、ちゃんと勉強してましたか?」
「え!? ・・・・・・もちろんしてたぜ、おう」
「嘘ですね。師匠にも言われたでしょう」
「うっせー、勉強なんてしなくて生きていけんだよ!」
「駄目ですよ、ちゃんとしないと。これからは僕が勉強を見ますからね」
「ええー、うぜー!!」
開き直って、それでもどこか嬉しそうに喚くザップに肩をすくめて、以降ツェッドはずっと教師役。
ザップも勉強嫌いの癖に逃げ出すのは形ばかりで存外大人しく言うことを聞いていた。その様子にやはり兄妹弟子だからかとスティーブンたちも関心したようだった。
あそこまでの寝込んだのは久しぶりだったよ!
みんなも気をつけようね!!
でもくらくらしたのは多分薬の所為。
咳止めにめまいとかするよーって副作用の注意書きが。
本日もやはり血と血で戦う漫画のあれ。
市販の咳止め飲んだときも眩暈が酷くて寝込んだ。
多分そっち系の薬と相性が悪い。
なので咳止め系はもう飲まないぞ!
BBB。
ショタ兄弟子とお姉さん妹弟子の話。
おねショタ。
天秤のアプサラス
「ザップさん、これ合計は何個ですか?」
「ん~、えっと、リンゴが十個でバナナが八個でオレンジがぁ・・・」
ソファに腰掛けた青い肌の半魚人が隣に座った銀髪褐色の子供に算数を教えている。立てた指を一生懸命折っているがへの字になった口元が緩むことは無いようだ。
ジュニアハイスクールの子供向けの簡単な問題集がテーブルの上で解かれるのを待っているが、中々その空白は埋まらない。
そんないつもの光景を、レオナルド・ウォッチは報告書片手にほんわかと見守っている。
大きな窓から差し込む柔らかな光が二人を照らす。
ここは秘密結社ライブラ。
混沌と混乱の地、元ニューヨーク現ヘルサレムズ・ロットにおいて世界の均衡を護るために暗躍する超人たちが所属する裏組織。そのオフィス。様々な技術と不思議な術式によって危険地帯であるこの街でもある程度の安全が保障された場所。
そこで繰り広げられる子供と大人のまるで何処かのご家庭の、宿題を見てあげてる優しいお姉さんとやんちゃな弟そのものの光景。
職業柄を考えれば異常かもしれないが、ここは何でも起こる街。つまりありえないなんてありえない。
だから十歳ほどの年齢の子供が立派な戦闘員でも、勉強を教えている半魚人が子供の妹弟子でも、まぁありえるのだ。
それで納得出来る辺り、レオナルドもすっかこの街に馴染んでいる。
ザップ・レンフロは頭の天辺がようやくレオナルの胸に届くくらいの子供だが、その戦闘力は立派なものだ。確かに大人と比べて体力・腕力・火力に劣るがそれを補って余りあるほどの天性の才。
レオナルドだってザップが戦闘員だと初めて聞かされた時はなんともいえない顔をした。が、それは彼に対しての侮辱である。何よりその実力を目の当たりにしているから。
ザップは強い。そして己の力に矜持を持っている。
心配はしても、しすぎることは無い。
レオナルドにとってみればザップは自分を――偶然ではあるがライブラへと連れてきてくれた恩人であり先輩だ。人懐こくて憎めない性格をしているし、レオナルドに先輩風を吹かすものの仲がいいと言える間柄だろう。それを差し引いても畜生この野郎と言いたくなるほど横暴な所もあるお子様だが。
ダイナーでの食事中にビビアンの目の前でパパーと飛びついてきたことは絶対に許さない。あと、ハンバーガー好きの友人のために買ってきたばかりの紙袋の中身を強奪したことも許さない。決して。
そんな彼の妹弟子ツェッド・オブライエンはレオナルドにとって初めて出来た後輩でもある。
とても真面目で礼儀正しく勤勉で、世間知らずで天然なところも可愛らしい優しい女性。
彼女は何の前触れもなくこのライブラに加わった。
彼らの師匠斗流血法創始者と血界の眷属との戦い。
激戦の後、余りにも突然にあっさり置いていかれたのが彼女。
もっとも本人はこうなることを予想していたらしく動じる様子は無かったけれど。
「まぁ、ここには兄弟子がいますからね」
後日、行儀良くソファに腰を下ろす彼女は言った。
それよりも反応したのは、ザップだ。
師匠が消えた途端ツェッドに抱きついた。
「魚類! お前ここにいんのか!?」
「はい、そうですよ」
「ずっとか?」
「おそらく」
「おおおおお!」
酷く嬉しそうにツェッドの手をとって飛び上がったのだった。
ツェッドも苦笑しつつその行動を受け入れている様子から慣れているらしい。
それからザップは常にツェッドにべったりだった。
事務所で過ごすのも、戦闘時も至極当然というように傍にいた。
むしろツェッドに己の傍にいるよう強要した。
どんなときでもツェッドの隣をキープして、出かけるときは手を繋いで、時には彼女の柔らかなふくらみに顔を埋めたりもした。流石にそれはどうかと思ったレオナルドは叱ったのだが、ザップには魚類は俺のだからいいんだ!と一蹴されツェッド本人にも大丈夫ですよ微笑まれた。羨ましいとか別に思ってない。
普段ザップは割り当てられたオフィスの一室で寝泊りしているのだが、ツェッドもまたその生態上の理由によってオフィスに仮住まいすることになった事実に喜んだ。それから眠るときは自分の部屋でツェッドと一緒に寝るか、もしくはツェッドの部屋で彼女の水槽の傍で毛布に包まるか。
己を戦闘員と自覚しているザップがこんな風に素直に甘えるのは、実は珍しい。
子供だし読み書きすら怪しいほど本能で生きてる節のある馬鹿だが、だからこそなのかザップは自分が何を求められているのかちゃんと理解している。
故にただの子供のように甘えることは今までなかった、らしい。
そうスティーブンは言い、クラウスもとてもしょんぼり同意した。
同じ年頃の子を持つK・Kには扱いの上手さもあって割合素直な態度をとっているが本格的な甘えは見せなかったと、本人から至極残念そうに教えられた。
後輩であり割りと舐められているレオナルドには甘えるよりもからかってくる方が多かったし、チェインは――絶対否定するだろうが――喧嘩友達といった関係。
こんな風にべったりになる相手はいなかったのだ。
二人の修行期間は半年ほどしか被っていないと聞いたが、それまで一緒にいた相手は師匠のみだったザップにとってツェッドの存在は大きかったのだろう。修行の合間に色々面倒を見てもらっていたのだと。
あるいは家族と呼ぶべきものかもしれない。
彼らのやり取りを見たレオナルドはそう思う。
「ザップさん、ちゃんと勉強してましたか?」
「え!? ・・・・・・もちろんしてたぜ、おう」
「嘘ですね。師匠にも言われたでしょう」
「うっせー、勉強なんてしなくて生きていけんだよ!」
「駄目ですよ、ちゃんとしないと。これからは僕が勉強を見ますからね」
「ええー、うぜー!!」
開き直って、それでもどこか嬉しそうに喚くザップに肩をすくめて、以降ツェッドはずっと教師役。
ザップも勉強嫌いの癖に逃げ出すのは形ばかりで存外大人しく言うことを聞いていた。その様子にやはり兄妹弟子だからかとスティーブンたちも関心したようだった。
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