日々・戯言の叫び

感じた事とか色々、表に出せない事を吐き出す独り善がりで嘘つきな日記

本日は雨ですね

2013-02-04 14:03:55 | Fate系
昨日は晴れてたのに・・・。
洗濯なんかは昨日やったからいいですけど。
昨日はちょっとお出かけ。バレンタインのチョコ見てきたの。本当は今日も出かける予定だったんですが雨のため延期。
可愛いチョコとか色々あって、この季節はいいですねーww
本日は前の続きのアレな聖戦ものですよーん。

最近ちょこっと暖かくなたったので亀ちゃんも元気?な感じです。
だから固形の餌を食えと。おやつ用のちっちゃい海老は食べるくせに・・・。だが最近頭を残すようになった。そーか頭は嫌いか。好き嫌いすんな!
冬の間は少しでも食わせていつの間にか死んでる!という事態を避けるために海老とか好きなのやるけど、暖かくなったらそうはいかないからな?


Fate/Zero。
オリキャラが好き勝手やってるだけの話。


世界は幻想を模索する 2P


「・・・・・・君は、一体何者だ?」
「ただの年寄りさね。まぁ賢者だのなんだの呼ばれてるけどね」
「なー、だから言ったろ。リークは凄いって」
三人、ベッドの上に腰掛けて。
雁夜の胡乱な視線に、リークは困ったような苦笑を返し、ラーは何処からか持ってきたクッキーを頬張っている。
そしてベッドの片隅では預けられた子供が小さな寝息。その小さな右手には赤い証。
「あの子供は・・・?」
「さぁ? 気付いたら目の前にいたのさね。
見たこと無い場所に居て床に血で書かれた魔法陣があった、それを行ったのはあの子だね。
ちなみにあの坊や、殺人鬼だよ」
「はあ!?」
「事実さ。リークさんの力で子供に巻き戻したんだよ。あれなら無力で無害だからねぇ」
事も無げに笑う彼女に、二の句が告げない。
臓硯を封印したのもそうだが、本当に彼女は何者なのか?
そして彼女の口から聞かされたのは、とんでもない真実で。
どうやら彼女――リークはラーと同じ世界の人間。力ある地にいたとき、ふいに違和感を感じ気づいたら殺人現場の真っ只中に。殺人犯を子供に変えてその場から離脱。途方にくれているとき、知った気配を感じ取りここまでやってきたという。
更に彼女の左眼は過去を視る力を持ち、それにより間桐の事情を察し臓硯と蟲を封印したのだという。
逆にここは何処なのか、どうしてここにいるのかと力を使わずに問うた彼女に雁夜は素直に答えを返した。
嘘をついても見破られるだろう。神秘的な紫に煌く左目は欠片の偽りも見逃さずに咎めるだろうと解ったから。
総てを聞き終え、リークは盛大に顔を顰める。
「願いの叶う聖杯ねぇ。これはまた随分と・・・胡散臭いねぇ」
「だよなー。俺もそう思った」
「しかし、コレまで三度も聖杯戦争は行われてきたし。臓硯も聖杯を欲していた。信憑性はあるだろう?」
「だけどねぇ、作ったのはあくまで人間だろう? 人の作るものでそんなご大層な、全方向に万能なものってのは存在しないと思うがね。
人間に万能は作れないよ」
「・・・・・・信用してないんだな、人間を」
「人間を信用してないんじゃない。人間を知ってるから言うのさね」
肩を竦めて見せるリークに。雁夜も不承不承ながらも頷いた。
彼女の言葉には妙な説得力がある。
「で、聖杯戦争に必要なのがサーヴァント。これ、リークさんたち間違われてないかい?」
「は?」
「何、どういうこと、リーク?」
「つまり、坊やはバーサーカーだろ? 紛れもなく。リークさんはクラスで言ったら多分キャスターかね。だから、間違われたんじゃないのかい」
「なんだよ、それ。とばっちりってことかよ」
「まったくだね」
呆れた声を吐き出すラーに、リークは皮肉に口角を上げて見せた。
「違う世界から英霊でも何でもないもん引っ張ってきて。
・・・聖杯、ちゃんと機能してるのかい?」
小首を傾げて問う女に、雁夜は答えるべき言葉を持っていなかった。

確かに確認してみれば、雁夜にはぼんやりとだがステータスらしきものは見えた。あくまであらしきもの、だが。
中途半端にサーヴァントとして呼ばれた所為だろう。
宝具の把握など、本人たちにも出来ていない。

一晩ゆっくりと休息をとったリークは、次の朝早くからどこかへ出かけていった。
子供の名前は雨生龍之介であり、マスターだろうということだけ雁夜に告げて。
「大丈夫なのか?」
「リークだから大丈夫だろ」
軽いやり取り。
桜には臓硯の不在だけを告げ、その日は静かに過ごした。

「あー、参ったね。コレは参ったよ」
夜半。帰宅したリークはひどく疲労した風体。
「聖杯を確認しに行ってたんだよ。駄目だね、あれは。汚れてる。使い物にならないよ。はぁ~、どうしたもんかねぇ?」
ぼやく彼女にどう言えばいいのか。
昨夜から一体何度雁夜は言葉を失ったのだろう。
と、言うか展開が早い。正直付いていけない。
項垂れる雁夜に苦笑を零し、女は一転して表情を引き締めた。
「さて、坊や。聞くことがある」
「な、なんだ?」
「坊やを苦しめている存在がもう何も出来ない。坊やの救いたいお嬢ちゃんはもうこれ以上辛い目には合わないだろう。聖杯を手に入れる必要は無い。むしろ手に入れても害しかない。
これからどうする? どうしたい?」
「――それは、俺は・・・桜ちゃんが救われて、でも・・・」
口元を押さえて呻く。
そうだ、臓硯は封印された。もう蟲倉に入らなくていい。桜ちゃんはもう大丈夫だ。でも、でも・・・葵さんが、時臣を・・・俺は・・・!
そうだ、あいつを! あの子を地獄へ送り込んだ男を、あの人を悲しませたあの男を殺さなければ!! そうでなければ幸せになれない、だれもおれも・・・!!
「時臣を、あいつを殺す! 俺は、そのために・・・あいつの所為で、葵さんが! 桜ちゃんが!! 殺さないと・・・!!」
「・・・・・・」
「殺してやる、時臣! 殺してやる殺してやる!」
「・・・誰のために?」
「決まってる、桜ちゃんのためだ! 葵さんのためだ!!」
「・・・本当に?」
「そうだ! あいつがいると誰も幸せになれない! 魔術師は心から腐りきってるんだ! 平気を家族を切り捨てられるんだよ!!」
「・・・助けたいんじゃない、助かりたいんだ。救いたいんじゃない、救われたいんだ。
幸せにしたいんじゃな、幸せになりたいんだろう? ――自分が」
「ち、違う! 俺は、俺は葵さんの、桜ちゃんや凛ちゃんのために! コレがみんなの為なんだ、こうしないと、あいつを殺さないと・・・!!
あいつを殺せば、あいつさえ死ねば、あいつがいなくなれば・・・っ!!」
「――幸せになんてなれない」
「・・・っなんで!?」
「女一人で子供二人育てるのは骨が折れるよ。特に苦労知らずのお嬢様育ちならなおさら。それに娘にとって父親はどうしたって父親だ。
父親がいなくなれば恨まれるだろうね、坊やが。残された家族の苦労ってのは在り来たりな話だが、どんなものかは想像がつくだろう?
殺したいってのは坊やの理屈で坊やの事情だ。そんなもの振りかざしても、相手にとっては迷惑なだけさね。
坊やの生い立ちには同情するよ。温もりを一人しか知らなかったんだ。でもね、だからってそんなことしちゃいけないよ。
坊やにとっての父親と、お嬢ちゃんたちにとっての父親は違うんだよ?」
「それは、でも、だって・・・あいつが・・・」
「辛いのも哀しいのも、耐えてきたのは偉いよ。自分を責めるのも正しいのかも知れない。でも、それは駄目だ。そんなものはただの自己満足だ。
坊やにそんな権利は無い。断罪する権利なんて無い。あるとしたら、あのお嬢ちゃんだけだよ」
「・・・・・・・・・桜、ちゃん?」
「そう、だから選ばせよう。どうしたいのか。リークさんは願いを叶えられる。リークさんなら叶えられる。
坊やは頑張ったよ。ちゃんと頑張ったよ。望んだ方向に届かなかっただけで、でもちゃんと頑張った。
偉かったねぇ、坊や」
「・・・・・・俺は、俺、は・・・」
慈しみに満ちた眼差しで微笑む女に、雁夜は泣いた。産まれたての子供の様に、咽び泣いた。

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