日々・戯言の叫び

感じた事とか色々、表に出せない事を吐き出す独り善がりで嘘つきな日記

アイスおいしい!

2017-07-08 21:36:49 | Fate系
夏だからね!
某アイスのお店でトリプルを頼みました。
期間限定二個といつもの一個。あー美味しかった。
でもうっかりするとべたべたになるのが辛い。
はい、いつもの二次創作。

9月から日曜朝のアレが! ヒーロー達が!!
放送時間変わるらしいね?
あれ、10月からだっけ? まぁいいや。
まぁ命賭けちゃうカードゲームと被らないならいいや。
ねじロボットアニメは9月で終了らしいけど、あれどうやって終わらせるの?
めっちゃ意味深なシーンが挟まれて気になるんですけど!!
…一話まるまるしっかり見ても話が理解出来ない。


6つ子。
めるへんふぁんたじー。
次男が姫です。ファンタジーです。以上!!


メルヘンビッグウェーブ


むかしむかし、あるところのある国のお話。
いい加減でちゃらんぽらんでメンタルが十歳前後で止まっている王様と、やたら滑舌がよくアイドルの追っかけをしている王妃様がおりました。
二人の間に生まれたのはたった一人のお姫様。
毎日手入れを欠かさない綺麗な黒髪にぱっちりお目目ときりっとした眉。生まれたときは雪のよう白かった肌は現在すっかり健康的に焼けて、毎日の筋トレのおかげで腹筋も割れています。
口から零れるとても素敵なバリトンボイスが紡ぐ言葉の群れは、それはそれはノンストップで人体を砕く不思議なもので。
姫が通った後には屍累々。
この世はいつでも犠牲の上で成り立っているのだと教えてくれる光景です。
姫の名前はカラ松。
わざわざ塔に登ってギターを奏でたり、メイドの十四松とやきうをしたり、姫の財布を勝手に持ち出して全額ギャンブルに溶かした王様にパイルドライバーをかましたり。
ちょっと特殊なセンスをしていますが涙もろくてお人よしで優しい姫はなんだかんだで周囲から愛されておりました。
楽しく暮らしていたある日のことです。
王妃様は十四松を呼び出しました。

「ハイハイ、何っスかチョロ松にーさんっ!?」

「王妃様と呼べよ、十四松。ああ、あのねちょっとカラ松を森に捨ててきてくれる」

「はい? なんでー? にーさんなんでー?」

「この前あの馬鹿が夕飯のから揚げ食べ尽くしやがっただろ。だからちょっと反省させようと思って」

「あー、ハイハイ! あったっスー!! わっかりっやしたー! 行ってきまースコアリングポジション!!」

わっせわっせと元気に走り出した十四松はとんでもないスピードで城の中を駆け抜け、自室で鏡に魅入っていたカラ松を担ぎ上げると一気に窓から飛び出します。
誰かの悲鳴が聞こえたような気がしましたが、己に下された使命を果たすべく集中している十四松の心には届きませんでした。

「ストップ、ストップだ十四まぁ~つ! ストっあああああぁぁぁぁぁぁぁ~!!」

ドップラー効果で低く伸びてゆく悲鳴を聞きながら、王様は言いました。

「チョロちゃんひどーい。わが子を森に捨てるなんてぇ」

「やかましい。カラ松なら自力で帰ってこれるよ」

王妃様はソファに寝そべる王様をジト目で睨みます。
カラ松姫は騎士団長チビ太率いる百人の精鋭相手にたった一人で完勝できる実力の持ち主です。
ぶっちゃけこの国最強なのです。
森に捨てられた程度でどうにかなるようなタマではありません。
なので逆に安心して森に捨てるよう言えたのです。
余談ですが、姫にぼっこぼこにされたことでこの世の無常を悟ったチビ太は今では可愛いお嫁さんと共におでん屋を営んでいるらしいです。
わりとどうでもいい情報ですね。
お城で王様と王妃様が話している頃、隣国との国境にある深い深い森に人類を越えたスピードで辿りつた十四松は放心しているカラ松をぺいっと捨てました。

「じゃ!!」

「・・・・・・・・・え?」

来た時と同じように高速で走り去っていくメイド服をぼんやりと見詰め、カラ松はぽかんとしたままです。
それからとっぷりと日も暮れて、月と星だけが空を支配する夜になりました。
ずっと地面の上に座り込んでいたカラ松はようやく立ち上がります。
お気に入りの青いドレスについた土を払って、んんっと伸びをしました。

「先ずは寝床を探さないとな」

冷静です。
何一つ不自由の無いお城で育ったと言うのに、カラ松は冷静でした。
欠片も慌ててはおりません。
ドレスの裾を少し持ち上げ歩き出しました。
森に棲む獣に襲われる心配?
大丈夫です。
カラ松は素手で熊を仕留めることが出来る猛者です。
姫のスキルじゃねぇよ!とかつて王妃様に突っ込まれたことがありますが、そんな常識に一体何の価値があるというのでしょうか?
大事なのは個性を認める寛大さです。
他者との違いを認め受け入れることが出来ればきっとこの世から愚かで哀しい争いはなくなるでしょう。
世界平和への第一歩は皆さんの心の中にあるのです。
何一つ恐れるもの無く夜の森をずんずん進んでいったカラ松は、やがて一軒の小さな家を見つけました。
ぴこんと短い煙突が低い屋根から飛び出している随分ボロ、いえ年季の入った建物です。
ぎぃぎぃと軋んでいるドアを出来るだけ優しくノックします。
しかし返事はありません。
カラ松は鍵のかかっていないドアをちょっとだけ開けて中を覗き込みました。
暗い屋内は狭く、ベッドが一つぽつんと置いてあるだけです。
すっかり疲れていたカラ松はこれ幸いとベッドにダイブして、すぐに眠ってしまいました。
翌朝。
ぐっすり寝たおかげでカラ松はすっきり目を覚ましました。

「ふっ、モーニングサンシャインに照らされる・・・俺!」

ベッドの上で格好をつけていると、ドアの方から物音が聞こえました。

「何だ?」

「あ゛う・・・」

そちらに顔を向けたカラ松が見たのは、ドアの隙間から覗き込む人の顔を持つ紫色のもこもこでした。
もこもこは慌てて顔を引っ込めましたが、動きが遅くてばればれです。
顎に手をあてたカラ松はアーハン?と少し考え、ドアへ向かって歩いていきます。
外に顔を出してきょろきょろ探ると、すぐに見つかりました。
家の前の茂みからもこもこがはみ出ています。
カラ松に背を向けて蹲り隠れているようですが、まったく隠れていません。
ぶるぶる震えて、怖いのでしょう。
それがドレス姿の成人男性に対してであればまったく正常な反応です。
ですが、カラ松はノンストップ。

「怖がらなくていいぞ、カラ松ボーイ。ここはお前のスイートホームだったんだな。すまないお前のクレイドルを奪ってしまって。そんなに震えていないでキュートな顔を見せてくれないか?」

「・・・う゛うぅ」

恐る恐る振り向いたもこもこにカラ松は飛び切りの笑顔を向けました。
もこもこはゲルゲ族のイチゲルゲと名乗りました。
ずっと一人でここにいると寂しそうに語るイチゲルゲにカラ松は言いました。

「よし、俺も今日からここに住むぜ! ふっ、これでもうお前はロンリーじゃないぜ?」

この時点で既にカラ松の脳内からは城に帰るという選択肢は消えています。
いつだって目の前のことに一生懸命なのがカラ松のいいところです。
単純思考? 一体何のことでしょう。

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