今日発売だったんだよー?
私? まだだよ! 近所の本屋が尽く閉店してんだよ! 全滅なんだよ! くそが!!
置いてそうな大きな書店はバイクの距離です♪ …クソが!!
明日です、明日行きます! 待ってろよ!!
本日もいつもの二次創作。
いやね、一応捜したんですよ? でもですね? なかったんですよ!
スーパー内のちょっとした本屋くらいしかねぇんだよ、付近には!!
クソが!!
6つ子。
親しげだからってだからって親しいとは限らない。
笑う横顔は壁でした
「ふっ、サンシャインを浴びる・・・俺!」
「溜めんな!」
「イッタイよねー」
「ち、クソ松が」
「にーさん何言ってんのー!?」
二階の子供部屋。
窓際に立ったカラ松のポーズを決め手の発言に弟たちから突込みが飛ぶ。
それを見ていたおそ松は相変わらずだなーと笑いながら、競馬新聞に視線を落とした。
あのイタいキャラはいつ頃からか。
確か演劇部に入ってから? もう随分前ですっかり忘れてしまった。
わけのわからない言い回しに芝居がかった仕草。大げさな言動。
生来のポンコツさも相まってそれらはチョロ松を苛つかせ、一松の神経を逆撫で、十四松にさえスルーされ、トド松に呆れられる。
止めろと言っても聞きやしないので、もう諦めの色が強いようだが。
おそ松としては面白いのでぜひともそのままでいて欲しい。見ていて飽きない。
そんな風にニートゆえに何一つ変化の無い日常を過ごしていたある日のこと。
信じて全てを託した馬が何故かゴール直前に異世界に召喚されるという謎の現象によって財布の中身はカラっぽ。
意気消沈して、このキュっとなった心臓は弟に構い倒さなければ癒されることはないと帰宅して、玄関に置かれた靴は青一足。
ああ、カラ松だけかぁ。
とりあえずカラ松でもからかうかなと思いつつ居間のふすまをあければ、聞こえてくるのは台所にいるとおもしき母松代と次男の話し声。
夕飯の用意でもしているのだろう。カラ松はその手伝いか。
何かつまみ食いできるものはあるかなと、踏み出そうとした足が止まる。
「母さん、これもういいか?」
「ええ、ありがとうカラ松」
「これくらいなんてこと無いさ。あ、こっち片付けておくな」
「じゃあお願いするわね。ホントあんた以外うちのニートたちは誰も手伝わないんだから」
「あー、まー息子なんてそんなもんだと思うぞ?」
「そうかしらねぇ。ああ、もういいわよ。後は煮込むだけだし」
「わかった。何かあったら呼んでくれ母さん」
聞こえた会話。
母と次男の。なんてことのないごく普通の。
カラ松がマミーとか言ってない。イタいこと言ってない。素だ。
珍しいなーと思いつつなんとなくそのままの状態で。
とすとす、と。畳の上を歩く音。
「あ」
「あ」
おそ松と顔を合わせて一瞬止まる。
だがすぐに髪をかき上げ、
「ふ、帰っていたのかマイブラザー。どうだ、お前の胸を騒がすいななきの群れは女神の祝福を与えたか?」
「イタタタタ! 帰って早々止めてカラ松、お兄ちゃんのあバラが折れちゃう!!」
なんら変わりないカラ松だったから、おそ松もまた普段の調子で体を押さえた。
そのときは特に気にしなかったけれど。
「おう、カラ松! 一人か?」
「ああ、今日は静かに吞みたい気分なんだ」
「そーかそーか! ま、ゆっくりしてけってんだてやんでぇ!」
「そうさせてもう」
ある夜のカラ松とチビ太の会話。
一人で歩いてるカラ松を見つけてどこに行くのかと後をつけた。
行き先がチビ太の屋台とわかったのでおごらせるつもりで声をかけようとして躊躇ったのは、カラ松が素で話しているから。
あの二人は仲が良くて、次男はちょくちょく一人で屋台に行っているのは知っていた。別に兄弟の動向を監視する気はないので放っておいたのだ。そもそもカラ松よりも他の弟の方が危なっかしくて目が離せないし。
それでもあんな風に素になってるのは知らなかった。
それにちょっとだけムカッとして、おそ松は背後から忍び寄り声をかける。
「よっ! 何々、お兄ちゃんも混ぜてよ~」
「うわ!? ブラザー? 何してるんだ、いつの間に?」
「ええー、カラ松がいるのが見えたからさぁ。おごってもらおうと思って」
「・・・おごらないぞ?」
「てめぇ、おそ松。ちゃんと金持ってるんだろうな? 言っとくがツケはねぇかならバーロー!!」
「はいはいちゃんと払いますよぉ。カラ松が」
「ふっ。俺の懐に宿りし天の恵みはあいにくと一人分だけだぜ?」
「お前相変わらずイッタいねー」
ふとした違和感はあったものの、気にするほどのものではないと流した。
けれども――。
私? まだだよ! 近所の本屋が尽く閉店してんだよ! 全滅なんだよ! くそが!!
置いてそうな大きな書店はバイクの距離です♪ …クソが!!
明日です、明日行きます! 待ってろよ!!
本日もいつもの二次創作。
いやね、一応捜したんですよ? でもですね? なかったんですよ!
スーパー内のちょっとした本屋くらいしかねぇんだよ、付近には!!
クソが!!
6つ子。
親しげだからってだからって親しいとは限らない。
笑う横顔は壁でした
「ふっ、サンシャインを浴びる・・・俺!」
「溜めんな!」
「イッタイよねー」
「ち、クソ松が」
「にーさん何言ってんのー!?」
二階の子供部屋。
窓際に立ったカラ松のポーズを決め手の発言に弟たちから突込みが飛ぶ。
それを見ていたおそ松は相変わらずだなーと笑いながら、競馬新聞に視線を落とした。
あのイタいキャラはいつ頃からか。
確か演劇部に入ってから? もう随分前ですっかり忘れてしまった。
わけのわからない言い回しに芝居がかった仕草。大げさな言動。
生来のポンコツさも相まってそれらはチョロ松を苛つかせ、一松の神経を逆撫で、十四松にさえスルーされ、トド松に呆れられる。
止めろと言っても聞きやしないので、もう諦めの色が強いようだが。
おそ松としては面白いのでぜひともそのままでいて欲しい。見ていて飽きない。
そんな風にニートゆえに何一つ変化の無い日常を過ごしていたある日のこと。
信じて全てを託した馬が何故かゴール直前に異世界に召喚されるという謎の現象によって財布の中身はカラっぽ。
意気消沈して、このキュっとなった心臓は弟に構い倒さなければ癒されることはないと帰宅して、玄関に置かれた靴は青一足。
ああ、カラ松だけかぁ。
とりあえずカラ松でもからかうかなと思いつつ居間のふすまをあければ、聞こえてくるのは台所にいるとおもしき母松代と次男の話し声。
夕飯の用意でもしているのだろう。カラ松はその手伝いか。
何かつまみ食いできるものはあるかなと、踏み出そうとした足が止まる。
「母さん、これもういいか?」
「ええ、ありがとうカラ松」
「これくらいなんてこと無いさ。あ、こっち片付けておくな」
「じゃあお願いするわね。ホントあんた以外うちのニートたちは誰も手伝わないんだから」
「あー、まー息子なんてそんなもんだと思うぞ?」
「そうかしらねぇ。ああ、もういいわよ。後は煮込むだけだし」
「わかった。何かあったら呼んでくれ母さん」
聞こえた会話。
母と次男の。なんてことのないごく普通の。
カラ松がマミーとか言ってない。イタいこと言ってない。素だ。
珍しいなーと思いつつなんとなくそのままの状態で。
とすとす、と。畳の上を歩く音。
「あ」
「あ」
おそ松と顔を合わせて一瞬止まる。
だがすぐに髪をかき上げ、
「ふ、帰っていたのかマイブラザー。どうだ、お前の胸を騒がすいななきの群れは女神の祝福を与えたか?」
「イタタタタ! 帰って早々止めてカラ松、お兄ちゃんのあバラが折れちゃう!!」
なんら変わりないカラ松だったから、おそ松もまた普段の調子で体を押さえた。
そのときは特に気にしなかったけれど。
「おう、カラ松! 一人か?」
「ああ、今日は静かに吞みたい気分なんだ」
「そーかそーか! ま、ゆっくりしてけってんだてやんでぇ!」
「そうさせてもう」
ある夜のカラ松とチビ太の会話。
一人で歩いてるカラ松を見つけてどこに行くのかと後をつけた。
行き先がチビ太の屋台とわかったのでおごらせるつもりで声をかけようとして躊躇ったのは、カラ松が素で話しているから。
あの二人は仲が良くて、次男はちょくちょく一人で屋台に行っているのは知っていた。別に兄弟の動向を監視する気はないので放っておいたのだ。そもそもカラ松よりも他の弟の方が危なっかしくて目が離せないし。
それでもあんな風に素になってるのは知らなかった。
それにちょっとだけムカッとして、おそ松は背後から忍び寄り声をかける。
「よっ! 何々、お兄ちゃんも混ぜてよ~」
「うわ!? ブラザー? 何してるんだ、いつの間に?」
「ええー、カラ松がいるのが見えたからさぁ。おごってもらおうと思って」
「・・・おごらないぞ?」
「てめぇ、おそ松。ちゃんと金持ってるんだろうな? 言っとくがツケはねぇかならバーロー!!」
「はいはいちゃんと払いますよぉ。カラ松が」
「ふっ。俺の懐に宿りし天の恵みはあいにくと一人分だけだぜ?」
「お前相変わらずイッタいねー」
ふとした違和感はあったものの、気にするほどのものではないと流した。
けれども――。