【雲南地域】森林・林業のお知らせ

(島根県東部農林水産振興センター雲南事務所 林業部が伝える情報ブログ)

「地上レーザ計測実演会」を開催しました

2019年08月16日 | スマート林業

スギやヒノキ等の人工林が利用期を迎えつつある中で、効率的な木材生産が林業再生に向けた重要な課題となっています。また、森林資源の循環利用・林業の成長産業化に向けては、現実の森林資源の量や質等をより正確に把握することが必要です。

近年の情報通信技術(ICT)の進展に伴い、森林資源情報の把握や林業経営の効率化にICTを活用する動きが国内各地で始まっています。従来の森林調査は、立木の形状(直径や樹高等)を人間が計測して記録・計算する必要がありましたが、この分野においても、レーザ計測のデータ解析技術の進展は著しく、計測やデータ処理は大幅に省力化されました。こうした技術を利用して、より正確な森林現況情報を効率的に把握して木材生産の収益性向上等への活用が期待されています。

8月6日(火)、管内の林業事業体・市町村等行政担当者を対象とした地上レーザ計測実演会を開催しました。雲南市木次町西日登地内の林業公社造林地において計測を実演した後、県雲南合同庁舎で計測結果の確認や質疑応答を行いました。この日の参加者は28名でした。

  

                             赤外線レーザ装置による計測状況(1地点で計測に要する時間は45秒)

この日は、面積400m2(20m×20m)のヒノキ人工林(38年生)を9地点に器機を設置して計測しました。現場での計測時間は、林内の移動時間を含め10分程度、PCでの専用ソフトによるデータ解析時間はわずか2~3分でした。

 

 3次元立木マップの表示例     OWL(株式会社アドイン研究所) パンフレット画像

森林の状態を画像として見える化する3次元立木マップの表示は、森林所有者等への説明にも有効なツールになると思われます。

森林のレーザ計測を始め、ICTを活用した林業の展開が、林業の成長産業化や若い人達が林業に参入しやすい環境に繋がることが期待されます。

 

今回の実演会は、(株)ジツタ中国様にご協力いただき「森林3次元計測システム(OWL)」を使用した森林計測・データ処理を参加者に体験していただきました

【※OWL(開発製造:株式会社アドイン研究所):レーザ計測装置と専用ソフトにより森林を計測し解析するシステム】

 

 



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