
聖書に登場するといわれるカシオン山
見下ろすのは4000年の間
歴史をつくり続けてきた
ダマスカス

「これはローマ時代」

「これもローマ時代
ギリシャ模様もあるね」

「これもローマ時代の門
ローマの頃は土地の高さが
あそこだったんだよ」

「これもローマからの
真っすぐな道
今は電線などを埋め込む工事中だよ
終わったらローマ時代のような
石の道になるはずだよ」

「この一階部分はローマ
上はトルコ」
「この柱は古い
上は新しい」

「屋根の穴な鉄砲の跡
これはかなり新しいね」

「これは古いね」
「これは新しいね」

「これも古い・・・ローマね」

「下は古いの
上の階は新しい
トルコ時代に増築したんだよ」

この国をこよなく愛する
シリア人の彼と
一緒に歩く
ダマスカス
脈々と流れる歴史の中で
彼の言う新しいというのが
ざっと500年前のことだと
実感するまでに
少し時間が必要だった
建国36年のピカピカの
アラブ首長国連邦に
暮らすからなおさらなのか
個人的な「新しい」の感覚違いか・・・
ダマスカスという街は
ぐぐっと私の心を鷲づかんで
いつまでも
この路地をそぞろ歩きたくなるような
少し迷子になってもいい
とさえ思うような
またゆっくり訪れたい街
