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ネット長屋の内弁慶

当ブログへようこそ。実生活では小心者の私ですが、ネットの上では少しだけ強気にコメントしています。どうぞよろしく。

ヤハリ反省ノ色ナシ

2005-07-29 18:38:49 | テレビ芸能独り言
※今日の一枚:東横線渋谷駅へ進入する東横特急。NHK本局は渋谷区内にある。東横線で通勤するNHK職員もいるだろうし、この電車にも職員が乗っていたかもしれない。NHK職員も人の子。無謬の聖人君子ばかりではないだろう。時に間違いや戸惑いにぶつかる事もあろう。だが、自ら求めて公共放送現場に入った以上、その身と一挙一動を常に公が見守っていることを自覚すべきだろう。視聴者あってのNHKではないのか。

 不祥事は続くよどこまでも・・・昨年来、番組制作費の着服などが問題視されているNHKで、またしても職員の着服・不正経理が明らかになりました。ビール券を不正に請求・換金したり、五輪チケットを転売したりと、公共放送に携わる人間としてあるまじき行為の連発です。相次ぐ不祥事を受けて「業務総点検」を行った挙句に判明したことなのでしょうが、今回明らかになった行為も所詮は「氷山の一角」なのかもしれません。本気で点検すれば、まだまだ似たような不祥事が出てくるのかもしれません。テレマップで「古代エジプト展開幕!」などと呑気に宣伝している場合じゃないでしょう、日本放送協会さん。

 昔の出来事を蒸し返すのは好ましくないのかもしれませんが、先日の未成年タレント飲酒問題で減給・無期限出演停止を食らった上にマスコミからバッシングを受けているフジテレビ菊間千乃アナに比べ、十五年前に酔っ払ってタクシー運転手に暴行を働いた松平定知アナへ下した処遇が果たして妥当だったのか。菊間アナは警察から事情を聞かれたそうですが、当時の松平アナも交番へ連れて行かれたのです。未成年を飲酒の場に呼んだ行為も問題ですが、暴力沙汰には至りませんでした。しかし松平アナは酔っ払った上に、他人に暴力を振るったのです。「人気アナだから」「酔った上での過ちだから」といって許されることではない。

 確かに松平アナは事件後、朝のニュースを降板し一時は謹慎状態でした。また局次長級ポストから部次長級へと降格される処分を受けました。しかしNHKは彼に謝罪の場を与えました。形はどうあれ、ブラウン管を通じて彼は視聴者に謝罪したのです。事件から一年以上過ぎると彼は特集番組の司会として復帰し、1993(平成5)年初めには「4月から夜7時のニュースを担当させる」という話も出たようです。ところがその矢先に「ムスタンやらせ事件」が発覚し、彼のニュース復帰は先送りになったと言われています。当時読んだ週刊誌によれば「ヤラセ問題で叩かれている時に松平を復帰させたら『寝た子を起こす(=彼の暴力沙汰を蒸し返される)』結果になりかねないと判断した」とか。彼がニュースに復帰したのは1996(平成8)年4月のことでした。

 暴力沙汰から一年近く過ぎたころ、元NHKアナの某氏が雑誌で「松平アナはデスクワークに徹したほうが良いのでは」と言及していました。彼はまた「松平アナの復帰に対して懐疑的な視聴者は少なくない」とも書いていました。しかし三行半を突きつけて辞めていった人のアドバイスに耳を傾ける気などなかったのか、NHKは松平アナをスタジオに復帰させました。なんと心が広い組織でしょう。一説には、当時の会長が松平アナを大変気に入っていたから厳罰は避けられた、とも言われたようですが(あくまで雑誌の記事である)。
 もし今、松平アナが暴力沙汰を起こしたなら、果たして謹慎と降格だけで済んだでしょうか。

 NHK職員といっても所詮は人の子、娑婆と無縁でいられるはずはありません。フジの佐野アナみたいに海外で風俗にハマった人もいるかもしれません。時には息抜きも大事です。NHKのあるベテランアナ(既に退職)は若い頃、徹夜でマージャンに興じた後に天気予報に出演し「西(シャー)の風・・・」と原稿を読んでしまったという逸話が残っているそうです。また戦時中の話として1943(昭和18)10月、学徒出陣壮行会の実況を命じられた和田信賢アナが二日酔いで潰れてしまい、急遽サブの志村正順(まさより)アナに交代したと、志村アナご本人が最近の朝日新聞で打ち明けていました。あの国難の中でさえ、そんな大らかさも罷り通ったのですね。
※志村元アナは「和田さんは、そんな(学徒出陣の)中継はいやなので酔いつぶれて僕に譲ったのですよ、きっと」と語っている。雨の神宮外苑で行われた壮行会に参加した学生の大半が戦死したといわれる。
 
 しかし今は国や地方自治体、特殊法人の「無駄遣い」が何かと槍玉に挙げられるご時世です(ややヒステリックなキャンペーンという気がしないでもないが)。NHKとて、受信料という「公費」で運営される団体です。これまでの不祥事を知って「職員の腹を肥やすために受信料を払っているわけじゃない」と立腹する視聴者が現れても不思議ではありません。むしろ、なぜ今までみんな黙って受信料を払っていたのかと、不思議に思うほどです。受信料不払いという行為を、どれだけの職員が真摯に受け止めているのでしょうか。
 正直な話、NHKは多少の受信料不払いなど堪えていないように感じます。関連会社が書籍やグッズ、映像ソフトで売上げを伸ばしているようですし、何よりも「受信料は公費」という意識が徹底していないのではないか。公共放送に携わる人間が「公共」を忘れてしまったら、もはや公共放送の意味を為しません。

 ここ数日はフジ(=菊間)叩きが耳目を集めている感さえありますが、それが一段落したら今度はNHKが標的にされるのかもしれません。いや既に「第二ラウンド」が始まっているのかもしれない。先日朝日新聞が「番組改竄問題」について再び取り上げましたが、これに対してNHKは納得の行く説明を果たしたと言えるのでしょうか。「スポンサーは視聴者の皆様」と本気で考えているなら、その視聴者の疑問や批判に誠意を持って答えてゆくことが「公共放送機関の使命」ではないのか。今はマスコミの記事を感情的に反駁する時ではないはず。全国の視聴者がNHK職員の一挙一動に注目していることを自覚していただきたい。事あるごとに画面に映し出される「まっすぐ、真剣」のフレーズは、単なるポーズや口約束といった軽い言葉ではないはずです。

やめろと言われても

2005-05-28 23:30:04 | テレビ芸能独り言

※今日の一枚:一昨年秋、某ADSLプロバイダの街頭セールスに駆り出されていた?犬。CMに出ていた広末涼子同様、赤い上着を着せられているが、何やら迷惑そうな表情に見えなくもない。「何でオレがこんなもん着せられて晒し者にならにゃいかんのだ?」と言いたそうだ。



 高見盛の不振が原因かどうかは知りませんが、永谷園のお茶漬けのCMが変更されたみたいですね。久しぶりに見ましたよ、あの「ズズー、ハーハー」という映像を。初オンエアから五、六年経過しているんじゃありませんか(永谷園サイトによれば五、六年どころか八年前=1997年暮れ頃からオンエアされていたようだ)。
 放映当初は賛否両論が噴出し、新聞でも取り上げられたように記憶しています。「汚らしい」「マナーに反する」という否定的意見と「豪快な食いっぷりが男らしい」「美味そうに食べている様子が伝わる」という肯定的意見が拮抗し、永谷園としては「話題になるということはCMが受け入れられている証拠」と解釈したようで、その後もオンエアを続行し様々なバージョンを登場させました。またインスタント味噌汁「あさげ」も一時似たような趣向に切り替えました。ここ一、二年は高見盛が出演するバージョンに気を取られ、ズズーハーハーのことを半ば忘れかけていましたが、烏龍茶をかけて食べる新製品のPRという形で復活するとは思いませんでした。
(私としては「ズズーハーハー」は好きではありません。行儀悪いというか、あの音が耳障りで聞き苦しい)

 先日の朝日新聞「CM天気図(筆者は天野祐吉氏)」によれば、視聴者からの抗議で「日清カップヌードル」と「金鳥水性キンチョール」のCMが打ち切りに追い込まれたようです。前者は、海辺で銃を持った男の子が海を見つめているシーンが描かれ、後者は毎度お馴染み大滝秀治サマが隣家の女性に向かって「ウチは空気を汚さない水性キンチョールを使っとる」と言った途端 「キレイごと言うなジジイ!」と言い返されるという、思わず奈良の迷惑オバサンを連想させるような、如何にも金鳥らしい?「人を食った」展開となっていたようです。

 前者への批判は「少年に銃を持たせるという設定自体が不謹慎。戦争美化とも受け取れる。子供への影響を考えろ」というものだったらしく、後者へは「隣人同士のいがみ合いを面白がるとは何事か」という趣旨だったようです。そして両社に共通する否定派の主張は「作り手の良識を疑う」の一言に尽きるようです。
 CMを作る側は、どんなに短い作品でも意図や主張を込めて作っているのだろうし、CMを見る側は作り手の意図や主張を様々に受け取る自由があります。「あのCMは気に入らない」という意見があっても、永谷園みたいに「話題になるということはCMが受け入れられている証拠」と受け取ってオンエアを継続する業者もあるだろうし、日清や金鳥みたいに「視聴者=消費者には逆らえない」と打ち切ってしまうような業者もあるでしょう。

 しかし最近は、批判や反対意見が続出すると安易に筋を曲げてしまうことが多すぎないでしょうか(どこかの国の総理みたいに「どんな追悼が良いとか、他の国が干渉すべきでない」と開き直るのも考えものだが)。
 CM作りに明確な意図や主張があり、それが正しいと信じているなら反対意見に屈することなくオンエアを続ければいいじゃないか。安易に打ち切るのは自分たちの主張や信念に自信がないのだと受け取られかねない。作り手たちは「嫌なヤツは見なけりゃいい。解るヤツだけ解ってくれりゃいい」と開き直ることがあっても悪くないんじゃないかと思います。「体罰は良くない」という大前提に固執する余り、子供が暴れたり騒いだりしても注意すら出来ない教師が少なくない、現在の教育現場に通じるものがあると考えるのは私だけでしょうか。

 もし仮に、水性キンチョールのCMで大滝秀治に文句を言うのがオバハンではなく、例えば今やCM女王の誉れ高い上戸彩だったとしたら「作り手の良識を疑う」といった批判が出たのかどうか。上戸彩といえば、かつて富士フィルムのCMで「サッカーの試合の結末をバラした男に食ってかかる」というのがありましたが、あれこそ「いたいけな女性が男に食ってかかるとは何事か」と批判が出ても不思議じゃないと思いました。現在OA中のオロナミンCにしても「元気ハツラツぅ?の語尾上げが気に入らない。言葉の乱れを増長させる気か」という意見が出ても不思議ではないと思うし、青木さやかの「おとなのベビースターラーメン」にしても「大人だけを悪者にする気か」という声が出そうな気もします(それ以前に「青木をCMに出すな」と苦情が出ていたりして)。 

 今や「親が子供に見せたくない番組」のワースト常連となった「クレヨンしんちゃん」ですが、今年も劇場版が公開されています。映画の「しんちゃん」は意外と好評らしく、ドラえもんの劇場版が制作されない中にあって気を吐いている感じですが、正直言って「まだ続いていたのか」と半ば驚いています。製作スタッフは新聞の取材で「ドリフを見てグレた子はいない」と「しんちゃん」を擁護したそうですが、それこそ「キレイごと」かもね?

今さら「新選組!」ですか

2005-05-26 22:41:13 | テレビ芸能独り言
※今日の一枚:残暑が厳しい昼下がりの総武流山電鉄流山駅。1868(慶応4)年4月、新撰組局長・近藤勇はここ流山で官軍に拘束され、板橋に送られた。

 いくら続編の要望があるとはいえ、時期的に少し遅くないかい?昨年放映されたNHK大河ドラマ「新選組!」の続編が来年1月に放映されるそうな。どうせなら前作の余韻が消えないうちに放映すれば良いと思いますが。今年中は枠が満杯なのか、脚本や制作が間に合わないのか、それとも「義経」と比較されたくないとか?

 「新選組!」は結構真剣に見ていました。一度だけ見逃してしまったことがありましたが。三谷幸喜ファンの友人と飲んだ時には必ず「新選組!」が話題になったものです。といっても「藤原竜也の沖田総司は若すぎる」「そんなことはない」とか「堺雅人の山南敬助は良かった」 等々、他愛ないことばかり話していました。
 香取慎吾演ずる近藤勇は「他人を惹きつける不思議な魅力持った男」として描かれていました。このあたり、現在放映中の「義経」における遮那王=義経の描写に通じるものがあります。もっとも近藤の人柄や言動については諸説あるようで、Wikipediaでの近藤評からは、ドラマのような「時に迷い悩む、情に厚い近藤勇」という一面を読み取るのは難しいものがあります。歴史上の人物の「完璧なる客観評」は本来存在しないのか。

 ドラマは近藤の処刑を以って終了し、その後の土方歳三(山本耕史)らの転戦には触れませんでした。もっとも終盤近くで、近藤と土方は江戸へ向かう軍艦上で榎本武楊(草なぎ剛)と出会い、後の戊辰~箱館戦争への予感を軽く示唆しています。とはいえ、何となく物足りない結末であったことは否めませんでした。ドラマ終了直後の昨年12月15日に放映された「その時、歴史が動いた」で、「それからの新選組 ~土方歳三、箱館に死す~」と題して土方の末路を紹介したのは、尻切れ状態で終わったドラマを補う意味もあったと思うのです。
 しかし「ドラマの続きはドラマで」ということか、続編は土方を主人公に物語が進められるようです。

 私が思うに、近藤を演じた香取慎吾は回を重ねるごとに威厳と風格を増し、役が人間を成長させたような感さえありました。近藤役はSMAPの他のメンバーでは似合わなかったとさえ思います。中居は論外として、キムタクや稲垣とも今一つ相容れない感じですね。草なぎの榎本は、続編では重要な役どころとなるのか。
 ドラマは前半、農家出身の近藤がその出自を理由に養母や幕臣から軽蔑されたり(養母とは後に和解するが)、中盤以降は浪士組~新撰組内部の抗争や粛清が続くという、ともすれば殺伐とした雰囲気になりがちな展開でしたが、場を和ませるキャラクターの設定など、三谷脚本の特色が随所に盛り込まれていました。

 幼さが残る沖田総司、常に冷静さを失わない山南敬助、腕は立つが腰が低かった「源さん」こと井上源三郎(小林隆)、底抜けに面白かった原田左之助(山本太郎)、お笑いよりも時代劇が似合うんじゃないかとさえ思えた永倉新八(山口智充)等々、「壬生の狼」と恐れられた剣豪たちは陽気な青年として描かれました。
 その一方で、土方は「鬼の副長」そのものでした。かつてドラマ「ひとつ屋根の下」に主人公の弟役で登場した車椅子の少年と同一人物とは思えない冷徹ぶりに違和感を覚えたものです(役者なんだから様々な役を演じ分けて当然、と言われてしまえばそれまでだが)。浪士組設立当初、芹沢鴨(佐藤浩市)の部下として威張り散らしていた新見錦(相島一之)を「芹沢一派粛清の一番手」として狙い、芹沢を見限るように唆した挙句「法度に背いた」として切腹に追い詰めたのは序の口。新見は好かないキャラでしたが、少し気の毒でした。

 芹沢や内山彦次郎暗殺を企てた件はともかく、後半は「隊の規律を守るため」「例外は認めない」と、人望厚かった山南を「勝手に隊を離れたから」と自刃に追いやるなど、隊の結束のためには手段を選ばないという感じでした。浪士組設立直後、芹沢一派との対立が原因で有力な隊士が脱退した経験を踏まえ、団結を強めるには法度が不可欠と考えたのでしょう。また近藤が悩む姿を見て「二度とあいつに辛い思いはさせない。俺が泥を被る」と誓った場面もありました。親友を守るべく、土方は敢えて「修羅の道」を選んだのかもしれません。
 でもこれって「日勤教育」で乗務員を服従せしめんとする某鉄道会社にソックリだと思うのは私だけ?

頭文字F

2005-05-14 23:35:25 | テレビ芸能独り言
※今日の一枚:3月末に廃止された名鉄揖斐線・岐阜市内線には、地元出身の高橋尚子選手を車体に描いた電車も走っていた。彼女は小出監督の元を離れることになった。

 日テレの福澤朗アナがフリーに転身するそうな。私は以前から「彼はいずれ独立するだろう」とは思っていましたが、四十の大台を過ぎて「惑わず」決心したということでしょうか。徳光アナや福留アナという、大先輩にして「フリーの先達」に続くことになった福澤アナ、新しい世界で早々にジャストミートを放てるだろうか。

 報道にもあるように、彼自身は30代の頃から独立を考えていたようですが、今年に入ってそれが如実に現れたというか、ある意味「クビも辞さない」開き直りとも思えるような一発勝負に出たという感じがします。
 今年1月に池袋で公演された演劇「Dr.TV-汐留テレビ緊急救命室-」。福澤アナが音頭を取り、日テレのアナウンサー有志で旗揚げした劇団「福澤一座」の二作目ですが、その構想を発表した昨年9月当時「これで局を追われる可能性もある」と、意味深長な発言を残していたそうです。さらに11月には「来年(つまり今年)2月あたり、福澤の去就問題が取り沙汰されるのは間違いない」と、一層過激にコメントしていたようです。
 クビを覚悟の上で「愛するテレビ」への苦言を呈したと見るべきか、それとも独立の目処が立ち、宮仕えの最後に「秘めていた思いをぶつけた」と見るべきか。福澤一座のメンバーは座長の意思を引き継ぐのか。

 福澤アナは90年代前半にプロレス実況で知名度を上げ、以後はウルトラクイズやズームイン!朝の司会を歴任し、日テレ看板アナとして順風満帆の存在でした。記者会見では、局内での扱いに特に不満はなかったという趣旨のコメントを出したようですが、自分なりに道を極めるとなれば会社という枠の中では限界があると、内心は感じているのかもしれません。独立したからといって直ちに成功につながるとは限りませんが、彼の場合はとりあえず現在担当中の番組は独立後も続けられるようです。仮にそれらが打ち切られても、彼の知名度を以ってすれば新たな仕事を見つけるのはそう困難ではないと思いますが、それはやや楽観的でしょうか。

 「プロレス中継で知名度を上げ独立」で思い出すのが、今や報道キャスターとして名を馳せる古舘伊知郎氏。80年代初頭、テレ朝で毎週金曜夜8時に放映されていた「ワールドプロレスリング」において、独特の節回しと過剰とも思える表現を駆使した「超過激実況」で、良くも悪しくもスポーツ中継の一つのスタイルを確立し、三十代目前で早々とフリーに転身。以後はF1中継に代表されるスポーツ実況を始め、歌番組やクイズ番組、さらには映画やドラマへの出演、NHK紅白歌合戦白組司会など、ジャンルやテレビ局の垣根を越えた仕事ぶりで人気司会者となりました。そして昨年春、目標としていたであろう「硬派な仕事」を古巣のテレ朝でスタートさせ、早くも二年目に入りました。今春からは「報道ステーション」一本に全力投球という徹底ぶりです。

 個人的には、あの大袈裟かつ騒々しかったプロレス実況が好きになれず、以後も古舘氏には良いイメージを持っていなかったというのが本音です。さすがに「報ステ」では超過激話術を抑制しているようですが。

 古舘氏と福澤アナには幾つか共通点が見受けられると思います。プロレス実況から全国区にのし上がったこと、バラエティや情報番組をソツなくこなせること、そしてテレビ以外のパフォーマンスを経験していること。福澤アナは演劇に挑戦し、古舘氏は最近まで「トーキングブルース」という話芸を毎年続けてきました。報ステ開始後は一時休演を余儀なくされたようですが、いつかまた再開したいという強い意思はあるようです。

福澤アナは「第二の古舘」を目指すのか、それとも「第一の福澤」を確立しようとする野心があるのか。

イメージキャラ・パート2

2005-05-12 23:32:12 | テレビ芸能独り言
※今日の一枚:ゆめ咲線ユニバーサルシティ駅に停車する「セサミストリート・ムービーマジック」ラッピング電車。USJへといざなう案内役という趣だが、これとても今のJR西日本では「自粛の風潮に逆行する」「被害者の感情を逆撫でする」存在に思われているのかもしれない。

 尼崎の事故以来、連日のように非難と糾弾、そして種々の問題点が報じられているJR西日本。ついにキャンペーンの打ち切りを検討する声が上がったようです。遺族や負傷者への補償額が百億円を下らないとも言われ、会社の風土や体質が問われている現状では、派手な広告や過剰な販促活動が憚られるのも致し方ないことかもしれません。ここ数年、GWや夏休み、年末年始の恒例行事だった京阪神圏スタンプラリー(このGWは「鋼の錬金術師」がテーマ)は事故で中止され、既に先月末からテレビCMも自粛、さらに駅ではポスター撤去も行われているようです。これらの動きが北陸や山陽山陰など、他の支社にも波及するのでしょうか。

 中村獅童との「できちゃった婚約」で世間を仰天させた竹内結子は、一昨年の秋ごろからJR西日本の「DISCOVER WESTキャンペーン」のイメージキャラとして活躍していました。鬼束ちひろが歌う「いい日旅立ち 西へ」をバックに竹内が登場するテレビCMをご覧になった方も多いかと思います。彼女は埼玉県出身ですが、1999年度下半期のNHK朝ドラ「あすか(大阪放送局制作)」のヒロインを演じ、関西とは少なからず縁がありました。また、そのことがJR西日本のイメージキャラに選ばれた理由の一つとなっているのかもしれません。
 仲間由紀恵「ICOCA」のPR開始当時からイメージキャラとして活躍していたようです。ICOCAは一昨年11月から発売されましたが、当時すでにポスターやパンフレットなどで「カモノハシのイコちゃん」と共演していました。ちなみに仲間と竹内は同い年です(仲間は79年10月30日生まれ、竹内は80年4月1日生まれ)。
 
 余談ですが、ICOCAより凡そ二年早く発売されたJR東日本「Suica」のイメージキャラは、仲間と同郷にして同い年の国仲涼子でした。「えりぃ」に「あすか」そして「ヤンクミ」、三人ともドラマで主役を張りました。

 以前から気になっていた木村カエラのシングル「リルラ リルハ」、ついに先日買っちゃいました。摩訶不思議?なタイトルと懐かしさを感じさせるメロディ、可憐にして弾んだ歌声が聴かせてくれます。個人的印象ですが、C/Wの「Twinkle」を聴いた時、何となくLINDBERG(1989-2002)の渡瀬麻紀を思い起こしていました。

 3月下旬、電車の車内で見かけたボーダフォンの広告に、見たことのない女の子が映っていました。「この子、誰かな」、驚くほどの美人と言うわけではないけれど、ちょっと気になるその表情。ほどなくして、彼女が一部で「女子高生のカリスマ」と呼ばれている、日英ハーフのモデルだと知りました。ボーダフォンのCMに出ているもう一人のカリスマモデル山田優、さらに「Jupiter」の平原綾香と同い年です(三人とも84年生まれ)。
 それにしても、ボーダフォン携帯ユーザーでもないのに、そして携帯をボーダフォンに替える気もないのに、木村カエラが映っているという理由で同社のパンフを戴いてしまった私は「変なヤツ」でしょうか?
(そのボーダフォンは明日から新たなCMキャラを登場させるらしい。カエラは間もなくお役御免なのか?二人のカリスマモデルをイメージキャラに起用しても契約数が伸びないとなれば、次なる手は如何に?)

 仲間由紀恵と竹内結子は、JR西日本が広告を自粛しつつあることをどう感じているのでしょう。自分たちがPRしてきた企業のピンチに心を痛めているのか、それともイメージキャラを降板したいと考えているのか。
 大事故を起こした企業のイメージキャラを続けることが、直ちに彼女たちのイメージダウンにつながるとは考えにくいのですが。それとも汚名返上に「万人向けキャラ」上戸彩を起用しますか、JR西日本さん。

ジンクス

2005-04-23 23:04:17 | テレビ芸能独り言
※今日の一枚:東急東横線高島町駅にて。昨年1月末、同線横浜-桜木町間は「みなとみらい線」への切り替えのため七十余年の歴史を閉じた。廃止直前は「消えゆく日常」を記録する人で賑わったが、予告もなしに「ありふれた日常」を切り裂かれた人々もいる。

 新潟県中越地震からちょうど半年。NHK総合テレビは午後から被災地(長岡市)からの生中継で特番を流しました。番組には「ミスター地震」こと阪本篤志アナも登場していました。
 阪本アナが某巨大掲示板を見ているかどうかは知りませんが、NHKアナのスレッド住人から「ミスター地震」なる称号を付けられていることを存じているのでしょうか。知らないとしても「何でオレの本番中に地震が来るんだろう」という疑問は感じているかもしれません。偶然の巡り合わせとしか言えないのでしょうが、盛岡・新潟と続いた「地震との遭遇」は次の勤務地で無縁となるのか。もっとも「二度あることは三度ある」とも言うし。

 毎週土曜朝の「NHK週間ニュース」の女性キャスターが今月から鹿島綾乃アナに代わったんですね(男性は伊藤博英アナで昨年と変わらず)。鹿島アナは先月まで日曜午前の「経済羅針盤」キャスターを務めていましたが、同番組が時間帯を変えて中身を一新したのに伴い「週間ニュース」への異動と相成ったのでしょう。
 彼女は2003年度の「ひるどき日本列島」に司会者として出演していました。彼女と島津有理子アナ岩槻里子アナの三人でローテーションを組み、原則として週単位で「ひるどき~」を担当していました。
 
 「ひるどき~」は1991(平成3)年4月からNHK総合の昼の娯楽番組として始まりました。前作の「ひるのプレゼント」が主にスタジオでゲストを招いて番組を進行していたのに対し「ひるどき~」は屋外ロケ、それも地方へ出かけて生中継というスタイルがメインになりました(昨年4月から始まった「お昼ですよ!ふれあいホール」は番組スタイルとしては「ひるのプレゼント」に戻ったと言えるかもしれない)。
 当初は男性アナ一人の司会進行(初代の司会者は三宅民夫アナ。ただし地方ロケ時は地元局アナが司会を担当することもあった)でしたが、1993年度あたりからアシスタント役の女性が登場します。初代アシスタントは、現在「生活ほっとモーニング」にレポーターで時々出演している門村幸夜女史。以後2000年度まで、元マラソン選手の増田明美さん、ミュージシャンの白井貴子さん、元プリンセス・プリンセスの今野登茂子さん、元マラソン選手の谷川真理さんの順に、各々一~二年ずつアシスタントを務められました。

 2001~02年度はアシスタントが三人になり、三人がローテを組んで週代わりで番組に出演していました。伊藤かずえ、田中ひろ子、森脇健児という顔ぶれでスタートしましたが、伊藤かずえは三ヶ月ほどで番組を降り、岡田理江に代わります。個人的な感想ですが、伊藤かずえと岡田理江は好感が持てました。森脇は以前バラエティで活躍していただけあって如才なさを発揮していました。でも田中ひろ子には馴染めませんでした。
 そして2003年4月、タレントなどを起用したアシスタントから鹿島・島津・岩槻の各女性アナに入れ替えましたが、04年3月に番組は終了します。同年4月から鹿島アナは「経済羅針盤」、島津アナは「おはよう日本」の土日担当、岩槻アナは教育テレビ「おしゃれ工房」へと異動(栄転?)しました。
 
 「ひるどき~」がなぜ04年3月で終わったのか、私には知る由もありません。03年度当初の時点で「十数年続けてネタ切れだから、あと一年で終わりだな」と決まっていたのかもしれませんが、何となく「あの三人の女性アナに交代したのがケチの付き始め」と思えてなりませんでした。彼女たちは中堅どころの存在ですが、番組中でハシャぐ姿は何となく「民放の一部の女子アナ」みたいで、あまり好ましいものではありませんでした。
 手塚治虫さんの代表作の一つ「火の鳥」は、掲載した雑誌が休廃刊に追い込まれるという不運が重なり「雑誌つぶしの火の鳥」というジンクスが広まったと言われています。彼女たちとファンの方には申し訳ないのですが「ひるどき~」が終了したころ、つい「番組つぶしの●●」と連想してしまいました。ゴメンナサイ。

 ちなみに鹿島アナが「アガサ・クリスティー紀行」でナレーションを担当している日曜夜の「名探偵ポワロとマープル」は、来月ごろ最終回を迎えるようです。もっともこれは「予定されていた終了」でしょうけど。

人は見かけに・パート2

2005-04-09 23:38:07 | テレビ芸能独り言
※今日の一枚:中部地方の某駅にて。学期末は春の陽気。マフラーもカーディガンも脱いでしまいたいような午後。日も長くなり、帰りが少しぐらい遅くなっても大丈夫だろう。来月からは進級してもっと忙しくなる。羽を伸ばすなら今のうち。


 イタリアが1937年にエチオピアの古都から奪ったオベリスク(石柱)が元の場所に返還されるそうです。エチオピアは1935年、イタリアに強制的に併合され、それが元でイタリアは国際世論から批判され国際連盟を脱退します。その後イタリアはドイツ・日本へ接近して枢軸を結成、37年の日独伊三国防共協定から40年の日独伊三国同盟へと進展し、米英などいわゆる連合国勢力と対峙することになります。

 イタリアが侵攻した当時のエチオピアを舞台にした映画があります。1981年にリビアで制作された「砂漠のライオン」は、1930年前後に活躍したエチオピア遊牧民の反乱軍指導者、ムクターを描いた作品です。
 この作品は一度、TBSの月曜ロードショーで放映され、私も見憶えがあります。主人公ムクターを演じたのは「アラビアのロレンス」などに出演したアンソニー・クイン。テレビでの吹き替えは故・小松方正氏でした。

 小松方正という人は、どちらかというと映画やドラマなどでは悪役が多かった役者さんです(Wikipediaでは「名脇役」と紹介されているが。実際「悪役やぶれかぶれ」という自著もある)。代表的な作品としては水谷豊主演の「熱中時代」シリーズにおける教頭役など(これは「悪役」というほどではないかも)。
 私が最も印象が強かったのは1980年放映の大河ドラマ「獅子の時代」における看守長役です。菅原文太演じる主人公が入れられた監獄の看守長として登場し、囚人たちに罵声を浴びせていました。その威圧感あふれる演技は秀逸で、役柄とはいえ囚人たちを苛める看守長を見て憎たらしく思ったものです。
 また映画「あゝ野麦峠」では、女工たちを(今風に言えば)スカウトする役(工場の人事担当者というべきか)で登場しています。冒頭で政井みね(大竹しのぶ)の両親に契約条件を説明し、みねが優秀な女工となってからは両親に対し「間違っても他の工場に(みねを)行かせるなよ」と念を押していました。

 そんな方正さん、洋画の吹き替えなどでは主役クラスを演じることが少なくありませんでした。先に述べた「砂漠のライオン」のみならず、映画版「屋根の上のバイオリン弾き」のテヴィエ役、また1983年の24時間テレビで放映された手塚治虫原作のアニメ「タイムスリップ10000年・プライムローズ」では、ヒロインのエミヤ(後のプライムローズ)に剣術を教えるジンバ老人の声を担当しました。「獅子の時代」を見て以来、私の中では「悪役俳優」のイメージが強かっただけに、声だけとはいえ善人役を演じる彼に少し驚いたものです。
(似たような例として、かつてピーター・フォークの吹き替えで有名だった故・小池朝雄もドラマや邦画では悪役が多かった。最近では樋浦勉が洋画の吹き替えで主役を演じることが多い)
 ちなみに同じころ(だったと思う)、NHKで放映されていたアニメ「ポパイ(リメイク版?)」にブルートーの声の役で出演していました(ポパイは高松しげお、オリーブは山本陽子だった)。

 あと意外なところでは、怪奇心霊番組のレポーター役があります。一時期テレビ朝日系で土曜の夜に何度か放映していた怪奇心霊特番(泉ピン子が司会で、放送作家兼心霊研究家の肩書きを持つ新倉イワオ氏がコメンテーターとして出演していた)に、怪奇現象が起きた場所の取材・紹介でレギュラー出演していました。

 少年期から苦労して学び、一時満鉄や軍隊に在籍し、戦後中央官庁に入りながら演劇に目覚め、役人から役者へと転身。そうした様々な経験が彼の芸風の下地となったのでしょう。また確固たる信念や哲学を持っておられたようで、それがさらに演技の厚みを増したであろうことは想像に難くありません。
 晩年は病を患いましたが、闘病記を出版するなど最後まで前向きに生きた方でした。翻って今の芸能界に、彼に比肩するような役者が存在するのかどうか、私には何とも言えません。

若者たち

2005-04-06 23:46:27 | テレビ芸能独り言
※今日の一枚:上田交通別所温泉にて。役目を終えて再び走ることはない古老。しかし若手の走りが心配なのか、今もなお鉄路の傍らに鎮座。互いに肩を並べ送り合う言葉はエールか小言か。華やかさばかりが信濃の春じゃない。


 元おニャン子の渡辺満里奈、ネプチューンの名倉潤と結婚へ。さっそく今夜のテレ朝「銭形金太郎」スペシャルで結婚を報告したとか。銭金で共演していた二人、これも「職場結婚」と言うの?

 満里奈さんってまだ独身だったのかと、今さらながら少し驚いています。彼女、今も「学校へ行こう!」に出演しているんですね。「学校へ~」は以前は結構面白かったけれど、似たような企画ばかりで飽きてしまい最近は見ていません。コギャルとか汚ギャルが出てくるコーナーには大いに笑わせてもらいました。
 「コギャル仁義なき戦い」というタイトルだったでしょうか、茶髪に顔黒、ルーズソックスという当時(四、五年前)の典型的(今や天然記念物?)コギャル三人(レギュラー扱い)が毎週、他所のコギャルとクイズで対決というコーナーがありました。現役大学生がコギャルたちの家庭教師となってクイズ範囲を予習するのですが、彼女たちが真面目に予習するはずがありません。それでも本番では勝ち抜くという悪運の強さ。ただしコーナー最終回で挑戦者に破れ、彼女たちは「最強コギャル」のタイトルを返上して卒業します。
 ところがその後、サオリともう一人が新コーナーに登場します。彼女たちが、前コーナーで家庭教師を引き受けた大学生と付き合うという企画でしたが、結局カップル誕生には至りませんでした。

 彼女たちは今どうしているのか。今は恐らく、年の頃23歳ぐらいでしょう。もうコギャルは卒業してフツーのOL(フリーター?)に納まっているのか、それともコギャルから大ギャル?に進化したのか。かつて「学校へ行こう!」にコギャル代表として出演したことを恥じているのか誇りに思っているのか。
(「だぜ」や「マサーシー」「OK伊東」など笑える男キャラもいたが、あれからどうなった?)

 今夜の「一億人の大質問!?笑ってコラえて!」は「男子新体操部の旅」の総集編ともいうべき特番でした。昨年から番組が追っていた高校男子新体操部が全国選抜大会へ出場、その結果と大会に至るまでの経過を紹介していました。注目の盛岡市立高校は団体戦三位。優勝はライバルの青森山田高校でした。
(恐るべし青森山田。最近は高校野球でも活躍。今や愛ちゃんも在校生だし)
 男子新体操(団体徒手体操)は競技人口が減少し、国体種目からの除外も検討中とか。その一方で男子シンクロの正式競技化が検討されているそうです。映画やドラマで取り上げられて注目度が高まっているようですが、移り気な若者たちのこと、一時のブームや衰退に左右されて判断を誤らないでいただきたい。

 ところで少し気になったのが男子新体操部員の挨拶。練習が終わり解散する時に「したっ!」の声と共に一礼。「ありがとうございました」の略なんだろうけど、礼儀に欠けるような気がしないでもない。練習には厳しい顧問も、この挨拶について特に問題視している様子もなし。以前、私の学生時代の例を書きましたが、さらに省略が進んでいたとは。彼らは学校を卒業しても「したっ!」を使い続けるのか?

 自虐的と言われようと、近隣諸国の顔色を窺っていると言われようと、客観的な事実を後世に伝えるのは大事なこと。何やら教科書からキナ臭さが漂ってきそうですが、日本の若者たちが諸外国から後ろ指を差されることのないよう「オトナの知恵」で良い方向へ解決してほしいものです。

エイプリル・ショック

2005-04-01 23:25:49 | テレビ芸能独り言
※今日の一枚:わたらせ渓谷鐵道大間々-上神梅間にて。桜の花道をゆっくりと歩むイベント列車。地域住民の足として残されたはずのローカル線だが、地域外の鉄道ファンを集客して存続を模索する姿は「マイレール」の理想からは遠い皮肉。だが「貴重な顧客」には変わりない。

 昨年12月にブログを開設ましたが、4月に入ったことを機に、容量の大きいところへ引っ越すことにしました。過去ログは徐々にこちらへ移設します。今後とも当ブログをよろしくお願いします。 
※旧ブログ「ネットの片隅で独り言」

 フジテレビの昼ドロ「冬の輪舞」が今日終わりましたが、その続編(完結編?)が金曜エンタテイメントで放映されるとか。ここ数年フジが毎週月~金曜日の午後1時半から放映している帯ドラマは「現実離れした愛憎劇」で世の奥様方の支持を得ており、「冬の輪舞」も例外ではありません。
 ストーリーは、吉屋信子という作家が半世紀近く前に発表した「あの道この道」を現代的に翻訳したものです。1985(昭和60)年ごろ、TBS系で「乳姉妹(ちきょうだい)」のタイトルでドラマ化され、この時は伊藤かずえ・渡辺桂子・松村雄基らが出演し、主題歌を麻倉未稀が歌いました。

 「冬の輪舞」のヒロインを演じたのは、かつてNHK朝ドラ「すずらん」で主役を張った遠野凪子。
(今度「アタックNo.1」に出演するってマジですか?上戸彩演じる鮎川こずえのライバル?)
 「すずらん」で生真面目なヒロインを演じた彼女が「昼ドロ」の主演、というだけでも十分サプライズでしたが、約20年前の「大映テレビドラマ」がリメイクされるということも意外でした。
 平日昼間の放映ということで、一応「勤め人」の私は見ることが出来ませんでしたが(その気になれば録画という手もあったが、録画してまで見る気もなかった)、特番だけでも見ようかな。

 「冬の輪舞」では徹底的にイビられる役だった(らしい)凪子さん、かつての「すずらん」でも可哀想なぐらいにイビられまくっていました。特に酷かったのが、冨士眞奈美演ずる亀田安代。ヒロイン萌の(血のつながらない)父親・常盤次郎(橋爪功)の姉という設定でした。つまり萌にとっては伯母にあたるわけですが、安代は(捨て子である)萌を事あるごとに邪魔者扱いします。
(本当は、柊瑠美が演じた少女時代の萌が一番苛められていたのかもしれないが。)
 内心は辛かったのでしょうが、萌は安代を別段敵視しませんでした。萌が一番嫌っていたのは孤児院「幸福学園」の教師・山岡千代(山下容莉枝)でしたが、萌と山岡は戦後和解します。
しかし、安代が萌に謝ったことは一度もありませんでした。戦後間もなく萌が東京に戻る場面で、安代が「アンタに厳しく当たったのは、アンタのことを考えてのことなんだヨ」と萌に白々しく弁解していましたが、その一言で今までの仕打ちを正当化できると、安代は信じていたのでしょうか。
 「すずらん」は結構真剣に見ましたが、シナリオに対する唯一の不満は「安代が萌に謝るシーン」が最後まで描かれなかったことです。あの「白々しい弁解」が謝罪の代わりなのでしょうか。

 冨士眞奈美という人は、以前にも「ヒロインをイビる役」を演じたようです。故・新珠三千代さんが伊豆熱川の旅館の女将を演じた人気ドラマ「細うで繁盛記」では主人公・加代の義理の妹役で登場し、加代を事あるごとに苛めたそうです。元々悪役向きの女優なのかもしれませんね。
 私は「細うで繁盛記」を見たことはありませんが「すずらん」を見て以来、冨士眞奈美は「私が最も嫌いな女優の一人」になりました(演技力は尊敬するが)。

 話は変わって、活動自粛中だった●●●優は「タレント活動を継続」する方向のようです。意外に早い決断だと思いましたが復帰の期日は未定だし、復帰しても当分は「針のムシロ」でしょう。何しろ彼女の発言が一つの契機となって「カミングダウト」が終了に追い込まれたのですから。

自覚しろよ

2005-03-31 23:07:16 | テレビ芸能独り言
※今日の一枚:名鉄美濃町線新関にて。名鉄の電車としては珍しく、赤ではない配色。ノンステップタイプの「バリアフリー電車」として2001年に登場したが、利用者を呼び戻すには至らなかった。やっと通い慣れた道とも今日でお別れ。やがて福井へ、豊橋へと旅立ってゆく。


 NHK受信料不払い、今月末で70万件に。昨年秋以来不祥事が続いたことに比例するかのように、受信料の不払いは今年1月末に約39万件2月末には約56万件と増え続けました。この間、地震などの災害報道や阪神大震災の検証番組、また今月下旬には(ラジオ)放送80周年に因んだ特集番組を組むなど、公共放送の原点に立ち返ったと思える報道姿勢が感じられなかったわけではありません。
 しかし、それらの取り組みを帳消しにするような行為がなかったと言えるのか。今年初めに勃発した「番組改変問題」では新聞社への批判と報復が先行し「改変があったのかどうか」という重要な疑問点には明確に答えなかったのでは。折りしも2月上旬に「ホリエモン・ショック」が起き、世間の耳目がそちらに集中するという絶妙なタイミング。NHKは自身の問題よりもむしろ、ホリエモンとニッポン放送・フジテレビの闘いを逐一伝えました。それで、朝日とNHKが互いに公開質問状まで出し合った一件はどうなったの?

 三年ほど前、大阪市中央区に新築されたNHK大阪放送会館を見学しました。まぁ立派な建物でした。朝ドラのセットがまるごと入ったスタジオは東京の本局(放送センター)にも引けを取らないものでした。当時まだ向かい側に残っていた(今は壊されたかもしれない)大阪放送局旧庁舎と比べつつ「こんなデカい建物が必要なのだろうか」と感じたものです。いくら「デジタル放送時代に対応」といってもねぇ。
 この建物だって視聴者の受信料が注ぎ込まれているのだろうに。受信料収入の減に伴い2005年度予算が初のマイナス編成を余儀なくされたとなれば、今後は各種施設・設備の更新や増設も思うに任せないという最悪の事態も懸念されます。然るに技術や放送サービスの停滞は許されないからと、結局真っ先に削減されるのは人件費ということになるのか。だとすれば真面目に働く職員は釈然としないでしょう。

 今週から始まった朝ドラは、初回の視聴率が過去最低だったとか。過去にも朝ドラの視聴率が低かった時、NHKは「衛星第二の視聴率と合わせれば、ここ数年の視聴率と変わらない数値。衛星で視聴する世帯が増えた」と、負け惜しみとも受け取れるコメントを発しましたが、今年も考えは同じなのでしょうか。
 週末の深夜に朝ドラの再放送を行うあたり「朝見られない人へのサービス」とも受け取れますが、視聴率を無理やり上げようとする苦肉の策にも見えなくもありません。だいたい、民放が朝のワイドショーをBSで先行放送したり、夜中に再放送しますか?視聴率は本来、同じ土俵で比べるものではありませんか。

 朝ドラの時代は終わったという意見もありますが、恐らくNHKは今後も続けるのでしょう。時代遅れと言われても、今より視聴率が下がったとしても。それならもっと視聴者の興味を引く工夫をしたらどうですか。思い切って野島伸司さんあたりにシナリオを依頼するとか、あるいは今までの朝ドラのパターンを打ち破るストーリー構成とか(素人が余計な口出しをするな、と制作スタッフの方々に怒られるかな)。
 
 「女性が主人公」というイメージが強い朝ドラですが、男性を主人公にした作品もありました。私が憶えているのは1984年4月から半年間放映された「ロマンス(榎木孝明主演)」、その後半年間放映された「心はいつもラムネ色(新藤栄作主演)」、そして1990年4月から半年間放映された「凛々と(田中実主演)」です。特に「凛々と」はヒロインを荻野目洋子さんが演じ、歌手としての彼女が好きだった私は結構見ていました。
(他に85年度下半期の「いちばん太鼓」や94年度下半期の「走らんか!」も男が主人公だった)
 洋子さん、朝ドラに起用された時は21歳でした。それまでに民放でドラマの経験を積み、いわば満を持しての登場でした。十代後半の若手をヒロインに抜擢するのも悪くありませんが、初々しさだけでは「朝の顔」は務まらないのでは。一日の始まりに相応しい笑顔も大事だが「演技力」あってのドラマなのだから。