※注意:こちらは12話のBパート-1感想になります。
最初から見てくださる方は、Aパートの方からどうぞ。
TB下さる場合は、出来ましたらAパートの方に頂けるとありがたいです。
強制ではありませんので、既に貼った後でしたら、構いません、
そのままでどうぞ。
Aパート感想記事はこちら。
「DARKER THAN BLACK 流星の双子」#12-1【星の方舟】地球をコピーですと?
はい、Bパートです。
紫苑を探して蘇芳が橋の所まで来ました。
この橋は懐かしい。
1期の時、EPRのドールシステムの観測霊に導かれて
黒(ヘイ)と銀(イン)がここまで来たんだけど、
ドールシステムをパンドラに破壊されて、ここで糸が切れちゃうんだよね。
でも銀(イン)がこの下の川に降りて、アンバーの元へと辿りついた。
橋からいきなり飛び降りる銀(イン)に焦る黒(ヘイ)とか、
にやにやしたものです。
川であって川でないのか、この川の上って、歩けるんだよね。
銀(イン)も後から飛び降りた黒(ヘイ)もここを歩いて行ったんだ。
ゲート内だから何でもありです
話それてすみません。
同じルートを進んでるから、ちょっと興奮しました。
「紫苑?どこなの?紫苑!」
叫びつつ周囲を見回す蘇芳が、街灯のガラスに観測霊を見ます。
「…ジュライ」
紫苑を探さなきゃいけないわけですが、ジュライからの信号にも応える。
こっちのお姉ちゃんでもあるからね、蘇芳は。
「そう…まっすぐ…こっち」
そう呟くジュライは浅草寺に居ます。
2年前と同じ、やっぱり浅草寺ルートなのよね、あのワープ道。
導く間、通常ドールは呟いたりしないものだと思うけど、
もうジュライは"思ったことは口にする"と教えられているしね
彼が呟くから、本当に蘇芳を呼び寄せたい、そんな気持ちも伝わってくる。
任務や義務で誘導してるんじゃない、会いたいから呼んでいるんだ。
それはこの後、しっかり分かるわけですが。
影が近づいて来たので蘇芳かと思いましたが、
現れた影は、蘇芳より大きい大人です。
しかも影の状態でもそうと分かるトレンチコートにシルクハット。
い、生きてたんですか、アナタ!!オーガスト7!!
さすがマジシャン!!
ジュライも僅かに眼を見開きましたよ。えぇ僅かに。
これでも眼いっぱいの驚愕ですよ、彼にしてみれば。
「驚かないのか?」
「驚いてる」
僅かな変化じゃ離れたところから見たのでは分からないわね。
ふふっでもこれ、ペチャマオと黒(ヘイ)でも同じやりとりがあったよね。
「作戦は中止だ、戻れ。手出しはしないと約束してしまったんだよ。
上層部がアメリカとね」
あぁ…そうだったんだ。ジュライは今も昔もMI6だったわけですか。
あの日突然蘇芳をアシストし、黒(ヘイ)チームに付いていったのは、
誰かの指示だと思っていました。
アリエル&ベレニスとジュライが通じていたから、
実はジュライはマダムの息がかかっていて、MI6には潜入していただけで
本来の目的の為に付いたのかなと、私は最初、思ってたんだ。
ここでもそう書いてきました。
ジュライが何があっても蘇芳の傍を離れないのは、
自発的行動なら嬉しいけれど、そうとは思えない部分もあったからね。
そういう指示なのだろうと。
ジュライ誘拐事件以降、ジュライも変わって来て、蘇芳への気持ちが
出てきましたから、今は自発的部分もかなりあると思っていますが。
だけどこの間、マダムの台詞から、マダムとジュライが無関係と分かり、
私の中で振り出しに戻っていました。
今はさておき、最初の頃、彼は誰の指示で蘇芳に貼り付いていたのか。
考え込んでいたわけですが、なんのことはない、MI6の任務だったわけだ。
オーガストがあの"弦馬の拳ぐちゃ"(なんて表現)から、
どう免れたのかお聞かせ願いたいところです。
対価は種明かしなんでしょう?
でも生きていてくれたのは嬉しいよ。
アナタにはちょっとノーベンバーと似た匂いがする。
だから懐かしさも感じるんだ。
いや、代わりだなんて思ってないよ。
ノーベンバーに顔とか性格なんかが似てるってわけじゃないんだ。
ふっと香る匂いの一部分が似てるというかね…。
曖昧ですみません。
同じ組織に居ると、似てくる部分ってあるじゃないですか。
会社の従業員でもさ、その会社のカラーというかムードというか。
営業マンとか、顔も性格も違うけど、あ、○○会社の人だなと思える。
そんな感じなんじゃないかと。(随分細かいな)
ノーベンバーとオーガストに共通して感じる何かは、
MI6の色なのかもしれない。
松風さんのね、オーガストっぷりも大好き。
だからもっと見たかったよオーガスト。
2期は蘇芳メインだから、脇の契約者はそんなに活躍しなかったね。
仕方ない事ですが、良いキャラなので勿体無いなと。
「貴方とは行かない」
「ん?」
戻れという指示に、この返事。これにはオーガストもおやと思うよね。
「僕は蘇芳と一緒に居るのが好きなんだ」
おおおーっ!!やったぁ、ジュライ。本音を吐いてくれましたねっ。
うんうん、思ったことはちゃんと言わなきゃね。
嫌な事は嫌ってちゃんと言えってお姉ちゃんに教えられたから。
あっけにとられるオーガストの顔。くふふふっ笑えました。
クッと笑ったオーガスト。
「進化するドールか。良いだろう。好きにするが良い」
ええーっオーガスト、一存で決めちゃって大丈夫?
上から怒られませんか?
でも許可しちゃうアナタって男前だ。
うん、やっぱりほんのりと彼に通じるものを感じるね。
オーガストがシルクハットを顔の前にするりと滑らせると、
彼の身体が忽然と消えました。
地面には、ポトリと落ちたシルクハットが残るのみ。
ちょっ!一瞬の登場で凄いインパクトですね。流石でした。
カッコ良いっす。
でも~これもどんなマジックなのよぉ~?
オーガスト~っもっとアナタと遊びたい。
「ジュライ~っ!!」
おっお姉ちゃん到着です。走って来ましたよ、嬉しいね。
思わず駆け寄るジュライが…
はわわわわわわっ!!抱きついたぁぁぁぁ~っ!
「あれ?マオは一緒じゃ…」
ペチャマオの事もちゃんと気にする蘇芳が私は好きだ
いやぁしっかし、抱きつくとは…。
蘇芳、大好き!そんな声が聞こえて来そうな抱きつき方でしたね。
もう可愛いったらない。キュンキュンしました。
あ、蘇芳を誘導してきた観測霊が浮かんでるんだけどさ…。
ガラスなしで浮かんでて…って、あの街灯の電球の形のまんま動いてる?
ガラス部分は判別出来ないな。まぁゲート内だからなんでも有りか。
あ、そういえば最初に蘇芳を見つけた時も水槽のガラスで蘇芳を見つけた
観測霊が、ぷにゅんってガラスから離脱して動いたっけ。
ニュータイプ銀(イン)の周りクルクルしてる観測霊も宙に浮いてるしな。
いや…あれは観測霊というより、魂っぽくも見えるので、
ちょっと不確かだけど。
「こっち」
ぷかぷか観測霊の誘導で、ジュライが蘇芳の手を握って走る。
あぁ青春(おい)
ジュライの蘇芳への気持ちは姉以上ですね。
1期ではドールの銀(イン)が黒(ヘイ)を思って進化した。
2期ではジュライが蘇芳を思って進化。男の子だし、ヘンテコ家族生活もしたし、
お姉ちゃんに仕込まれたから、銀(イン)より進化率高いです。
積極的です
スーパーコンピューターの"紫苑苑の形をしたドールですらない肉体"が
入っている球体が凄い光を放っています。
イザナギとイザナミが出会ったらしい。
「始まったかぁ?」
呑気にそう呟いたのはパンドラ内をうろうろしてる弦馬。
視線を上にちらりとやる。
白い壁に血しぶきが飛び散る廊下の先に、水無がいました。
「奇遇だなぁ、こんな所で会うなんて。これ、楽しかった?」
返り血が頬に、額から流れる血は己のものだろうか、
それでも表情を変えず凛と立ってる水無はやっぱり美しい。
「正直になれよ、おめぇはそういう女だよ。俺と一緒で…変態なんだよ」
変態なんだよから男前ヴォイスな三宅さん。く~。
と、それはおいといて、
水無をアンタと一緒にすんなーっ!!
百合はちょっと苦手な橘ですが、斎賀さんだから仕方ない、
特例で許せるし(そうなのか)
水無はお気に入りです。
つまりはこの台詞、殺す事に快感を覚える=変態と言うわけでしょ?
アンタはそうじゃない部分で変態です。そっちの方が大きいです。
水無が斬る事に快感覚えてるかどうか知りませんが、
もしそうだとしたら、彼女の場合は剣士としての血ゆえ、でしょう。
アンタとは種類が違います。
あぁやっぱり向かっていく時身体が揺れる。髪も揺れて美しいよ水無。
中心核に未確認の次元が多数発生。ヘルズゲートが開きます。
ジョン・スミスは中心核に全部隊を派遣せよと指示する。
「これ以上ゲート関連において、我が国の失墜を許すな」
必死なんだなぁアメリカ。プライドが許さないの?
でも中心核へ向かったら、皆生きて戻れないよ?
なんか一番良く分かってない人たちが、
余計なことしてくれてる感じだね。
中心核に辿りついた姉弟。あ、珍しく手を握ってませんね。
「居た」
ジュライが紫苑を発見しました。
倒れている紫苑を抱き起こして、名を叫ぶ蘇芳。
「取引…終了だ…」
紫苑、キミってば取引したのかイザナミと。
「プレゼントだ…僕の作った世界を…見て…来てよ…」
紫苑の顔は老人のようによぼよぼ。
「何言ってるのか分かんないよ」
「パパとママによろしく…おねぇ…ちゃん」
「紫苑?…紫苑!!紫苑!!」
紫苑の身体が発光し、魂が抜けて上空へと飛ぶ。
そこに浮かんでいるのはニュータイプ銀(イン)、イザナミ。
彼女へと魂は吸収されて行った。
「紫苑に何をしたの?…何をした!!」
蘇芳の怒りは激しい。悲しみより先に怒りが来るよね。
「望みを叶えた」
と、ジュライの浮かんでた観測霊も吸収され、ジュライの身体が
コトリと地面に倒れる。
「ジュライ!!」
今度はジュライへと駆け寄り、頬に手を当てる。
眼を開いたまま…ジュライは死んでしまったのね。
というか、魂抜かれたのね、イザナミに。
怒りで蘇芳は能力発動。いつものライフル、PTRD1941をイザナミへと向けます。
「貴女がこうなる事を、黒(ヘイ)は知ってたんだね。
だからケリを付けると言って、アイツは出ていったんだ」
ケリを付けるってことが、よく分からなかったが、
こうすることだと悟った蘇芳。
「ボク達は約束したんだ。お互いの事にケリを付けるって」
イザナミはそんな蘇芳に手の平をむける。
するとペンダントになっていた流星核にヒビが…。
ひぃぃぃ~っコレが割れちゃったら、蘇芳は!!
「割れる」
「流星核が」
それは同時にアリエル&ベレニスにも伝わりました。
流星核は完全に砕け、ペンダントはもはやフレームだけになりました。
愕然として震え出す蘇芳。
ペンダントの意味は知らなかったろうけど、
既に身体に、脳に、変化が出たからでしょうね。
マダムがまた説明してくれますので、良く聞きましょう
「実験?」
「えぇ私達の計画には一つだけ問題があった。
人間をコピーし、MEを使って記憶を植えつけたとしても、
それを長く定着させる事は出来なかった」
あぁやっぱりそうだったのね。
千晶のコピードールの人格定着が数日しか持たなかったのと一緒で、
そこの技術はあまり進展してなかったんだな。
「流星核を使うまでは」
「つまり、ここへ来るまでの蘇芳の旅そのものが、
記憶の定着を見極める為の実験だったと言うわけか」
とペチャマオ。
つまり流星核を失った今、蘇芳の記憶はリセットされる。
「イヤ…」
蘇芳が震えてるのは、それを実感しているから。
ターニャとニカとの思い出が、友達との思い出が…
白くぼやけて消えていく。
「イヤだよ…」
ロシアでの生活、紫苑との思い出、母の写真集を見たこと…。
「止めてよ」
蘇芳の眼から涙が零れ落ちる。
そして黒(ヘイ)の事、ターニャとの対決、止めてくれた黒(ヘイ)。
「止めて…」
特訓、ゲボマズスープ(違)をおかわりしてくれて空になった土鍋、
銀(イン)を撃つのを止める為、初めて名前呼んでくれた時のこと、
コンビニ買出しの後の彼の背中。
あぁ失いたくない記憶は、
黒(ヘイ)、黒(ヘイ)、黒(ヘイ)。
こんなに黒(ヘイ)だらけだ。
「消さないでよ…」
悲痛な声…聞いてるこっちも胸が痛むよ蘇芳。
『俺はお前の事しか知らない。コピーも何も、俺にとっての蘇芳はお前だ』
大事な大事な、宝物の言葉、彼の声。
失いたくないよね、これだけは何がなんでも。
それこそ身を裂かれる気分だよね蘇芳。
私まで泣けてくるよ。
「ボクの記憶なんだ」
『蘇芳』
そう呼んでくれた、愛しい人の温かい声。
「消すなぁぁぁぁぁ!!」
思い切り銃口を上に向ける蘇芳。
でも引き金を引こうとした彼女の手は、
またしてもそっと握って止められました。
「…誰?」
半ば放心状態の蘇芳。
もう黒(ヘイ)の事も分からなくなりかけてるの?
貴女が今、失いたくなくて半狂乱になった大切な人だよ。
「次に行く場所で、お前にこれは必要ない」
黒(ヘイ)は蘇芳からライフルを取り上げました。
それは良いんだけどさ…
ちょっとぉ~なんでアナタ事情知ってるのよ。
今、貴方ってば、ゴルゴチームに居ましたよね?
マダムチームと一緒に居ないと、事情は分からない筈ですが
倒れたライフルは消えました。
座り込んで、蘇芳を後ろから抱きしめる黒(ヘイ)。
うわっ!!こんな時ですが、物凄く羨ましいわ蘇芳。
その抱きしめられ方、ツボだわー。
花鹿も立人にされてて羨ましいのですが。
なにしろツボ。
「次は…どこに行くの?」
この台詞で、もはや涙。
旅はあのヘンテコ家族でするものだから、次の場所へ連れて行くのは
ヘンテコ家族のお父さん=黒(ヘイ)の筈なんだよね、蘇芳の中では。
「ボク達…ずっと一緒だよね…」
イカン…視界がぼやけるぅぅ。
「また…旅を続けるんだよね」
涙をぽろぽろとこぼす蘇芳は、もう女の顔になっている。
黒(ヘイ)を思う気持ちが、キミをこんなに変えたんだね。
「ああ…そうだ」
嘘つき黒(ヘイ)。
「嘘だ…」
あぁ外伝の銀(イン)に引き続き、蘇芳にも言われましたよ。
でもこれは、キミの為に付く優しい嘘。
「嘘じゃない。俺はいつでも、お前の傍にいる」
蘇芳の頬を手のひらで包む黒(ヘイ)。
そうね、気持ちだけは共にある。
離れてもいつも蘇芳を思っているから、という事かな。
蘇芳がたとえ、黒(ヘイ)を忘れてしまっても。
黒(ヘイ)の声があまりに優しくて、堪りません。
「黒(ヘイ)…」
忘れかけた名を最後に思い出すなんて奇跡ね。
もうなんて切ないの。
でもこれニュータイプ銀(イン)の目の前でらぶらぶしてるのよね。
良いのか?
黒ちゃんの方だから良いか。
いや黒ちゃんの中で見てるよね、白も。
白い花に埋もれてキチンと寝かされた姉弟。
ほんと、死体だな。
並べたのは黒(ヘイ)ね。
几帳面だよねA型ですか?
ジュライの眼もちゃんと閉じさせてやったのね。
ありがと。
しばし二人を見つめる黒(ヘイ)。
ヘンテコ家族を黒(ヘイ)も案外気に入っていたのよね。
そんな彼の肩に白い手。
「黒(ヘイ)…」
心配そうに掛けられたそれは、銀(イン)の声。
ニュータイプ銀(イン)の白バージョン。
これは分離した銀(イン)の本心の方。
一度は自ら覚醒を止め抗った、
黒(ヘイ)が恋しくて札幌の溶けた雪にまぎれて会いに来た
変化前の記憶と心を持つ、
私達(1期からのファン)のよく知ってる銀(イン)です。
スーツが白と黒ってのが分かりやすいわね。
「銀(イン)」
そう、貴方が銀(イン)と呼ぶのは、この子のこと。
「まだ…遅くない。私を…殺して」
そうね、銀(イン)は黒(ヘイ)に殺される事を望むよね。
微笑む黒(ヘイ)があまりに切なくて、でもこの顔が素敵過ぎて、
気持ちぐちゃぐちゃになる。
愛し合った二人だから、信頼し合える仲間だからこそ、
多くを語らずとも、気持ちが分かる。
成すべき事も分かる。
託すことが出来る。
だからこそ、黒(ヘイ)はこんな柔らかく微笑む。
やっと会えた本当の銀(イン)。
大切だから、愛しているから、その手に掛ける。
これも愛。
分かってはいるけど、見てる方は、辛いよ黒(ヘイ)!銀(イン)!
うわ~、場面展開前までここに納めたかったのだけど、
文字数オーバーになる~
すいません、ちょっと中途半端ですが、一旦ここで切らせて頂きます。
空飛ぶ未咲とその後シーンは、#12-3にて。
もうしばらくお待ちください。
【2009.12.26 PM10:25追記】
Bパート-2感想記事UPしました。
「DARKER THAN BLACK 流星の双子」#12-3【星の方舟】終盤、凄い駆け足だったね。
最初から見てくださる方は、Aパートの方からどうぞ。
TB下さる場合は、出来ましたらAパートの方に頂けるとありがたいです。
強制ではありませんので、既に貼った後でしたら、構いません、
そのままでどうぞ。
Aパート感想記事はこちら。
「DARKER THAN BLACK 流星の双子」#12-1【星の方舟】地球をコピーですと?
はい、Bパートです。
紫苑を探して蘇芳が橋の所まで来ました。
この橋は懐かしい。
1期の時、EPRのドールシステムの観測霊に導かれて
黒(ヘイ)と銀(イン)がここまで来たんだけど、
ドールシステムをパンドラに破壊されて、ここで糸が切れちゃうんだよね。
でも銀(イン)がこの下の川に降りて、アンバーの元へと辿りついた。
橋からいきなり飛び降りる銀(イン)に焦る黒(ヘイ)とか、
にやにやしたものです。
川であって川でないのか、この川の上って、歩けるんだよね。
銀(イン)も後から飛び降りた黒(ヘイ)もここを歩いて行ったんだ。
ゲート内だから何でもありです
話それてすみません。
同じルートを進んでるから、ちょっと興奮しました。
「紫苑?どこなの?紫苑!」
叫びつつ周囲を見回す蘇芳が、街灯のガラスに観測霊を見ます。
「…ジュライ」
紫苑を探さなきゃいけないわけですが、ジュライからの信号にも応える。
こっちのお姉ちゃんでもあるからね、蘇芳は。
「そう…まっすぐ…こっち」
そう呟くジュライは浅草寺に居ます。
2年前と同じ、やっぱり浅草寺ルートなのよね、あのワープ道。
導く間、通常ドールは呟いたりしないものだと思うけど、
もうジュライは"思ったことは口にする"と教えられているしね
彼が呟くから、本当に蘇芳を呼び寄せたい、そんな気持ちも伝わってくる。
任務や義務で誘導してるんじゃない、会いたいから呼んでいるんだ。
それはこの後、しっかり分かるわけですが。
影が近づいて来たので蘇芳かと思いましたが、
現れた影は、蘇芳より大きい大人です。
しかも影の状態でもそうと分かるトレンチコートにシルクハット。
い、生きてたんですか、アナタ!!オーガスト7!!
さすがマジシャン!!
ジュライも僅かに眼を見開きましたよ。えぇ僅かに。
これでも眼いっぱいの驚愕ですよ、彼にしてみれば。
「驚かないのか?」
「驚いてる」
僅かな変化じゃ離れたところから見たのでは分からないわね。
ふふっでもこれ、ペチャマオと黒(ヘイ)でも同じやりとりがあったよね。
「作戦は中止だ、戻れ。手出しはしないと約束してしまったんだよ。
上層部がアメリカとね」
あぁ…そうだったんだ。ジュライは今も昔もMI6だったわけですか。
あの日突然蘇芳をアシストし、黒(ヘイ)チームに付いていったのは、
誰かの指示だと思っていました。
アリエル&ベレニスとジュライが通じていたから、
実はジュライはマダムの息がかかっていて、MI6には潜入していただけで
本来の目的の為に付いたのかなと、私は最初、思ってたんだ。
ここでもそう書いてきました。
ジュライが何があっても蘇芳の傍を離れないのは、
自発的行動なら嬉しいけれど、そうとは思えない部分もあったからね。
そういう指示なのだろうと。
ジュライ誘拐事件以降、ジュライも変わって来て、蘇芳への気持ちが
出てきましたから、今は自発的部分もかなりあると思っていますが。
だけどこの間、マダムの台詞から、マダムとジュライが無関係と分かり、
私の中で振り出しに戻っていました。
今はさておき、最初の頃、彼は誰の指示で蘇芳に貼り付いていたのか。
考え込んでいたわけですが、なんのことはない、MI6の任務だったわけだ。
オーガストがあの"弦馬の拳ぐちゃ"(なんて表現)から、
どう免れたのかお聞かせ願いたいところです。
対価は種明かしなんでしょう?
でも生きていてくれたのは嬉しいよ。
アナタにはちょっとノーベンバーと似た匂いがする。
だから懐かしさも感じるんだ。
いや、代わりだなんて思ってないよ。
ノーベンバーに顔とか性格なんかが似てるってわけじゃないんだ。
ふっと香る匂いの一部分が似てるというかね…。
曖昧ですみません。
同じ組織に居ると、似てくる部分ってあるじゃないですか。
会社の従業員でもさ、その会社のカラーというかムードというか。
営業マンとか、顔も性格も違うけど、あ、○○会社の人だなと思える。
そんな感じなんじゃないかと。(随分細かいな)
ノーベンバーとオーガストに共通して感じる何かは、
MI6の色なのかもしれない。
松風さんのね、オーガストっぷりも大好き。
だからもっと見たかったよオーガスト。
2期は蘇芳メインだから、脇の契約者はそんなに活躍しなかったね。
仕方ない事ですが、良いキャラなので勿体無いなと。
「貴方とは行かない」
「ん?」
戻れという指示に、この返事。これにはオーガストもおやと思うよね。
「僕は蘇芳と一緒に居るのが好きなんだ」
おおおーっ!!やったぁ、ジュライ。本音を吐いてくれましたねっ。
うんうん、思ったことはちゃんと言わなきゃね。
嫌な事は嫌ってちゃんと言えってお姉ちゃんに教えられたから。
あっけにとられるオーガストの顔。くふふふっ笑えました。
クッと笑ったオーガスト。
「進化するドールか。良いだろう。好きにするが良い」
ええーっオーガスト、一存で決めちゃって大丈夫?
上から怒られませんか?
でも許可しちゃうアナタって男前だ。
うん、やっぱりほんのりと彼に通じるものを感じるね。
オーガストがシルクハットを顔の前にするりと滑らせると、
彼の身体が忽然と消えました。
地面には、ポトリと落ちたシルクハットが残るのみ。
ちょっ!一瞬の登場で凄いインパクトですね。流石でした。
カッコ良いっす。
でも~これもどんなマジックなのよぉ~?
オーガスト~っもっとアナタと遊びたい。
「ジュライ~っ!!」
おっお姉ちゃん到着です。走って来ましたよ、嬉しいね。
思わず駆け寄るジュライが…
はわわわわわわっ!!抱きついたぁぁぁぁ~っ!
「あれ?マオは一緒じゃ…」
ペチャマオの事もちゃんと気にする蘇芳が私は好きだ
いやぁしっかし、抱きつくとは…。
蘇芳、大好き!そんな声が聞こえて来そうな抱きつき方でしたね。
もう可愛いったらない。キュンキュンしました。
あ、蘇芳を誘導してきた観測霊が浮かんでるんだけどさ…。
ガラスなしで浮かんでて…って、あの街灯の電球の形のまんま動いてる?
ガラス部分は判別出来ないな。まぁゲート内だからなんでも有りか。
あ、そういえば最初に蘇芳を見つけた時も水槽のガラスで蘇芳を見つけた
観測霊が、ぷにゅんってガラスから離脱して動いたっけ。
ニュータイプ銀(イン)の周りクルクルしてる観測霊も宙に浮いてるしな。
いや…あれは観測霊というより、魂っぽくも見えるので、
ちょっと不確かだけど。
「こっち」
ぷかぷか観測霊の誘導で、ジュライが蘇芳の手を握って走る。
あぁ青春(おい)
ジュライの蘇芳への気持ちは姉以上ですね。
1期ではドールの銀(イン)が黒(ヘイ)を思って進化した。
2期ではジュライが蘇芳を思って進化。男の子だし、ヘンテコ家族生活もしたし、
お姉ちゃんに仕込まれたから、銀(イン)より進化率高いです。
積極的です
スーパーコンピューターの"紫苑苑の形をしたドールですらない肉体"が
入っている球体が凄い光を放っています。
イザナギとイザナミが出会ったらしい。
「始まったかぁ?」
呑気にそう呟いたのはパンドラ内をうろうろしてる弦馬。
視線を上にちらりとやる。
白い壁に血しぶきが飛び散る廊下の先に、水無がいました。
「奇遇だなぁ、こんな所で会うなんて。これ、楽しかった?」
返り血が頬に、額から流れる血は己のものだろうか、
それでも表情を変えず凛と立ってる水無はやっぱり美しい。
「正直になれよ、おめぇはそういう女だよ。俺と一緒で…変態なんだよ」
変態なんだよから男前ヴォイスな三宅さん。く~。
と、それはおいといて、
水無をアンタと一緒にすんなーっ!!
百合はちょっと苦手な橘ですが、斎賀さんだから仕方ない、
特例で許せるし(そうなのか)
水無はお気に入りです。
つまりはこの台詞、殺す事に快感を覚える=変態と言うわけでしょ?
アンタはそうじゃない部分で変態です。そっちの方が大きいです。
水無が斬る事に快感覚えてるかどうか知りませんが、
もしそうだとしたら、彼女の場合は剣士としての血ゆえ、でしょう。
アンタとは種類が違います。
あぁやっぱり向かっていく時身体が揺れる。髪も揺れて美しいよ水無。
中心核に未確認の次元が多数発生。ヘルズゲートが開きます。
ジョン・スミスは中心核に全部隊を派遣せよと指示する。
「これ以上ゲート関連において、我が国の失墜を許すな」
必死なんだなぁアメリカ。プライドが許さないの?
でも中心核へ向かったら、皆生きて戻れないよ?
なんか一番良く分かってない人たちが、
余計なことしてくれてる感じだね。
中心核に辿りついた姉弟。あ、珍しく手を握ってませんね。
「居た」
ジュライが紫苑を発見しました。
倒れている紫苑を抱き起こして、名を叫ぶ蘇芳。
「取引…終了だ…」
紫苑、キミってば取引したのかイザナミと。
「プレゼントだ…僕の作った世界を…見て…来てよ…」
紫苑の顔は老人のようによぼよぼ。
「何言ってるのか分かんないよ」
「パパとママによろしく…おねぇ…ちゃん」
「紫苑?…紫苑!!紫苑!!」
紫苑の身体が発光し、魂が抜けて上空へと飛ぶ。
そこに浮かんでいるのはニュータイプ銀(イン)、イザナミ。
彼女へと魂は吸収されて行った。
「紫苑に何をしたの?…何をした!!」
蘇芳の怒りは激しい。悲しみより先に怒りが来るよね。
「望みを叶えた」
と、ジュライの浮かんでた観測霊も吸収され、ジュライの身体が
コトリと地面に倒れる。
「ジュライ!!」
今度はジュライへと駆け寄り、頬に手を当てる。
眼を開いたまま…ジュライは死んでしまったのね。
というか、魂抜かれたのね、イザナミに。
怒りで蘇芳は能力発動。いつものライフル、PTRD1941をイザナミへと向けます。
「貴女がこうなる事を、黒(ヘイ)は知ってたんだね。
だからケリを付けると言って、アイツは出ていったんだ」
ケリを付けるってことが、よく分からなかったが、
こうすることだと悟った蘇芳。
「ボク達は約束したんだ。お互いの事にケリを付けるって」
イザナミはそんな蘇芳に手の平をむける。
するとペンダントになっていた流星核にヒビが…。
ひぃぃぃ~っコレが割れちゃったら、蘇芳は!!
「割れる」
「流星核が」
それは同時にアリエル&ベレニスにも伝わりました。
流星核は完全に砕け、ペンダントはもはやフレームだけになりました。
愕然として震え出す蘇芳。
ペンダントの意味は知らなかったろうけど、
既に身体に、脳に、変化が出たからでしょうね。
マダムがまた説明してくれますので、良く聞きましょう
「実験?」
「えぇ私達の計画には一つだけ問題があった。
人間をコピーし、MEを使って記憶を植えつけたとしても、
それを長く定着させる事は出来なかった」
あぁやっぱりそうだったのね。
千晶のコピードールの人格定着が数日しか持たなかったのと一緒で、
そこの技術はあまり進展してなかったんだな。
「流星核を使うまでは」
「つまり、ここへ来るまでの蘇芳の旅そのものが、
記憶の定着を見極める為の実験だったと言うわけか」
とペチャマオ。
つまり流星核を失った今、蘇芳の記憶はリセットされる。
「イヤ…」
蘇芳が震えてるのは、それを実感しているから。
ターニャとニカとの思い出が、友達との思い出が…
白くぼやけて消えていく。
「イヤだよ…」
ロシアでの生活、紫苑との思い出、母の写真集を見たこと…。
「止めてよ」
蘇芳の眼から涙が零れ落ちる。
そして黒(ヘイ)の事、ターニャとの対決、止めてくれた黒(ヘイ)。
「止めて…」
特訓、ゲボマズスープ(違)をおかわりしてくれて空になった土鍋、
銀(イン)を撃つのを止める為、初めて名前呼んでくれた時のこと、
コンビニ買出しの後の彼の背中。
あぁ失いたくない記憶は、
黒(ヘイ)、黒(ヘイ)、黒(ヘイ)。
こんなに黒(ヘイ)だらけだ。
「消さないでよ…」
悲痛な声…聞いてるこっちも胸が痛むよ蘇芳。
『俺はお前の事しか知らない。コピーも何も、俺にとっての蘇芳はお前だ』
大事な大事な、宝物の言葉、彼の声。
失いたくないよね、これだけは何がなんでも。
それこそ身を裂かれる気分だよね蘇芳。
私まで泣けてくるよ。
「ボクの記憶なんだ」
『蘇芳』
そう呼んでくれた、愛しい人の温かい声。
「消すなぁぁぁぁぁ!!」
思い切り銃口を上に向ける蘇芳。
でも引き金を引こうとした彼女の手は、
またしてもそっと握って止められました。
「…誰?」
半ば放心状態の蘇芳。
もう黒(ヘイ)の事も分からなくなりかけてるの?
貴女が今、失いたくなくて半狂乱になった大切な人だよ。
「次に行く場所で、お前にこれは必要ない」
黒(ヘイ)は蘇芳からライフルを取り上げました。
それは良いんだけどさ…
ちょっとぉ~なんでアナタ事情知ってるのよ。
今、貴方ってば、ゴルゴチームに居ましたよね?
マダムチームと一緒に居ないと、事情は分からない筈ですが
倒れたライフルは消えました。
座り込んで、蘇芳を後ろから抱きしめる黒(ヘイ)。
うわっ!!こんな時ですが、物凄く羨ましいわ蘇芳。
その抱きしめられ方、ツボだわー。
花鹿も立人にされてて羨ましいのですが。
なにしろツボ。
「次は…どこに行くの?」
この台詞で、もはや涙。
旅はあのヘンテコ家族でするものだから、次の場所へ連れて行くのは
ヘンテコ家族のお父さん=黒(ヘイ)の筈なんだよね、蘇芳の中では。
「ボク達…ずっと一緒だよね…」
イカン…視界がぼやけるぅぅ。
「また…旅を続けるんだよね」
涙をぽろぽろとこぼす蘇芳は、もう女の顔になっている。
黒(ヘイ)を思う気持ちが、キミをこんなに変えたんだね。
「ああ…そうだ」
嘘つき黒(ヘイ)。
「嘘だ…」
あぁ外伝の銀(イン)に引き続き、蘇芳にも言われましたよ。
でもこれは、キミの為に付く優しい嘘。
「嘘じゃない。俺はいつでも、お前の傍にいる」
蘇芳の頬を手のひらで包む黒(ヘイ)。
そうね、気持ちだけは共にある。
離れてもいつも蘇芳を思っているから、という事かな。
蘇芳がたとえ、黒(ヘイ)を忘れてしまっても。
黒(ヘイ)の声があまりに優しくて、堪りません。
「黒(ヘイ)…」
忘れかけた名を最後に思い出すなんて奇跡ね。
もうなんて切ないの。
でもこれニュータイプ銀(イン)の目の前でらぶらぶしてるのよね。
良いのか?
黒ちゃんの方だから良いか。
いや黒ちゃんの中で見てるよね、白も。
白い花に埋もれてキチンと寝かされた姉弟。
ほんと、死体だな。
並べたのは黒(ヘイ)ね。
几帳面だよねA型ですか?
ジュライの眼もちゃんと閉じさせてやったのね。
ありがと。
しばし二人を見つめる黒(ヘイ)。
ヘンテコ家族を黒(ヘイ)も案外気に入っていたのよね。
そんな彼の肩に白い手。
「黒(ヘイ)…」
心配そうに掛けられたそれは、銀(イン)の声。
ニュータイプ銀(イン)の白バージョン。
これは分離した銀(イン)の本心の方。
一度は自ら覚醒を止め抗った、
黒(ヘイ)が恋しくて札幌の溶けた雪にまぎれて会いに来た
変化前の記憶と心を持つ、
私達(1期からのファン)のよく知ってる銀(イン)です。
スーツが白と黒ってのが分かりやすいわね。
「銀(イン)」
そう、貴方が銀(イン)と呼ぶのは、この子のこと。
「まだ…遅くない。私を…殺して」
そうね、銀(イン)は黒(ヘイ)に殺される事を望むよね。
微笑む黒(ヘイ)があまりに切なくて、でもこの顔が素敵過ぎて、
気持ちぐちゃぐちゃになる。
愛し合った二人だから、信頼し合える仲間だからこそ、
多くを語らずとも、気持ちが分かる。
成すべき事も分かる。
託すことが出来る。
だからこそ、黒(ヘイ)はこんな柔らかく微笑む。
やっと会えた本当の銀(イン)。
大切だから、愛しているから、その手に掛ける。
これも愛。
分かってはいるけど、見てる方は、辛いよ黒(ヘイ)!銀(イン)!
うわ~、場面展開前までここに納めたかったのだけど、
文字数オーバーになる~
すいません、ちょっと中途半端ですが、一旦ここで切らせて頂きます。
空飛ぶ未咲とその後シーンは、#12-3にて。
もうしばらくお待ちください。
【2009.12.26 PM10:25追記】
Bパート-2感想記事UPしました。
「DARKER THAN BLACK 流星の双子」#12-3【星の方舟】終盤、凄い駆け足だったね。