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橘の部屋

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コミックス「夏目友人帳」8巻 -銅鏡の章- 田沼を堪能♪

2009-07-07 21:05:26 | 夏目友人帳
先日「夏目友人帳」コミックス8巻の感想を書き始めましたらば、
第27話の文化祭の章だけで文字数が6,214文字になってしまったので、
分けることに致しました。
たった42ページの物語を、どんだけ熱く語ってるんだお前と、
突っ込んでやってくださいまし。

最初から読んで下さる方はこちらへどうぞ。
コミックス「夏目友人帳」8巻 -文化祭の章- 北本&西村に泣かされたっ。

注意:感想にはネタバレが含まれていますので、
   これから読まれる予定の方はご注意くださいね。




◆銅鏡の章

いつもと違う散歩コースへと進むニャンコ先生。
お目当てはタダ酒です。
雷の落ちた古い木からはこの世のものならぬ酒が湧き出たりするのだそうだ。
昨日雷が落ちたから、その木を探そうってことらしい。
匂いをかぎつけて、森の奥へと突っ走っていく先生。
追って森へと入っていった夏目は、妖怪の小声のやりとりを耳にし、
話題に上がってた木の上をふと見たせいで、
眼の中に何かが入ってしまいます。

そこへ田沼が通り掛かりました。
この森を抜けると近道らしく、彼にとっては良く通る場所のようです。
田沼は昨日からこの辺りで声が聞こえると言う。
切羽詰ったような何かを探してるような声。

ん?田沼、キミ霊力上がってるんじゃないの?
夏目やニャンコ先生とけっこう居たりするから、
強くなっちまったかしらね。

その時、何かが来る気配がして…
田沼がとっさに夏目の前に体を張る
ただの突風だったようだけど、夏目は青ざめて、
庇うなんて止めてくれと田沼に頼む。
「何かあったら大変だ」
そんな夏目に田沼はさらりと応える。
「あぁ、でも夏目に何かあっても大変なんだからな」
きゃあ~とここで皆さん声を上げることでしょう。
お互いこんな台詞を吐いてから、こっ恥ずかしくなってるのが
可愛いですね。

ニャンコ先生は無事にタダ酒飲めたみたいで、
ほろ酔い…どころか相当酔っ払って戻ってきましたよ。
美味だったらしい
良いなぁ私も飲みたいよ。
スルメかじりながら、さしつさされつ、先生と上手い日本酒飲みたぁい。

-相変わらず妖に悲鳴を上げる日々だけれど 
  知っていてくれる友人が居てくれるだけで少し嬉しい

-田沼にとってもそうなら良いな


その田沼、にわかに頭痛を感じています。
さっきの突風…ただの突風じゃなかったんだよね、きっと。

翌日、田沼は風邪による高熱で学校を欠席。
夏目は愕然とし、見舞いの為に寺を訪れるが、
移るといけないからと会わせてもらえなかった。
田沼は妖の気に当てられやすい。
昨日妖に近づいたせいだろうかと夏目は思い悩む。

翌日田沼は学校に出てきたが、移るといけないから
しばらく近づかない方が良いと夏目に言う。
その翌日も、翌々日も、翌々々日も…。
田沼に避けられてるみたいな夏目。
そしてある日、夏目は校舎の窓から見下ろした校庭に田沼の姿を見つけた。
なぜか素手で穴を掘っていて様子がおかしい。
その場所へと駆けつけると田沼の姿はなくて、
しかし掘り返された土はそのままだ。
一体何をしていたのかと疑問に思った時、夏目の右目が痛み出します。
うずくまった夏目の頭上から「みつけた」と言う声が降ってきた。
見上げると持ち手の長い金槌を持った妖怪が立っていました。

一方、裏庭で我に帰った田沼は、記憶が途切れてることと
手が土だらけであることにギョッとする。
そして
「夏目!?」
夏目の叫び声に気付いて走り出す。

「どうした夏目」
夏目のところから逃げた妖は、田沼には見えてないだろうから、
あえて語らないんだな夏目。
「それより何隠してんだ田沼。困ってるならちゃんと話してくれ」
夏目の眼が真剣です。きっと、声もね(神谷さぁん

田沼はあれ以来体調が悪い事、だがとりつかれてる実証はないし
夏目を煩わせることはないと思っていたと話す。
それでもさすがに記憶がなくて手が土だらけってのは自分でも動揺
したんだよね。

煩わせるって言葉に、こっそり夏目がショックを受けてるんだ。
二人の間のよそよそしさがねぇ…。
互いを大事に思ってるのに、下手なんだよね。二人とも慣れてないのな。

「で、夏目は?」
と田沼。
「確かに聞いてもらうと楽になるし、ひとりで悩まれると気分がよくないものだな」
自分がやられてみて、相手の気持ちが分かるってヤツですね。
けっこう田沼も言う時はグサリと言いますよね。

夏目は田沼に目の痛みと先程の金槌の妖怪の事を話します。

「おい夏目、先生だ」
田沼が校庭をとてとてと横切ってくるニャンコ先生を見つけます。
それは良いのだけど…
「夏目のニャンニャン先生が来たぞ」
なんていって夏目の背に手を掛けたりするから、
通りかかった他の生徒が変な目で見てます~っ

先生の所へ行こうとした二人の足を止めたのは妖の気配。
あの金槌妖怪が、学校の鏡を割っていました。
また夏目は目が痛んで…でも割れた鏡の欠片の中に落ちてた
あるものを拾ったら痛みが引きました。
それは銅鏡の欠片。

とたん田沼が豹変します。
「かえせ…それをよこせ。見つけたぞ私の鏡。かえせ、かえせ」
ホラーだわー。
田沼に妖が憑依してると、夏目はすぐに気付きましたけどね。
顔をむんずと掴まれて、思わず夏目が田沼を殴る。
すると抜け出てきた妖は、着物姿の女性の妖怪でした。

「ちっ…人の子のくせに生意気な程の力だな…」
とか言われてますよ夏目。やはり強いのよね。夏目パンチ。

この妖怪、友人を探している最中に、雷に打たれて銅鏡を落としてしまったそうな。
砕けた鏡がこの辺りに飛び散ってしまったから、それを探して集めているようです。
雷に打たれたから回復が遅いので、田沼を依り代にさせてもらってるらしい。

銅鏡の欠片は、光るものに溶け込み姿を隠している。
一つは夏目の眼の中に落ちて、他の欠片が近づくと拾ってくれと共鳴して
痛むのだそうだ。
「私の鏡を返しておくれ」
夏目の瞳へと手を伸ばす妖。その時、
「待てい」
すぱぁんと窓を開けて乱入のニャンコ先生。多軌もいます。
妖はするりと田沼の体に戻る。
しばらくこの体に宿らせてもらうと、田沼の姿で語る妖。
うふふ、これ、堀江さんがどう演じてくれるかなぁ。
絶対見たいよっ!!
この妖にしてもそう長くは意識を乗っ取れない。
だがこれ田沼を人質に取ったようなもの。
無事返してほしくば協力しろと来たもんだ。

それを聞いて、勝手なことをとムッとしたのは先生。
これ以上厄介ごとに付き合わされてたまるかと、
先生フラッシュで引き剥がそうとするも…執念で留まっちゃった。
これには先生も「なんと執念深い」とオドロキ
鏡を集めるまでは離れないと、田沼の体に戻っちゃいました。

田沼に入った妖が喋る時は、田沼がブラック化するんだよ
普段なら見られない黒い表情。ニヤリとした口とか挑発するような眼とか。
楽しいでしょう?
アニメでどんな風に再現してくれるかしらとわくわくするじゃない。

憑依されてる田沼には、妖の気持ちが伝わってきていた。
だからこそも田沼本人も、欠片探しに協力してほしいと夏目に頼む。

病気の友人を治すためには、あの鏡が必要らしい。
そして妖は警告もしている、と夏目に告げる。
あの鏡は強い力を持っているから、欠片を狙ってくる妖もいるから
気をつけろと。
言ってる傍から金槌妖怪が後をつけてて、ホラーです。

そして目を離すのも心配で、夏目は田沼邸に泊まり込みですよ。
うっしっし。
もちろんニャンコ先生付きです。
「おい田沼の小僧、みかんをむけ」
田沼もすっかり子分扱いですな。

銅鏡の欠片は、田沼にはぼんやり何かあるな~ぐらいにしか見えないらしい。
と、いきなり田沼が豹変
「おい小僧。それを気安く扱うな」
なんて怒りつつみかん食ってます。
「お前こそ気安く田沼を操るなーっ」
と怒る夏目。みかん食われちゃって、先生も怒ってます。

『…自分が憑かれるほうが、ずっとマシだ』
夏目らしい台詞だこと。

と、手に持ってた銅鏡の欠片が、するっと夏目の右目に取り込まれちゃった!!
先生のびっくり顔が傑作です。
鏡は元に戻りたがっているから、見つければこうしてくっつこうとするのね。

布団並べて眠る夜。
夏目はこんなことが時々あるのか?と問う田沼。
「時々ではない、しょっちゅうだ」
夏目の代わりに応えたのはニャンコ先生。
しょっちゅうという言葉に驚きつつも、
「-…そうか」
と何か噛み締めてるような田沼をチラリと横目で見る夏目がまた…ね。

眠った夏目は夢を見る。
『さらば…もう来ないでくれ』
そう告げたのはあの妖の友人。これは彼女の記憶。
「私の夢を覗いたな」
目を覚ました夏目に、田沼の顔で妖がムッとする。
「今のがお前が探している友人か?…銅鏡があれば治してやれるのか?」
基本、夏目もなんとか出来るのならしてやりたい人ですからねぇ。

ぱりんと音がして、廊下へ出るとガラスの割れていた。
「足跡が…」
と言葉を残してその足跡を追う夏目。
何も見えない田沼は、
『確かに事情を知らないと夏目の行動は少し怖いな』
と感じる。

そんな田沼に

『…見てみるか』

と声が聞こえる。田沼に憑依してる妖の声。
体を借りてる礼に眼を貸してやっても良いと持ち掛ける。
その言葉に、田沼は頷くのです。
「-…ああ、頼む」と。
キュンと来ましたねぇ、ここは。

妖の眼を借りた田沼は、廊下にべたべたと付いた足跡が急に見えてギョッ
としてます。

『これが…』
夏目を追ってった田沼は、金槌妖怪の姿も眼にすることに。
『ああこれが…こんなものがうろついているのが夏目の見ている世界』
かくんと首を傾けた金槌妖怪の動きに
二人して「うわーっっ!!」と叫び、夏目は田沼にも見えてる事を知ります。
でも見えるってことは、被害も受けるんだよね
金槌を振り回し始めた妖怪。
当たれば田沼も怪我をする。気をつけて~っ。

夏目の眼から銅鏡の欠片を取り出そうと迫る妖怪。
その金槌を掴んだのは田沼…いや、田沼に憑依した妖。
「小物のくせに私の鏡を横取りする気か」
去れと言って口からなんか攻撃オーラ吹いたーっ!!
ちょっと待ってよ!それ身体は田沼なんだよーっ。

金槌妖怪は一旦逃げたけど、田沼は口からしゅうしゅうと湯気吹いて
バッタリ倒れる。
田沼ぁぁぁぁ!!
いや、絵面はギャグですけどね、ここ。

でも倒れた後の田沼の表情は苦しそうで…
夏目がキレました。

いい加減にしろと。
田沼に妖を見せたり、助けてくれたんだろうけど、
田沼にこんなことさせて。
「鏡が大事なんだろ。大切な友人が居るんだろ!?
おれにとっても田沼は大切な友人なんだ。
これ以上無茶をさせるなら許さない!」


田沼の顔がスーッと変わる。
田沼の顔のままだけど、意識は妖へと移った証拠。
「…頼むからおれの方に憑けないか?
鏡探しは手伝うから、田沼は解放してくれ」
そんなことを言う夏目に、
妖を見たがったのは田沼自身だと彼女は告げる。

夏目が妖のことを話さない。
それは話す必要がないから…。
優しさからのこと。
分かってはいても話してくれないと分からない。
大切なことが分からないまま隣に居るのは…辛いんだよね。

田沼の気持ちが、彼女には良く分かる。
あの友人も、何も話さず姿を消した。
重い病に掛かったことも打ち明けられず、
彼女に移さぬようどこかに行った。

彼女は今、田沼の中に留まるのが精一杯らしい。
「すまん人の子…あと少し、あと少し」
といいつつ眠りについた。

そこにニャンコ先生がとてとて、と…
何処にいってたんだ大変だったんだぞと夏目が愚痴る。
相変わらず肝心な時に居ないのよね~ニャンコ先生。
まぁこれは裏があったんだと後で分かりましたけどね。
「こんなくだらんことにいつまでも関わってたまるか。
明日で片をつけるぞ」
という先生の言葉に、笑顔になる夏目がなー。
普段ボロクソ言ってても、信頼してるんだよね。
ほっと和んだ顔しちゃってさ。二人の絆の強さを感じるよ。

翌日、大丈夫だった?と多軌に訊かれて、
「何か凄いの吐いた気がする」
つていう田沼が哀愁。

何も出来ないのが歯がゆい、と多軌。
気休めかもしれないけど、と二人に手作りのお守りを
渡すのがまた良いんですよね。
家の資料見ながら作ったもので、田沼に渡した”取り憑かれた人用”のお守りが
怖いんですけど
怖がる田沼に「仕方ないのそう書いてあったから」と淡々としてる
多軌が笑えます。男前だよねぇ多軌ってほんと。

で、鏡の欠片探しが始まった。主に校庭。
当然他の生徒の眼には奇妙に映りますよね。
「劇の練習?」とか思われてますよ

「いた…いたたたたた。ここだ田沼!ここ」
「ここか?!ここ掘ればいいのか?待ってろ夏目」
「夏目君しっかり」
多軌に支えられる夏目。
土を必死に掘る田沼は「あった!あったぞ」と、
とびきりの笑顔を夏目に向ける。
見つけたとたん、右目の痛みが引いていく。
それを聞いて
「-そうか良かった」
この田沼の笑顔がまた良くて
夏目の視線は土だらけの田沼の指先へと注がれてる。
この表情がなんとも微妙なんだよね。
夏目の複雑な気持ちが出てる気がします。

って、じわりとしたのに、突然田沼が豹変して、
「でかしたぞ小僧共!さぁサクサク残りも探すぞ」
なんてグッと指立てるから笑っちゃうじゃないか。

欠片は学校のプールにまで落ちてたみたいですよ…大変ですな。

多軌がタオルを取りに行ってる間、しばし二人きり
田沼にありがとうと礼を言う夏目に、
とりつかれてるのは俺なんだから、自分のためでもある、と田沼は笑う。
そして…、
夏目はこんな思いや、あんな恐いものを良く見るんだなとしみじみと言う。

いつも上手く伝えられない。
恐いとか不安だとか、そういうのは伝えるのが難しい。
大切な相手なら、大切なだけ…。

そこへニャンコが顔を出す。
先生が持ってるのは、ピザひとかけら分位足りない銅鏡。
先生の実力を持ってすれば、こんな欠片集めなど簡単…だそうです。
その割りには、妙に頭の後ろとか奮闘した痕が見えるんですが
もぉ先生ったら。

夏目がそれを見たとたん、彼の眼に隠れていた欠片はさらりと眼から
離れ、銅鏡は一つになりました。
「-さぁこれを持って去るがいい」
先生が田沼の中の妖しにそう告げる。
「ああ、ありがとう」
田沼から妖が抜け出て鏡を手に取る…とその時、
金槌妖怪が木陰から顔を出しました。
「かがみ、かがみ、ほしい、ちから」
まだ諦めてなかったようで。
でも夏目ったら、ほんと後先考えず飛び出すんだものね。
金槌で殴られて倒れます。

田沼に憑依してた妖が鏡の光を金槌妖怪に当てて退散させました。
金槌妖怪のヤツ、力はほしいけど光には弱いようで…。
そんなんじゃこの銅鏡をどのみち扱えなかったのでは?

「行くのか?」
横たわったまま、夏目が妖に声を掛けます。
「あぁ探さねばならない」
文句の一つも言ってやらねば気がすまない。
そして病を胎ってって、存分に語り合うのだと、
彼女は穏やかな顔で応えた。

見つけられるだろうか。
重い病だったのなら、もしやもう手遅れかもしれないと、
夏目の思いはすぐ顔に出ていて妖にはバレている。
彼女はそれでも自分が探したいから探すのだという。

「私が会いたいだけなのさ」

そんな妖から夏目への忠告。
心通わす機会があるなら恐れぬ事。
難しいことだし、失敗もする。
でも得がたいものも得る。

かくして田沼とりつかれ事件は解決しました。
心配してくれた夏目たちには悪いけど、ちょっと田沼は楽しかったようです。
夏目が見えてるものが見えたし、
憑依したあの妖とも話が出来たから。

「話したって何を?変なこと吹き込まれてないだろうな」
夏目はとても心配症です。
夏目は本当に苦労してるんだな、と田沼が笑う。
「…でも…別に…苦労ばかりじゃないんだ…」
と少しはにかみ顔で夏目が返す。
「そうだっただろう?」
という夏目に、
「-ああ…そうだったよ」
田沼の顔が大人っぽい

むふふー。田沼をしっかり堪能した回で、
本誌連載の時から私はうはうはでした。
これをどーしてもアニメで見たいから、余計三期切望したんですよ。
堀江さんにもっと田沼をやらせてあげたい。
やって欲しい。
これ見ててもちゃんと堀江さんの声で聞こえますけどね。
再現したとこ見たい聞きたい。

まぁそれ以前に的場編も文化祭編もみんな良いから、
アニメで見たいんですけどね。

あ…いかん。文字数またヤバイ。
そんな話は8巻の感想を全部書ききってからにしましょ。
とりあえず、これUPします。
「帰る場所の章」「ちょび徒然帳」はしばらくお待ちください。

【2009.7.12 PM3:32 追記】
8巻感想その3UPしました。
コミックス「夏目友人帳」8巻 -帰る場所の章- 見せてない部分で泣けるなんて…。

【2009.7.18 PM1:00追記】
8巻感想その4UPしました。
コミックス「夏目友人帳」8巻 -ちょび徒然帳-これもほっこりします♪



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