美と知

 美術・教育・成長するということを考える
( by HIGASHIURA Tetsuya )

大学生と鴨居玲と

2007年07月06日 | ノート
最近、何人かの大学生と鴨居玲の『切り裂かれた教会』の作品を前にして話しをすることがありました。
文学部の美学科で西洋美術や日本美術を専門にやっている・・・とか、美術クラブで自ら絵を描いている・・・という学生達です。

学生は、はじめてみるこの作品にショックを受けます。

まず、鴨居玲という作家の存在にショックを受け、次に自作を切り裂いたという鴨居玲の行為にショックを受け、そして、その『切り裂かれた教会』の作品の独特の存在感にショックを受けていきます。

自分の存在を問いかけ・・・
神は存在するのだろうかと問いかけ・・・
鴨居玲の生々しい叫びが聞こえてくるようです。


鴨居玲が、「教会:キリスト教」というテーマに取り組んだのは1970年代ですが、鴨居玲が最初にキリスト教に出会ったのは、1940年、12歳の関西学院中学部時代であったのは間違いありません。
後年ヨーロッパに生活することで、キリスト教との出会いは日常化しますが、12歳の鴨居玲にとって関西学院で出会ったキリスト教がどんな影響をもたらしたのだろうと、非常に興味深いところです。

鴨居玲とキリスト教、教会、そして、教会の絵画表現、さらに、垂直と水平に冷静にカンバスを切り裂いた行為についていろいろな想像をしてしまいます。

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1 コメント

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Unknown (H)
2007-07-10 18:25:43
あの絵を見たときは本当に衝撃を受けました。

そして先生の話を聞いたときも考えさせられました。

貴重な時間ありがとうございました。
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