台湾のプロ野球（CPBL）の八百長事件の調査から3か月、検察官は2月10日調査を終了させ起訴しました。
台北の板橋地検によると八百長事件に関わったとされた人数が延べ67人、そのうち選手が42人、監督が1人（阪神タイガース元投手中込伸）、球団運転手1人となっています。67人中24人が起訴され、12人が不起訴、31人が起訴猶予処分となりました。
その中でプロ野球関連者44人中では、起訴されたのが8人、不起訴11人、起訴猶予処分25人となっています。野球関係者に関する証言と証拠は非常に多く、王正皓検査官が率いるチームが発表した起訴書は150ページにも及び、選手と犯罪組織のお互いの行動が詳細に書かれていて、まるで小説のようになっています。
起訴となった重要な要素として犯行を認めない（例えば阪神タイガース元投手中込伸や西武元投手の張誌家）或いは組織犯罪として悪意の強いもの（例えば現任 台南県県議会議長呉健保など）です。起訴猶予処分となった者の多くは犯行を認め、犯罪で得た所得を返しています（例えば廖干誠, 許文雄など）。起訴猶予処分となった人たちの殆どが４０～２００時間のボランティア労働が課せられています。不起訴になった人は2種類あり１つは証拠不足 あるいは対価関係がハッキリしないといったもの（例えば曹錦輝、謝佳賢に対して検察官は特別に6ページ文章を書いており、この二人と賭博犯罪組織お互いの 行動の詳細を述べています（お酒を飲んで女性と遊んだり、性招待を受けたり）。もう一種類は犯罪として軽く、その上犯罪で得た所得を返している劉耿欣、田 顕明、陳懐山などです。
野球関係者で起訴となった人たちのリスト
張誌家→求刑2年
中込伸→求刑1年6か月
陳致遠→求刑2年
祭豊安→求刑2年
許人介→求刑1年6か月
曾漢州→求刑4年、罰金100万元、強制労働3年
楊博任→求刑1年6か月
荘宥霖（荘宏亮）→検察官の調査に協力したため刑の軽減請求
犯罪組織の部分のリスト
呉健保（台南県県議会長）→求刑9年、罰金5000万元、強制労働3年
黎紹君（呉健保の手下）→求刑６年、罰金500万元、強制労働3年
蔡政宜（高雄地区犯罪組織）→調査に協力したため刑の軽減申請
検察官の起訴文書の中で明白に示されているのが、台湾の八百長犯罪集団は北から南まで少なくとも9個あり、その中で1990年台湾プロ野球が始まって以来八百長賭博の犯罪行為を行っていたとのこと。彼らは集団ごとにそれぞれ選手を割り振っており、重要な試合の時はお互いに協力して選手を貸し借りすることもあれば、お互いで賭けたりしていました。
今回起訴された呉健保の集団と蔡政宜の集団はどちらも2006年以前から選手を買って試合の勝ち負けをコントロールしていました。呉健保の集団は主に中信鯨の選手の多くを掌握しており、蔡政宜の集団はLa New ベアーズと兄弟エレファンツの選手の多くと関係が密接でした。八百長に参加すると基本的に先発ピッチャーは1試合100万元、中継50万元、野手が 30～50万元、代打10～20万元、出場しなかった選手も５万元分けられました。外国籍の先発選手は１試合４万ドル（米ドル）、中継、クローサーは１試合２万ドル（米ドル）で、実際の状況及び八百長の程度で増減されました。
これらの賭博集団は普段選手と関係を密にしており、現金以外にも、数人の女性を使った接待をしたり、高級車を 安く手に入るようにしたりということをしていました。台湾最強左打者の謝佳賢と台湾で初のメジャー投手曹錦輝は検察官により不起訴処分となった文書の中で ハッキリと蔡政宜の集団による性招待（女性とお遊び）を複数回受けていると書かれています。起訴文書の中で蔡政宜は八百長を引き受けた大部分の選手が性招 待を受けていると述べています。呉健保の集団は蔡政宜の集団が使った方法以外にも暴力や脅迫といった手段も取っており、杜章偉、鄭昌明、紀俊麟など１０数名の選手が呉健保の集団から殴られたり脅されたりということをされています。賭博集団はプロ選手以外に高校生の選手にもお小遣いを渡すなどの方法で関係を作っていました（例えば台湾南部の野球名門高苑工商高校は賭博集団と接触が有ったとして報道されました）。
「八百長キラー」として王正皓は「台湾１０大傑出青年（毎年台湾で多方面で活躍した人が受ける賞）」に選ばれました。彼は「３か月今回の八百長の案件に熱 意を持って取り組み、400にも及ぶ正式文書を書き、不眠不休でこの案件を調査しましたが、やればやるほど心が痛み、現在この案件が終わりましたが心は重 く、全く喜べない気持ちです。」とのこと。王正皓検査官の努力により既に呉健保の集団（中信ホエールズを操っていた）、蔡政宜の集団（LaNew ベアーズを操っていた）、余則彬の集団（兄弟エレファンツを操っていた）、林兼文の集団（米迪亜T－Rexを操っていた）など重大な打撃を受けましたが、 彼はまだこれらについて調査が終わっていない案件もあり、まだ明らかにされていない選手と他の集団の関係もあるのではないかとしています。
今回の八百長事件で最も傷の深かった兄弟エレファンツとLaNewベアーズは既に選手に対して民事訴訟請求をすることを決定しています。LaNewが提示している金額は総額で8300万元前後、兄弟についてはLaNewより人数が多いのですが契約金が低かったり、契約金が無かったりとするので、総額にすると LaNewとあまり変わらないようです。LaNewは既に裁判所に選手の財産の差し押さえ請求をしており、また賭博組織メンバーに対しても賠償請求を求めています。
台北の板橋地検によると八百長事件に関わったとされた人数が延べ67人、そのうち選手が42人、監督が1人（阪神タイガース元投手中込伸）、球団運転手1人となっています。67人中24人が起訴され、12人が不起訴、31人が起訴猶予処分となりました。
その中でプロ野球関連者44人中では、起訴されたのが8人、不起訴11人、起訴猶予処分25人となっています。野球関係者に関する証言と証拠は非常に多く、王正皓検査官が率いるチームが発表した起訴書は150ページにも及び、選手と犯罪組織のお互いの行動が詳細に書かれていて、まるで小説のようになっています。
起訴となった重要な要素として犯行を認めない（例えば阪神タイガース元投手中込伸や西武元投手の張誌家）或いは組織犯罪として悪意の強いもの（例えば現任 台南県県議会議長呉健保など）です。起訴猶予処分となった者の多くは犯行を認め、犯罪で得た所得を返しています（例えば廖干誠, 許文雄など）。起訴猶予処分となった人たちの殆どが４０～２００時間のボランティア労働が課せられています。不起訴になった人は2種類あり１つは証拠不足 あるいは対価関係がハッキリしないといったもの（例えば曹錦輝、謝佳賢に対して検察官は特別に6ページ文章を書いており、この二人と賭博犯罪組織お互いの 行動の詳細を述べています（お酒を飲んで女性と遊んだり、性招待を受けたり）。もう一種類は犯罪として軽く、その上犯罪で得た所得を返している劉耿欣、田 顕明、陳懐山などです。
野球関係者で起訴となった人たちのリスト
張誌家→求刑2年
中込伸→求刑1年6か月
陳致遠→求刑2年
祭豊安→求刑2年
許人介→求刑1年6か月
曾漢州→求刑4年、罰金100万元、強制労働3年
楊博任→求刑1年6か月
荘宥霖（荘宏亮）→検察官の調査に協力したため刑の軽減請求
犯罪組織の部分のリスト
呉健保（台南県県議会長）→求刑9年、罰金5000万元、強制労働3年
黎紹君（呉健保の手下）→求刑６年、罰金500万元、強制労働3年
蔡政宜（高雄地区犯罪組織）→調査に協力したため刑の軽減申請
検察官の起訴文書の中で明白に示されているのが、台湾の八百長犯罪集団は北から南まで少なくとも9個あり、その中で1990年台湾プロ野球が始まって以来八百長賭博の犯罪行為を行っていたとのこと。彼らは集団ごとにそれぞれ選手を割り振っており、重要な試合の時はお互いに協力して選手を貸し借りすることもあれば、お互いで賭けたりしていました。
今回起訴された呉健保の集団と蔡政宜の集団はどちらも2006年以前から選手を買って試合の勝ち負けをコントロールしていました。呉健保の集団は主に中信鯨の選手の多くを掌握しており、蔡政宜の集団はLa New ベアーズと兄弟エレファンツの選手の多くと関係が密接でした。八百長に参加すると基本的に先発ピッチャーは1試合100万元、中継50万元、野手が 30～50万元、代打10～20万元、出場しなかった選手も５万元分けられました。外国籍の先発選手は１試合４万ドル（米ドル）、中継、クローサーは１試合２万ドル（米ドル）で、実際の状況及び八百長の程度で増減されました。
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