昨日、パパに読まされた記事を見て(→詳しくは、こちら)、癌になる危険性が、「100ミリシーベルトの被曝でも受動喫煙並み」であることや、「肥満や運動不足の方が危険性が高い」ということを勉強しました
日本経済新聞の記事には、そういう風に書いてあったからです
しかも、国立がん研究センターの優秀な先生が仰っているのです
少し、賢くなった気がしました
ところが・・・
パパは、、「あっ!やっぱりおかしい。わかったから、もう寝るわ」と言って、寝てしまいました
残された私は、一体何のことやらとモヤモヤしたまま、1日が経ちました
パパが帰宅するなり、早速問いただしてみました
※記事の内容は、こういう感じでした
『 放射線のがんリスク、100ミリシーベルトで受動喫煙なみ 』 (2011/4/25 日本経済新聞)
放射線を健康に影響が出るとされる100ミリシーベルト程度浴びた場合でも、がんの発生するリスクは受動喫煙や野菜不足並みにとどまることが、国立がん研究センターの調べでわかった。肥満や大量の飲酒、喫煙に比べると低い。低線量の放射線による健康影響を考えるうえで、ひとつの目安になりそうだ。
放射線と生活習慣の発がんの相対リスク比較
受動喫煙の女性 : 1.02~1.03倍
野菜不足 : 1.06倍
100~200ミリシーベルトを浴びる : 1.08倍
塩分の取りすぎ : 1.11~1.15倍
200~500ミリシーベルトを浴びる : 1.16倍
運動不足 : 1.15~1.19倍
肥満 : 1.22倍
1000~2000ミリシーベルトを浴びる : 1.4倍
毎日2合以上の飲酒 : 1.4倍
2000ミリシーベルト以上浴びる : 1.6倍
喫煙 : 1.6倍
毎日3合以上の飲酒 : 1.6倍
(注)相対リスクは、例えば喫煙者と非喫煙者のがんの頻度を比較した数字
パパ曰く、「この記事の内容、どうも違和感があって、気持ちが悪かったんやけど・・・よく考えると、理由がわかった」
どういうことかわからないので、更に聞いてみました
「この記事は、相対リスクの順番に並んでいるやろ?」
「相対リスクっていう言葉が、とっつきにくいけど、要するに、ある行為を”した人達”と”しなかった人達”を比べて、その結果が、”した場合”と”しなかった場合”で何倍違っているか、を数字で示しているわけ」
「例えば、ダイエット方法とその効果を考える場合・・・」
「まずケースその1。女性100人のグループ(A)は普通に生活をし、別の女性100人のグループ(B)はあるダイエット食品を摂取していたと想像してみ。」
「で、その結果、女性Bが女性Aよりもダイエットに成功した人の人数が2.0倍だったとする」
「次にケースその2。今度は別の女性100人のグループ(C)は普通に生活をし、もう一つ別の女性100人のグループ(D)は毎日ランニングしていたとする。」
「そして、その結果、女性Dが女性Cよりもダイエットに成功した人の人数が1.5倍だったとする」
「ケースその1のときは、2.0倍。ケースその2のときは、1.5倍。どっちが、ダイエットの効果が高いと思う?」
しばらく考えて、「ダイエット食品の方?」と答えた私
「そうそう。2.0倍と1.5倍だけをみると、そう考えたくなるやろ?」・・・えっ、違うの?
「ダイエットに成功した人数が、こうだとしたら、どうなる?」
「女性A=1人、女性B=2人、女性C=2人、女性D=3人」
「あれ?毎日ランニングしてた人達だ・・・」 ちょっと、混乱する私です
「昨日の記事やけど、何人中の何人かっていうのが書かれてなくて、調べてみるけど載ってない」
「ほとんどが計算による推定になってる」
「でも、被曝のデータ。これは違う。」
「原爆の被爆者たちの長年にわたる犠牲のもと、被曝データが蓄積されている」
「その蓄積結果によって、放射線の被曝量と発ガン率との関係がわかってきていて、被曝量に関する国際的な基準も出来たわけ」
「だから、シーベルトが上がると比例するように危険度が上昇しているのが、記事の中の数値でもハッキリとわかる」
「1ミリシーベルトは、1年間に1万人に1人が発ガンするというリスク表示」
「100ミリシーベルトは、1年間に1万人に100人が発ガンするという意味やから、野菜不足の人の1年間の1万人当たりの発ガン者数を出さないと、比較できないやろ?」
「野菜不足で、1万人に100人ぐらい発ガンするんやろうか?」
「2000ミリシーベルトは、1年間に1万人に2000人が発ガンするという意味やけど、喫煙者の発ガン数って、そんなに高いんやろか?」
「2005年の喫煙人口(→こちら)は、3020万人」
(↑クリックで拡大します)
「ここで確認できる、全てのがんのうち喫煙によるものと推計されるのは、男性で38.6%、女性で5.2%となってる」
「2005年の罹患(りかん)数は、男性で390,835人、女性で285,240人」(詳しくはこちら)
※罹患数:対象とする人口集団から、一定の期間に、新たにがんと診断された数。
「喫煙によって発ガンしたと推計される人数は、男性の罹患数 × 38.6% =150,862人、女性の罹患数 × 5.2% =14,832人、合計で165,695人と計算される」
「喫煙人口に占める、喫煙起因の発ガン者数は1万人あたり、165,695人 ÷ 3020万人 ×1万人 = 約55人 となる」
「つまり、喫煙が原因で発ガンするのは、1万人あたり55人。被曝量で55ミリシーベルトの発がんリスクと変わらない。」
「わかった?」
・・・・・全然、わからなかったのですが、「うん」と答える私でした 数学は苦手です
ポチっと、お願いします
日本経済新聞の記事には、そういう風に書いてあったからです
しかも、国立がん研究センターの優秀な先生が仰っているのです
少し、賢くなった気がしました
ところが・・・
パパは、、「あっ!やっぱりおかしい。わかったから、もう寝るわ」と言って、寝てしまいました
残された私は、一体何のことやらとモヤモヤしたまま、1日が経ちました
パパが帰宅するなり、早速問いただしてみました
※記事の内容は、こういう感じでした
『 放射線のがんリスク、100ミリシーベルトで受動喫煙なみ 』 (2011/4/25 日本経済新聞)
放射線を健康に影響が出るとされる100ミリシーベルト程度浴びた場合でも、がんの発生するリスクは受動喫煙や野菜不足並みにとどまることが、国立がん研究センターの調べでわかった。肥満や大量の飲酒、喫煙に比べると低い。低線量の放射線による健康影響を考えるうえで、ひとつの目安になりそうだ。
放射線と生活習慣の発がんの相対リスク比較
受動喫煙の女性 : 1.02~1.03倍
野菜不足 : 1.06倍
100~200ミリシーベルトを浴びる : 1.08倍
塩分の取りすぎ : 1.11~1.15倍
200~500ミリシーベルトを浴びる : 1.16倍
運動不足 : 1.15~1.19倍
肥満 : 1.22倍
1000~2000ミリシーベルトを浴びる : 1.4倍
毎日2合以上の飲酒 : 1.4倍
2000ミリシーベルト以上浴びる : 1.6倍
喫煙 : 1.6倍
毎日3合以上の飲酒 : 1.6倍
(注)相対リスクは、例えば喫煙者と非喫煙者のがんの頻度を比較した数字
パパ曰く、「この記事の内容、どうも違和感があって、気持ちが悪かったんやけど・・・よく考えると、理由がわかった」
どういうことかわからないので、更に聞いてみました
「この記事は、相対リスクの順番に並んでいるやろ?」
「相対リスクっていう言葉が、とっつきにくいけど、要するに、ある行為を”した人達”と”しなかった人達”を比べて、その結果が、”した場合”と”しなかった場合”で何倍違っているか、を数字で示しているわけ」
「例えば、ダイエット方法とその効果を考える場合・・・」
「まずケースその1。女性100人のグループ(A)は普通に生活をし、別の女性100人のグループ(B)はあるダイエット食品を摂取していたと想像してみ。」
「で、その結果、女性Bが女性Aよりもダイエットに成功した人の人数が2.0倍だったとする」
「次にケースその2。今度は別の女性100人のグループ(C)は普通に生活をし、もう一つ別の女性100人のグループ(D)は毎日ランニングしていたとする。」
「そして、その結果、女性Dが女性Cよりもダイエットに成功した人の人数が1.5倍だったとする」
「ケースその1のときは、2.0倍。ケースその2のときは、1.5倍。どっちが、ダイエットの効果が高いと思う?」
しばらく考えて、「ダイエット食品の方?」と答えた私
「そうそう。2.0倍と1.5倍だけをみると、そう考えたくなるやろ?」・・・えっ、違うの?
「ダイエットに成功した人数が、こうだとしたら、どうなる?」
「女性A=1人、女性B=2人、女性C=2人、女性D=3人」
「あれ?毎日ランニングしてた人達だ・・・」 ちょっと、混乱する私です
「昨日の記事やけど、何人中の何人かっていうのが書かれてなくて、調べてみるけど載ってない」
「ほとんどが計算による推定になってる」
「でも、被曝のデータ。これは違う。」
「原爆の被爆者たちの長年にわたる犠牲のもと、被曝データが蓄積されている」
「その蓄積結果によって、放射線の被曝量と発ガン率との関係がわかってきていて、被曝量に関する国際的な基準も出来たわけ」
「だから、シーベルトが上がると比例するように危険度が上昇しているのが、記事の中の数値でもハッキリとわかる」
「1ミリシーベルトは、1年間に1万人に1人が発ガンするというリスク表示」
「100ミリシーベルトは、1年間に1万人に100人が発ガンするという意味やから、野菜不足の人の1年間の1万人当たりの発ガン者数を出さないと、比較できないやろ?」
「野菜不足で、1万人に100人ぐらい発ガンするんやろうか?」
「2000ミリシーベルトは、1年間に1万人に2000人が発ガンするという意味やけど、喫煙者の発ガン数って、そんなに高いんやろか?」
「2005年の喫煙人口(→こちら)は、3020万人」
(↑クリックで拡大します)
「ここで確認できる、全てのがんのうち喫煙によるものと推計されるのは、男性で38.6%、女性で5.2%となってる」
「2005年の罹患(りかん)数は、男性で390,835人、女性で285,240人」(詳しくはこちら)
※罹患数:対象とする人口集団から、一定の期間に、新たにがんと診断された数。
「喫煙によって発ガンしたと推計される人数は、男性の罹患数 × 38.6% =150,862人、女性の罹患数 × 5.2% =14,832人、合計で165,695人と計算される」
「喫煙人口に占める、喫煙起因の発ガン者数は1万人あたり、165,695人 ÷ 3020万人 ×1万人 = 約55人 となる」
「つまり、喫煙が原因で発ガンするのは、1万人あたり55人。被曝量で55ミリシーベルトの発がんリスクと変わらない。」
「わかった?」
・・・・・全然、わからなかったのですが、「うん」と答える私でした 数学は苦手です
ポチっと、お願いします
や、
「100ミリシーベルトは、1年間に1万人に100人が発ガンするという意味」
は完全に間違いかと思います。
以下の放射線医学総合研究所にもある通り、正しくは数年後から数十年後にがんになる危険性ということではないでしょうか。
「被ばくした放射線量が高いほど数年後から数十年後にがんになる危険性が高まると考えられますが、その危険性は、例えば100mSv(ミリシーベルト)の放射線量で0.5%程度です。これは喫煙や食事などの生活習慣を原因とするがんの危険性よりも数十分の一程度低い値で、過度に心配する必要はありません。」
http://www.nirs.go.jp/information/info.php?116
また、日本人の死因は30%がガンといわれていますから、どれだけ少なく見積もっても生涯にわたる発ガン率は1万人あたり3,000人程度にはなるはずです。
「つまり、喫煙が原因で発ガンするのは、1万人あたり55人。」
というのはどう考えても低すぎます。