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オバマ新大統領就任

2009年01月21日 23時53分19秒 | Weblog
1月20日にオバマ新大統領が就任した。
就任当日のアメリカ株は就任した日としては一番の下落幅らしい。
まさに前途多難。しかし、就任演説を聴くとさすがにディベートが盛んな国だけあって、非常に優れた(と感じさせる)演説だったらしい。テレビのニュースでチラと聞いただけだが、なんとなく納得させるような上手さがある。一国のしかも世界最大の国の大統領としてはこれも重要な資質なのだろう。

注目すべき点等の分析はまだしていないが、耳に付いたテーマで気になることをいくつか記録しておく。

(1)グリーンニューディール政策
 環境に配慮した政策ではあるが、電気自動車を始めとする環境技術の推進に力を入れるとのこと。今問題となっているビッグ3救済にも絡み、環境技術開発に力を入れ、以って経済危機対策、環境対策を狙うらしい。
 これに関し、電気自動車を始め環境技術分野では日本が圧倒的にリードしていると日本の優位性を説くマスコミ論調があるが、こんなことを平気で書いているマスコミがいるとしたら物を知らないにもほどがある。アメリカが強力な指導力のもと産官学が一体となって技術開発に取り組み始めたら、現状はともかくアッと行く間にアメリカは追い越していくだろう。
 アメリカの歴史を振り返ればトップが「ヤル」と言ったら絶対にヤル国なのだ。今まではトップ(ブッシュ)がヤルと言わなかったから立ち遅れているように見えるだけで、この遅れの分この分野でオバマ政権には大きな伸びシロ(フロンティア)が残されているのだ。つまり投資に見合うリターンが期待できる分野が国内に残されているし、これにより雇用対策にもなるのだから。
 優れた技術があっても、国を挙げた取り組みが出来ずまとめる力の無い日本じゃ集団と化したアメリカに日本の技術会社は「各個撃破」されるのみ。またもや幾度と無く繰り返されてきた歴史と同じ道をまたも再現するのか。そんな近い将来を予感させるオバマ演説であった。

(2)経済危機対策
 上記の件とも絡むのだが、とにかくアメリカは打てる手は全て打って経済対策をすると言っている。まあこれは当然なんだが、問題は以前から書いているように経済対策の『原資』を何処から引っ張ってくるかなのだが、この点に関し、いくつかのサイトや記事でも同じように予測しているようだが、結局のところ「日本の個人金融資産約1500兆円」を引っ張り出させるしかないだろう。
 因みに日本の借金総額は日々増えているが現状約800兆円といわれている。そして今回の経済危機の穴埋めに必要な総額は約300兆円といわれている。去年暮れにFRBを通したTARPは総額70兆円(≒日本の年間GDP)足らずで、全ての穴埋め総額300兆円に対し当初から不足と言われていた。そりゃ上手くやりくりして70兆円で足りればいいが、上手くいかなかった場合、更に追加でとなるのだが、いくらアメリカと言えどそんな大金、何の裏づけも無くドルを刷って供給したらそれこそドル暴落となる。当然そんなことは出来ないので、何がしかの裏づけをとなるのだが、世界中何処を探したってそんな金融資産を持っているところは日本しかないと言うことになるわけだ。
 アメリカは経済規模は大きいがもともと借金(フロー)で回っていたような国だから資産(ストック)は期待できない。EUは言うまでも無くだめ。中国は外貨準備高はあるだろうが、何もしないことでライバル(アメリカ)が勝手に躓こうとしているの所に、何の見返りも無く肩を貸すわけはない。つまり300兆円にも上る穴埋めを出来るストックは世界中探しても日本しかないと言うわけだ。
 おそらくはそう言う見方で日米関係は進む可能性がある。そして日本はそれを受け入れるしかないだろう。もともと1500兆円の金融資産は日本の製品をアメリカが借金をして買った(消費した)結果なのだから、アメリカが消費してくれないと日本はやっていけないのだ。日本の金融資産をアメリカに渡したくない=日本製品を買ってくれない(消費できない)と言う構造的問題を抱えているので、1500兆円が何らかの形でアメリカに移るのは止むを得ないだろう。
 まあ、現実的にはFRBがドルを刷って、その分を日本の金融資産で米国債を買うという構図になるのだろうな。そしてその米国債は今までの米国債を含め、ロールオーバーはしても償還されることはないのだろう。そうしてアメリカ経済は立ち直り、日本は「○○兆円借りました。byアメリカ政府」という紙切れが残り、米国債以外の金融資産(ストック)はその分減少する(米国債分を足せば総額は変わらない)ことによって、アメリカに消費してもらう製品を作る企業が立ち直ることになるのだろう。


 こう考えると嫌になるような世界だが、だからと言ってアメリカから離れることは良しとしない。本当のベストではなくとも今の日本ではそれがベストな道なのだ。(これが嫌だと言うならアメリカから離れた日本の姿を想像してみればよい。自分の子孫達にひもじい思いはさせたくはないからな。)



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