25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

アポ電、詐欺の子

2019年03月25日 | 社会・経済・政治
 カンボジアで強盗をした日本人若者二人のニュースが気になった。外国に行ってまでやるのかよ。もうひとつは「アポ電」強盗殺人の事件である。統計的には殺人などの犯罪は減っていると思うが、虐待をする若い親も含めて、なにかしらキーワードは「格差」のような気がする。NHKの「
「NHK スペシャル 詐欺の子」ではオレオレ詐欺で捕まった未少年たちのドラマ&ドキュメントで少年たちの背後にあるものを探ろうとしていた。
 上のオーナーは弁護士をいつもそばにおいているインテリヤクザっぽい。このオーナーと呼ばれる男の下に、関係を断っている(本当は断ってないが)箱長と呼ばれる男がいる。これが電話をかけるおと、運搬などの指示をする。「受け子」はちょっと用事を頼まれたような感じで、被害者から現金を受け取りにいく。
 オーナーの演説は黒霧仁佐衛門のようだ。「お金は老人たちがたんともっているんだ。お前たちに金が回ってくるか。そんなことはないんだよ。貧しいのはみな金を使わないからだよ。金を取って世の中にまわそうぜ」みたいなことを言う。

 オレオレ詐欺が始まって15年が経つらしい。被害額は約4500億円くらいだったか。それが今度は「アポ電」で確かめてから強盗に入るのが手っ取り早いと考える者が出てきた。火付け盗賊改め方でもいるのではないか、と思うくらいだ。

 大国意識の強い日本社会はどうなっていくのだろう。いよいよキューブリックの映画「時計仕掛けのオレンジ」のようになってきた。全体的には飢餓もなく暮らせる社会になっている。親が子供を虐待するなど、どうしてそんなことができるか、と思うが児童相談所には結構な数の人たちが相談にいくのである。暗澹とする。社会崩壊の兆しと穿った見方をしてしまう。
 これは警察や児童相談所、学校だけに任せておく問題ではない。経済の問題でもあり、哲学の問題でもあり、政治の問題でもある。
 世界の投資家と言われるジム・ロジャーズはいみじくも「五十年後、日本人はいないのではないか」とその理由も書かずに書いていた。 
 

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