25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

ベートーベンの弦楽四重奏の13番と14番

2015年07月13日 | 日記
 僕はこの頃、考え事をしたり、文を書いていうときに、ベートーベンの弦楽四重奏の13番と14番 作品131をかける。やや音量は小さめにする。時々「大フーガ」もかける。考えるといってもずっと集中しれるわけではない。ふと考えるのを休んだときにちょうどよいタイミングで、美しかったり、激しかったり、せめぎ合ったりする四重奏が耳に入ってくる。時々煙草を吸うのと、あるいは、時々コーヒーを口にするのと同じことなのかもしれない。いっときの清涼感みたいなものがある場合もあるし、もっと頑張って「思いつけよ」と励ましを受ける場合もある。全く個人的なことなのであるが、一日中、テーブルの前でそうやっていても決して飽ることはない。
 2520億円の国立競技場の話も、近づいてくるかもしれない台風のことも、ギリシャのおもしろい話もそういうときは遠い、遠い、関係のない話のように思える(台風が来たらたいへんなのだが、この頃台風は尾鷲を必ず避ける)
 頭の中はある物語を作るのに、夢中になっていて、(というよりすることがないので、そんな風に時を過ごすしか方法を知らないということかもしれない)、思いつけば書き、書いている間は音楽は聞こえず、音楽が聞こえてきたら、自動的にそれは休止することになる。
 ただいま、独り暮らしであるため、いささかの個人幻想の世界にいるわけだ。
 あしたは、きっといっぱいお酒を飲むことになるだろう。そういう約束をしている。彼は日本酒を選び、僕はウィスキーを選んで持ち寄ることにしている。
 昨日は夜中にウィンブルドンの男子決勝を見た。フェデラーは惜しかった。ジョコビッチの守りは最高にかたかった。一時期サービスエイスばかりが続く力のテニスが隆盛したことがあり、しらけた気分にさせたが、フェデラーの登場で、力も、技も両方兼ね備える選手が登場してきて。テニスのレベルは一段と上がったようだ。
 毎日湿っぽい。布団を乾かしたいが、雨が降ったり止んだりする。そういえば布団乾燥機はあったのに、と思うがそこまで気がまわっていかない。寝る前には本を読む。昨日は村上春樹の「回転木馬のデッドヒート」を再読した。なんど読んでもおもしろい。この作家の短編はとてもうまくまとめられているし、そこに、売れる作家たる、スパイスのようなものが1行ほどあるのである。それがだいたいタイトルの芯になっている。読んでいると眠くなるので、そこで本を閉じ、眠ることになる。毎日夢を見る。リアルな夢が最近多く、朝に起きてからも覚えていることが多い。夢の中ででてくることは脈絡はありそうで、突然飛んでしまったり、途中で終わったりとまとまりがない。僕の文章みたいだ。ベートーベンは構成がこれでもかというぐらい、しっかりしているし、奇抜でもある。おそらくこういうところが才ある芸術家なんだと思う。


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