25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

消滅都市のはがゆさ

2016年07月12日 | 社会・経済・政治

 尾鷲で一番人の多い職場は、第一に尾鷲市役所であり、第二に県庁舎、そして市立・県立。の幼稚園や保育園、小学、中学、高校の教員、事務職員となろう。次に多いのが尾鷲総合病院だろうか。民間では薬局群、銀行群、スーパー群とかになるのだろう。一社では尾鷲物産なども多いのかもしれない。

 選挙で、公務員を敵に回すことができない様相である。公務員には家族があり、その親も子もいる。すると、公務員の関係数は人口18000人の尾鷲市においては、その割合は相当であろう。すると公務員の消費による地域経済にも影響力は甚大であり、選挙においてもその影響力は無無視できないものである。いわば、尾鷲市は公務員によって成り立っている市だと言える。

 尾鷲市は消滅都市から免れる時期を逃してしまったと言っていいと思う。消滅都市とは、地域に病院、介護施設を支える人材がいなくなることをまず基本に言う。

 尾鷲市は議員も、市長も、みな口をそろえて、「地場産業の振興」を言ってきた。振興させる具体策がなく、助成金の獲得とかはしてきたが、地場産業である林業、漁業、農業を具体的に発展させる手立て、アイデアが当事者にも政治家にもなかった。

 新しい産業を興すこともしなかった。特に一次、二次、三次産業を牽引する人材や企業を育てなかった。そしいつの間に公務員の市になってしまった。

 尾鷲市の消費の何割を公務員が占めているのか知らないが、職業別人口を調べてみればすぐにわかるはずだ。また貯蓄率もわかるはずだ。この公務員の数を半分にしよう、と誰かかが言ったとしても通るはずがない。半分したら消費が半分になると考えていいからだ。特に選択消費を考えれば、飲食店やスーパーや、衣服店などは半分でよいことになる。

 もう臨界点に達し、越えてしまったのだと思う。もう遅すぎるのだ。公務員が応援する市長しか誕生しない時代となったのだ。これがたんなる妄想であればいいが。公務員も個々の思想で動くとなれば別の話だが。

 



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