emitanの心にうつりゆくもの

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ダンダリン・労働基準監督官 第7話

2013-11-17 15:30:48 | 2013秋ドラマ
第7話 「働くことの壁とは…ダンダ化できない指導係」

西東京労働基準監督署で段田凛(竹内結子)の指導係をしている南三条(松坂桃李)は、いつも時間に正確で、寄り道をせずに決まった行動をしている人だったが、最近雰囲気が変わって「ダンダ化」してきているのではないかと監督課の課員たちは心配する。
そんな中、竹光製作所に勤めていた父・茅ヶ崎英夫(大高洋夫)が帰宅途中に死亡したのだが労災保険は下りるのかと相談に来た学生・修司(中村倫也)が訪れる。
南三条は資料を渡して「通勤災害であれば労災保険が適用されます。通勤災害が認められる通勤とは、会社員が仕事をするために家と会社を合理的な経路及び方法により往復する事を言います。労災は必ず下りますよ」と言って学生を帰したため、段田は「本当に言い切っちゃってよかったんでしょうか?」と尋ねると、南三条は無口になる。
夕方、労災課から茅ヶ崎の労災が下りなかったとの連絡が入り、翌朝その事を聞いた南三条は慌てて茅ヶ崎の家を訪れて謝罪する。
茅ヶ崎は、退勤後に自宅とは反対方向のレンタルDVD店に寄ってから帰宅途中に歩道橋の階段を転落して死亡しており、その直前に妻・恵子(朝加真由美)が電話をした時に「頭痛がするとか、体が痛いとか言っていた」とという聞いて、段田は引っ掛かりを感じる。
段田は南三条と竹光製作所を訪れ、製作所の電気ケーブルの配線がむき出しになっている事を警告し、茅ヶ崎の事を尋ねると、茅ヶ崎は死亡した日の日中にその電気ケーブルに触って感電して転落して頭を打っていたが、社長・竹光(長谷川初範)は病院にも行かせなかったことが分かる。
そこへ竹光がやって来るが「本人はケロッとしていましたよ。そもそもアイツの不注意で落ちたんでしょ?それを会社のせいにされてもね。(ケーブルのせいかどうかは)証拠が無いだろ?それに歩道橋の階段からうっかり落ちて死ぬなんてのは、そもそもそそっかしい人間なんですよ」等と話すため、段田は怒ろうとするが、先に南三条が竹光に掴みかかって怒鳴ってしまう。
帰宅した南三条は、母・恭子(石野真子)との会話の中で「硬膜下出血」という言葉を思い出し、段田を呼び出して「もし(茅ヶ崎の)頭の中に出血があれば、硬膜下出血という血の塊を調べることで、その血腫の発生時刻を推定することが出来る。でもそれを調べるには、茅ヶ崎さんのご遺体を解剖に回さなければいけません。少しでも労災の可能性があるなら、きちんと追求すべきでしょうか?」と話すと、段田は「どうしてわざわざ私に尋ねるんですか?労働基準監督官は、独立行政官です。やるべきだと思うなら、周りが反対してもやる。やるべきでないと思うなら、誰が何と言おうとやらない。それが監督官というものではありませんか?無理だと思っているなら、どうして私の意見を聞きにいらしたんですか?お互い正しいと思うことをやりましょう」と話して帰って行く。
翌日、定例会議で南三条は、茅ヶ崎の解剖の依頼を願い出るが、所長・真鍋(佐野史郎)は「あくまでも可能性だろう?その程度で解剖なんてできんだろ。理科の実験じゃないんだぞ!だいたい解剖なんて前例がない!遺体を切り刻まれる家族の身にもなってみろ!提案されただけでも家族は傷つくものなんだよ!」と猛反対する。
段田は「労働災害の原因を究明しないと、更なる大きな労災に繋がる危険性があります。南三条さんのご意見は、監督官として当然のことと思います」と弁護するが、所長は「労働基準監督官という仕事は、君たちのやりがいを満たすために存在しているんじゃない!熱心と言えば聞こえはいいが、君たちの言っていることはただの傲慢だ!」と怒って退席してしまう。
すると段田は「所長抜きでも方法はあります。警察に話を持っていって、解剖の嘱託を手配してもらうんです。警察なら行政解剖の前例だらけです」と話し、課長・土手山(北村一輝)は「どうせお前らの事だ、やると決めたらやるんだろ。ご遺族の同意はキチンと取れ。絶対無理強いするな。それだけはお前、必ず守れよ」と声を掛ける。
南三条が大急ぎで警察に向かう姿を見て、土手山は段田に「アイツ大丈夫か?仕事ってのは、やたらめったら相手に感情移入して突っ走るもんじゃない。冷静な頭と、冷静な心でやるもんだ。アイツにはまだ免疫がない。あんまり入れ込み過ぎると、ちょっとしたことでポキッと折れるぞ」と声を掛ける。
南三条と段田は、茅ヶ崎家を訪れて行政解剖の説明をすると、家族は戸惑うが、南三条は「実は僕の父も通勤の途中で死にました。その頃の父は会社の経営が上手くいってなくて、自殺ということで処理されました。母は『自殺なんかあり得ない。きっと何かあったんだろう』そう言って泣きました。僕は『自殺でも事故でも同じことだ』と母に言いました。でも何故なんでしょう、最近になって急に父の事をよく思い出します。本当はどっちだったんだろう?でも、それはもう永遠に分かりません。でも茅ヶ崎さんは、何が原因で亡くなったか今なら分かるんです。もう一度よく考えてみてください。真実を明らかにできるのは今しかないんです」と語りかけると、恵子が同意したため、茅ヶ崎の遺体は解剖に回される。
翌朝、司法解剖の結果が出るが、歩道橋での転落と製作所での転落に因果関係は認められず、南三条と段田は慌てて茅ヶ崎家を訪れるが、恵子に泣き叫ばれてしまい、南三条はうなだれながら茅ヶ崎家を後にする。
段田が今日の定期監督の日程の相談をすると、南三条は「段田さんの頭の中は、もう次の仕事なんですか?へぇ、ホントに凄い。労働基準監督官の仕事を極めようと思ったら、段田さんのようにならなきゃいけないんですね。何か自分でもビックリするぐらい心からよく分かりました。無理です、っていうか嫌です。絶対嫌です。僕は元々普通で、平和で合理的で、静かな生活がしたかっただけなのに…あなたが異動してきたせいで、もう何もかも無茶苦茶だよ。掻き乱された!僕はもう自分が何をどうしていいか分からない…」と言って泣き出す。
すると段田は「何ですか、今の?今の言葉、自分で言ってて恥ずかしくないですか?私は、南三条さんは南三条さんの信念で行動しているものだと思っていました。それが、私に影響されて?私に引きずられて?そんなフラフラした気持ちで茅ヶ崎さんのご遺族に行政解剖を勧めていたなんて思いませんでした!南三条さんはお帰り下さい。今日の定期監督は私が一人で行かせていただきます」と怒鳴ると、南三条は「僕は指導係ではないです…そうですね、僕にはそんな資格ないです。というか、労働基準監督官の資格もないです…今日はもう帰ります。お疲れ様でした」と言って去ってしまう。
段田が監督署に戻ると、真鍋所長に土手山と共に呼び出されて、行政解剖が空振りだったことについて怒鳴られるが、段田は「亡くなった原因が製作所での墜落にあるのか、それとも階段から落ちた時のものであるのかは、解剖してみなければ分からなかったんです。製作所での墜落による傷が死因であれば、茅ヶ崎さんは労災認定され、労災死亡事故として立件できたんです。失礼します、竹光製作所に行ってきます。竹光製作所が墜落事故を起こすような危険な現場である事や、事故が起きた時に平気で労災隠しをするような社風である事に変わりはありません。そこを是正しない限りは、いつかまた事故は起きます!傷つく人はいるかもしれません。それでも違反の可能性がある限り、真実を明らかにするためになら私は動きます。労働者が安全に働けるように企業を監督するのが、私たちの仕事ですよね?」と言い放って出掛けて行く。
その頃、南三条は土手山からの電話にもです、相葉社労士事務所の相葉博美(賀来千香子)に面会を求めて・・・


というような話でした。

監督官が「この事案は怪しい」と睨んでも、全部が全部思惑通りに行くわけではないということがよく分かる回で、それ以外にも色んな事が詰まっている回だな、と思いました。
確かにケーブルで感電して墜落したことは労災事故/労災隠しだけど証拠が無く、頭を打ったという証言はあるけれども頭蓋骨内に出血が残るものではなかった・・・
南三条は、事実を解明するためにあれこれした行為は間違っていなかったのだけど、思い込み過ぎていて、それと違う結果に対応できなかっただけなんですよね。

段田の方は「行政解剖でダメだったなら、今度は別の方法で何とか製作所を改善していきたい」と気持ちを切り替えていて・・・
決して冷たいという訳ではなくて、立ち止まらずに「方法を変えて再アプローチしていこう」ということなんですよね。
その事に、南三条はいつ気づくのかな?
でも、南三条がポッキリと折れてしまう気持ちもよく分かります・・・そんなにすぐは切り替われないですよね。。。

南三条のお父さんは、自殺ということになっているのですね(真相は分からないけど)。
父と同じ「通勤途中の案件」ということで、思わず熱くなってしまったようで・・・。
熱くなるのは悪い事では無いけど、土手山の言う通り「冷静な頭と、冷静な心でやるもんだ」だったのでしょうけど・・・(土手山には言われたくないけど 笑)。
あとは、死亡した案件であるため、遺族の心情には十分に配慮していかないといけないのだけど、それも少し足りなかったのかもしれない・・・。

南三条は、退職して社労士になるのかなぁ?(多分そうはならないと思うけど)
どういうキッカケで復活するのか、待ちたいと思います

今回のような落ち着いた展開(あまり笑いを取らない展開)の方が、引き締まっていていいのではないか?と思いました。
真鍋所長も「労働基準監督官という仕事は、君たちのやりがいを満たすために存在しているんじゃない!」って珍しく良い事言っていましたし(笑)
なかなか深い回だなぁと思いました。

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